TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Unhappy ending

2018-02-25 15:53:00 | カナダ話題
冗談ではなくて、ホントの話。

SPCAから里子としてもらい受けたペット用の子豚を、「飼い方がわからない」という理由で殺して肉を食べてしまった、という事件である。

そういえば昨年、ペット用の豚のブリーダーが繁殖した多数の豚の世話がしきれなくなり、アニマルコントロールが介入して子豚と親豚を保護したというニュースを読んだ覚えがある。生まれたての子豚はボランティアの人々がしばらく預かり、面倒を見ていたらしい。やっと体調が良くなり大きく育った子豚たちは、それぞれ新しい飼い主のもとでハッピーエンドになるはずだったのに。

この記事によれば、カナダでは自分が所有する動物を殺しても罪にならない。だから、この飼い主に対して法的な処分は全くとられない。まあ昔からカナダでは、とくに田舎ではペットの最期は飼い主が始末してきたらしい。知り合いの女性は、「うちの父は飼ってた犬が年老いて番犬の役目ができなくなると、納屋の裏に連れていって頭を猟銃で打って穴掘って埋めてたわよ」と、なつかしそうに語ってくれた。

殺した動物の肉を食べるのも、法的には本人の自由だ。今回は公けになったが、知られてないだけで今までにもペットを殺して食べた連中なんてごまんといるんだろう。

だけどねえ。。。ちょっと気味が悪いのは、この飼い主は殺した豚の肉を味付けして調理する様子をビデオ撮りしたり写真に撮ったりして、平気でチャットに載せていたこと。本当に困り果てた末に殺してしまった、というより、割と気楽に「みんなに見せたら話題になるかも」ってな調子でやったんじゃないか。もちろん、反省はしてないし、機会があれば同じことをするのだろう。こういうことを、取り締まれない社会。全く、世も末である。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢で逢いましょう

2018-02-20 06:44:26 | TABIのいない日々
二階から下のリビングを見ると、床にオモチャが散らばっている。

その真ん中で、TABIが大好きなBoboを振り回して遊んでいる。
私は、「あっ、TABIだ!」と大喜びで階段を駆け下り、TABIに抱きつく。
なつかしいTABIのシャンプーの香り。
「会いたかったよ、やっと会えたね!」

「夕べのご飯とオヤツ、ありがとう」って言いたかったのかな、TABIは。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二人天使

2018-02-19 15:02:49 | TABIのいない日々
今日も夫婦で、雪の森を散歩。

氷点下になると、誰も外を歩いていない。犬を散歩してる人もいない。
私達は慣れているから、寒くても平気。散歩ついでに、昔よくTABIを連れて行ったペットショップまで足を延ばした。

今日は、十回目の月命日。
なにかTABIが好きそうなものを買ってやろう、ということに。
ご飯は、Weruvaの子羊肉ベースのウェットフード。Lamburginiだって!ランボルギーニをもじったものだね、ネーミングがおもしろいんだよ、この会社は。TABIには、子犬のころはよく子羊肉を買ってきて食べさせてやったな。



袋のイラストがかわいい。
アメリカのTABIのアジリティ友達、ALLEYが遊びに来ると、よく私は二頭のために鶏肉とかでご飯を作ってやったものだ。ちょうどこのイラストみたいに、キッチンで二頭はそわそわできあがるのを待っていたものだ。


中身はこんなかんじ。上にのった葉巻みたいのは、ウサギ肉のジャーキー。

記念日なので、私達はワインで乾杯。
昨年、庭にたわわになったブドウでワインを造ったのだ。ブドウだけでは足りなかったので、やはり庭でとれたイチゴ、ブルーベリー、ラズベリーと森でとってきたブラックベリーも加えた。マスカットがベースだから、明るい色の仕上がりになった。



ALLEYといえば、悲しいお知らせ。
彼女は先月、お空にいってしまった。
詳しいことは、こちらの新着記事で。
いまごろ、TABIと一緒だね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シンプルライフへの道遠し

2018-02-13 22:08:37 | カナダ話題
いちおう、画像を貼っておく。



うちに来た広告の1ページ。
左側がステンレス製の冷凍冷蔵庫、メーカーはサムスン。ちかごろ流行りのWIFI接続家電だ。冷蔵庫のドアにタブレットを貼り付けたみたいなデザイン。これで冷蔵庫のドアを開けなくても、内臓されたカメラが中の様子を撮影してくれるので何が入ってるかわかるという。また、キッチンにいながらテレビを見たり、好きなデジタル画像やらカレンダー、スケジュール表なんかを表示できるとか。

