今朝は、ポッポちゃんの姿がなかった。
水も餌も、全く手を付けていない。フンもしてなくて、久しぶりにキレイなデッキだ。
お昼ごろにはまた来るかな、と話していたのだが、訪れるのは相変わらず野生動物ばかり。「やっと旅立つ決心がついたのだろうね」と、夫婦で顔を見合わす。お隣の旦那さんは、「今朝早く、白っぽい鳥が西に向かって飛んでいくのを見たよ」と言う。ポッポちゃんかな。無事に帰れるといいね。
ポッポちゃんのおかげで、伝書バトについていろいろ調べて勉強になった。
日本では、伝書バトを輸送する専用の箱があるのだそうだ。
これに関してはこの記事に詳しく書かれてあるのだけど、鳩を送る輸送会社がペリカン便っていうのが笑える。おりこうな伝書バトは、おとなしく箱に入って長旅ができるのね。
ちなみにアメリカやカナダでは、鳩を段ボール箱に入れて宅配輸送するのは禁止されている。国土が広いから、東から西まで輸送するのに何日もかかって鳩の命が危うくなるだろうしね。
迷子の鳩って、どのくらいいるんだろうか?
と調べて見つけたのが、この記事。
北海道で放たれた日本のレース鳩(当時1歳)が、なんと7,000キロも離れたカナダの西海岸で発見されたという。飛べないくらい弱ってて、見つかった空軍基地から鳩の保護団体へうつされ、動物病院で寄生虫駆除などの処置をしてもらったり食べ物を与えられたりして回復。足輪から飼い主が判明した。
日本の飼い主さんはビックリしたらしい。まさか太平洋を越えていくなんてね。しかも、一週間以上もほとんど飲まず食わず。ま、途中で輸送船とかに降り立って休憩したんでしょうけども。
飼い主さんは喜んだけど、鳩を日本へ返すにはまた飛行機を乗り継いでの長旅。やっと健康が回復したばかりのこの子に、大変なストレスだ。生きて帰れないかもしれない。ということで、カナダのレース鳩団体に里親になってもらうことにしたらしい。
ところがカナダの検疫は、「ちゃんとした検疫証明書がないから、入国は許可できない」と言って殺処分を決定。えーっ、せっかく大変な思いをして助かったのに。。。役人ってやつはよ。
そこでカナダのレース鳩団体がかけあって、鳩の健康状態が今では良好なことなどを理由に説得し、なんとか殺処分を逃れたのだそうだ。めでたし、めでたし。
ちなみにこの子のお母さん鳩は、同じレースに一緒に出て優勝したとか。とてもいい血統の鳩さんなのね。太平洋を渡るという前代未聞のことを達成したのだし、この鳩の子孫は優秀なレース鳩となることでしょうね。
ポッポちゃんは、羽を一枚のこしていった。
元気でね、ポッポちゃん。また迷ったら、うちでご飯食べてってね。