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TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

七つになったよ

2006-11-27 12:13:22 | インポート
今日は、TABIの七歳の誕生日。

いまだに子犬のころとかわらず元気で、白髪もないしエネルギー有り余って
いる子だ。このまま元気街道を二十歳まで驀進していって欲しい。

今回のバースデーケーキ、ウズラのショーフロアもなかなかの出来で、TABI
にしてみれば「もっとくれ!」なのだろうが、作る方だって大変なのよ!
でも喜んでくれて、ママもうれしいよ。

さて、感謝祭が終わったので街はクリスマス・フィーバーへ向け前進中。
夜の犬散歩に出ると、ほとんどの家がこの連休中に飾りつけをした模様で、
イルミネーションの明かりがキラキラしてまるで新宿の飲み屋街。

軒下にズラリと下がるツララ状のライトはお約束、木という木にこれでもかと
巻きつけた赤青黄のライト、屋根にはトナカイを引き連れてソリに乗ったサンタ、
潅木の一つ一つにもネット状のライトをかぶせ、自動で動く雪だるまはこちらへ
向かって手を振る。「とうちゃん、がんばったね!」と声をかけたいくらいだ。

ローマンカトリック系の行事はあまり熱心でない、この地域のアメリカ人だが、
やはりお金があるのと「隣近所には負けられねえ!」っていう意地でもって
張り切るらしい。電力会社はさぞご満悦であろう。うちは家の中のツリーだけで
十分だし、それも寝る前には消すけどね。

ツリーっていやあ、うちは今年、ライト付きのツリーを新調した。
木の枝にライトがすでに接着されている画期的なやつだ。これでだいぶ手間が
省ける。あちこち見て回って、200ドルとか300ドルとかのばっかで
ちょっと渋っていたのだが、なんと!Lowe'sの感謝祭セールで25ドル!
WalMartよか安い。目を疑ったが、見本の木を見たらちゃんとしてるので買った。
今、うちのリビングでキラキラしている。価格破壊は日本だけじゃないのだ。

「これだから、オレはカナダに帰りたくねーよ」と、夫。
そうはいかないんだよ。それに、こっちはこっちで医療費が超高いしね。


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毒を食らわば

2006-11-26 06:57:22 | インポート
毎年長くなりつつある毒物リスト。

「犬にこれを食べさせてはダメ」リストのこと。
今、犬リストで話題になっているのはアボカド。
人間ではアボカドにアレルギー反応を起こす人がいるが、犬にも悪いなんて
今まで誰も知らなかった。だって、皮膚の弱い犬のためにアボカドを原料に
入れたドッグフードだってある。うちのTABIは食べないが、アボカドを好んで
食べる犬もいる。

いつも思うんだけど、本当に毒なの?
ここ数年ではないか、レーズン、チョコレート、キシリトールなどが毒性あり
と騒がれるようになったのは。大昔のトレーニング教本など読むと、訓練用の
オヤツにレーズンを使ってたりする。数年前に二頭のジャックラッセルが
レーズンの食べすぎで死ぬまで、ドッグショー歴何十年のベテランだって
毒だなんて知らなかった。大体、なんだって量を過ごせば体に悪いに決まってる。
酒だって適量なら百薬の長だが、飲みすぎれば急性アルコール中毒で死に至る。

それに、メキシコの貧民街でゴミをあさっている野良犬たち、彼らに選択の
余地はない。食えるものはなんだって食っているはず。ま、食あたりで命を
落とす犬もいるだろうが、そういうことで人口調整してるわけだ。結局、
なにを食っても平気な遺伝子を持つゴキブリみたいな犬が、生き残る世界。
そーゆー犬に「こらこら、アボカドは毒なのよ」と言ってみたところで、
それしか食うものが残ってないとしたら、感謝されるかどうか。

子供のころに従姉からもらって読んだ、尾崎一雄の「虫のいろいろ」を思い出す。
ナントカいう蜂は、理論的に絶対飛べない構造になっているという。しかし、
他の蜂と同じように自由に飛び回っている。自分が飛べないなんて、気づかずに
一生を終えてしまうのだ。

毒だと思ってたくさん食べれば中毒になるかもしれないが、それと知らずに
ちょこっと口にしただけならば、たいていの丈夫な犬は何事もなく過ごすのでは
ないか。なにごとも、moderationが大切だと思う。


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Thanksgiving狂騒曲

2006-11-24 06:49:09 | インポート
今日は、アメリカの感謝祭。

カナダの感謝祭はとっくに10月に終わってしまったので、こちらのカナダ人
家族はのんびりしたものである。が、アメリカ人たちには一年で最も大きな
行事(おそらく地方によってはクリスマスよりずっと重要なお祭り)である
ため、みなその準備で数日前から大変な騒ぎだ。

よその州の大学に通っている子供たちは帰省するし、親戚が集まるしで、
主婦は家の掃除や飾りつけ、ディナーの準備と買出しに目が回るほどの忙しさ。
うちの近所では、通りにハウスクリーニングのトラックが並び(このあたりの
奥様は自分でお掃除なんかしないし…私は自分でやるけど)、家中のガラス窓を
磨く業者の姿が。

昨日食料の買出しに行ったら、駐車場が満杯。店の中は、一杯になったカート
を押す人々でごったがえし、まるで日本の年末の市場のようである。
みな、なにかにとりつかれたように必死の形相。道路には狂ったように交通法を
無視して縦横無尽に走りまくるミニバン・ママやジープ・パパが多く、危なくて
仕方がない。高速道路に出れば、必ず一つや二つの事故現場に出くわす。

全て、行き過ぎた商業主義の結果である。
感謝祭の本来の意味を思い出し、家族で質素に祝えばいいものを、今の時代は
それではすまない。

日本にも感謝祭やハロウィーンを定着させようという動きがあるが、それは
金儲け主義以外のなにものでもない。日本にはもともと、春の花見、秋のお月見や
様々な美しい行事がある。そうしたことを子供たちに伝えればいいのに。
毛唐由来の行事は、クリスマスやバレンタインでたくさんではないか。
大体、七面鳥を焼くようなばかでかいオーブンを、狭い日本の台所に設置して
どうするのだ?

ま、私がなんて言ったって、誰も聞く耳をもたないけどね。


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Dying To Be Beautiful

2006-11-23 17:35:26 | インポート
女って、かなしい生き物。

夫と買い物に行きレジで並んでたとき。
私たちの前に、小学生と幼稚園くらいの二人の娘を連れた主婦がいた。
30台半ばくらいか。初めは気がつかなかったが、彼女がふと後ろを振り返った
とき、顔を見てびっくり。

唇が、タラコのように腫れている。

シリコン注入の失敗か、ボトックスの副作用か。
いずれにせよ、唇をふっくらセクシーにしたくて美容整形したものの、しくじった、
というかんじである。顔の他の部分もいじったのかどうかまで見えなかったが、
化粧で隠すこともできないほど炎症がひどいようで、痛々しい。子供がいるから
そんな様子でも買い物に来なきゃならなかったのか。

今の時代はSwanとかの大変身番組がウケているから、ヘアを変えるのと同じ
気分で手術を受ける女性が多いのだろう。しかし、テレビに出るのは何事も
なくうまくいったケースばかりで、失敗例は見られないのだ。

前に、witness protection中の元FBI捜査官がインタビューに答えているのを
ネット上で聞いたことがある。身元を隠すため、数年おきに引越しをし、また
顔の整形を続けてもとの顔とは似ても似つかない顔にしなければならない。
彼は何度目かの整形で医師がボトックスもとりいれたのだが、その副作用で
命を落とす寸前までいったという。そうした危険性があることを事前に医師
から説明を受けなかったそうで、彼はその医師に対し訴訟をおこした。
その経緯がどうなったかは忘れたが、ボトックスにそんな怖い副作用があった
なんて、それまで私も知らなかった。

きれいになるどころか、命を失ったり以前よりひどい状態になってしまうなんて。
そんな危険を冒しても、女の美に対する執念はとどまるところを知らない。


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Fast Food Nation

2006-11-21 15:45:31 | インポート
夫とマチネを観に行く。

こーゆー映画は当然、売れるハリウッド映画ばっかりかけてる近所の大映画館
ではやってないので、いわゆるクリティックスぽいクセのある映画館まで
車を飛ばして行った。内容が内容なので、ガラガラ。

なぜドキュメンタリーにしなかったのだろう、とよく言われるが、事実はもっと
悲惨であろうし見るに耐えないものになってしまっただろう。それに、マクドナルド
を始めとする巨大バーガーチェーンが取材を許可するとは思えない。

この映画のメッセージはThere is nothing you can do about it。
巨大企業に警告を与えようと高校生たちが牧場へ忍び込み、柵を壊して肉牛
たちを逃がそうとする。が、牛は喜んで逃げるどころか、おどおどとみなで
かたまっているだけ。外の世界へ脱出したところでどうなるのか?生まれてから
知っている世界といえば、柵の中だけ。エサをもらい、いずれはされて
いく運命でも、受け入れるほかにない。そんな牛たちは、メキシコからの
違法移民の姿そのものである。

豊かな暮らしを求め、命の危険をおかし国境を越えるメキシコ人たち。
夢の世界であるはずのアメリカでは、もっと過酷な運命を味わうことになる。
それでも故郷へ帰ることができない。アメリカという国の繁栄は、こうした
貧困層の犠牲のうえに成り立っているのだ。

Greg Kinnear演じるエグゼクティブにしても同じだ。
これまで全く知らされなかった事実が明るみになるにつれ、彼の正義心は一応
彼を問題解決への道へと駆り立てる。しかし、彼だって養っていかなければ
ならない家族がいる。柵を破って未知の世界へ逃げ出すことなど、できない。

Most people don't like to be told what's best for them.
Bruce Willisの台詞が、この架空の巨大企業にかかわる全ての人々の心境を
鋭く表現している。

映画最後の場は実写であり、恐怖におののく牛たちの表情は忘れられない。
どんなにあらがっても運命には逆らえない、私たち人間の姿でもある。
http://www.foxsearchlight.com/fastfoodnation/


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