そんなもの、いらねえよ!
中に何入ってるか見たかったら、ドア開ければいいじゃん。冷蔵庫の役目は、食品を低温保存することだ。なのに、やたら必要ないものぐだぐだ搭載してるから、たかが冷凍冷蔵庫に三千ドル以上(日本円で約28万円)もする。

右側のは、洗濯機と乾燥機のコンボ。これもWIFI。なんで?洗濯までスマホで管理するの?これもやはり、二台そろえて三千ドル以上だ。たかが洗濯乾燥機に。

このごろはこんなものばっか増えて、昔みたいにシンプルな機能の家電製品を見かけなくなってしまった。デジタル表示とかすぐぶっ壊れるものばかりついてるから、修理代がかさむ。テクノロジーはどんどん進化してるんだから、本来なら家電の価格はどんどんお手頃価格に下がっていくべきなのに、逆に上がっている。

前回の佐藤愛子じゃないけど、便利なのか不便なのかわかんない世の中になってしまった。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハナの一生

2018-02-07 14:54:08 | 犬話題
東京のお友達が、佐藤愛子の「九十歳。何がめでたい」を送ってくれた。

佐藤愛子のエッセイは、子供の頃からよく読んでいた。この婆さん、まだ生きてたんだ!と驚くことしきり。生きているだけでなく、九十を越えて週刊誌の連載までやってしまうとはまさに人間とは思えない技。でも、私もトシをとったのか本の中で彼女が憤慨している事柄に共感が持てる。テクノロジー優先の世の中では、取り残されたお年寄りや少数派は生きていくのが年々辛くなってしまった。

本の中に、佐藤愛子が飼い犬ハナについて書いた章がある。彼女の夏の別荘地に捨てられていた子犬を、仕方なく飼うことにしたそうだ。これを読むと彼女が犬には全く興味がない人なのだ、とよ~くわかる。それなのに、捨てられた犬が不憫で14年間も飼ってしまったとはご苦労なこと。彼女が愛犬家でない証拠は、犬の外見に対する描写が全く出てこない点だ。大型なのか、中型なのか?長毛か短毛か?どんな毛色?ただ「メスの雑種」というだけで、読んでいるこっちにはどういう犬なのか皆目見当もつかない。

愛犬家は、こういうとき犬の特徴を細かく描写するので、写真がついてなくてもだいたい想像がつく。「小型の雑種、体高は10インチくらい」「大型でブラウンのダブルコート」云々かんぬんと、えんえんと続くのが普通。犬をショーに出している私のアメリカの友人などは、「尾の付き位置が低いのでショーには出せないけど、ペットとしてならまあまあのクオリティ」なんてことも言ったりする。もちろん、犬好きならいまどきはスマホで撮った画像を絶対に貼り付けて送ってくるから、読まなくても一目でどんな犬かわかるが。

そういう描写が全くないということは(だけど作家なのにねえ。。。やっぱボケてんのかな)、ほんっとに佐藤愛子は犬そのものには興味がないのだろう。過去に飼った犬たちも、いろんな事情で仕方なく飯だけ食わせてやった、みたいな状況だったようだ。彼女のこれまでの人生は、人間に対してもそんな風にしょうもない連中を助けるために自分が犠牲になってきた。今の世の中、こういう人は貴重だ。そういう彼女のような人種も、いずれ絶滅してしまうのは惜しいこと。これも地球の進化の一歩なのだろう。

命を助けてもらったハナは、その恩を決して忘れず、ご主人様の番犬としての役目を彼女なりに果たした。そして、最後は二か月ほど病み、ひっそりと息を引き取った。佐藤愛子はハナに、それまでの飼い犬と同様に刻んだ出しガラ昆布を残飯に混ぜた汁飯をずっと食べさせてきた。「昆布飯がよくなくて、腎不全にさせてしまったのか?」と、この老作家は忸怩たる思いの様子だ。

私は、そんなことは決してないと思う。
昆布飯が悪いのなら、ハナは14年も生きずにとっくの昔に死んでいただろう。この年齢では、腎不全は加齢によるもので防ぎようがない病気だ。それよりハナは、命の恩人であるご主人様が毎日作ってくれる昆布飯を楽しみに食べていたと思う。その証拠に、ハナは霊能者の女性を通じて「あのご飯をもう一度食べたい」と伝えるのだ。

それを聞いて、佐藤愛子は涙する。私もちょっと、ホロリ。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする