生物の形-ポリ亭のマクロ・顕微鏡写真-

 身近な動植物のマクロ写真や顕微鏡を用いて撮るミクロ写真を載せていきます。「生物の形」を気楽に楽しんでいきたいものです。

イワシの頭(11)構造物Ⅰ()部位Dの偏光顕微鏡写真#

2007-06-24 15:17:40 | Weblog
◆ 試料を前回の撮影位置より90°回転し,縁を左斜め上方向に向けました。縁に沿ったバンド状の中央領域が空青色になりました。前回は空青色にならなかった領域です。
◆ 前回の結果と総合しますと,膜状の構造物Ⅰ内部では,縁にそって屈折率の大きい領域とそうでない領域が交互に並んでいることになります。タンパク質の分子鎖が屈折率に寄与しているとしますと,膜状構造では分子鎖の配向するバンド状の構造が,縁に沿って交互に並んでいることになります。膜状構造物の強度を保持するには,一方向に高分子鎖が並んでいるよりも上記の方が構造的に有利であることは言うまでもありません。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭  

イワシの頭(10)構造物Ⅰ()部位Dの偏光顕微鏡写真

2007-06-24 14:43:43 | Weblog
◆ 図はイワシの頭を構成している構造物Ⅰ(D領域)の偏光顕微鏡写真です。偏光子と検光子を直交した状態に1λ(赤色)の検板が光路に挿入されています。空青色の領域では右斜め上方向の屈折率が大きいことはいつも書いていることです。この]写真では縁取り周辺と,少し間隔をおいて左上コーナーに近い領域の屈折率が大きいことが分かります。
◆ この写真で空青色になっていない領域では,次回の写真で分かりますが,屈折率が放射状方向で大きいことが分かります。
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭  関連ブログ:高分子-ミクロの世界-(Yahooブログ)

イワシの頭(9)構造物Ⅰ()部位Dの通常光顕微鏡写真

2007-06-24 14:29:17 | Weblog
 部位ⅠのD領域の通常光顕微鏡写真を示します。右上より縁に向かって放射状の凹凸が見えます。しっかりした縁取りがこの構造物を縁取っており,強度保持に役立っている。また,凹凸があることにより構造物Ⅰは変形しやすくなっていると思います。次回は,この構造物における高分子鎖の配向状態を検討します。
ミクロラボ Π(パイ)  参考ブログ:高分子-ミクロの世界-