生物の形-ポリ亭のマクロ・顕微鏡写真-

 身近な動植物のマクロ写真や顕微鏡を用いて撮るミクロ写真を載せていきます。「生物の形」を気楽に楽しんでいきたいものです。

タイのうろこ(10)拡大した縞々構造の顕微鏡写真(D-2)

2007-06-02 16:56:15 | Weblog
 前回と同一場所で,下のほうに焦点を合わせて撮影したタイの”うろこ”の顕微鏡写真です。前回はぼんやりと見えていた凹凸がはっきりと見えてきました。四角形の結晶が上のほうに見えています。晶癖(Crystal Habit)は結構はっきりしています。これらの結晶はCa成分と考えられますが,物質の化学構造や結晶構造は不明です。Ca成分が付着するのは”うろこ”を強固なものにするためで,カレイやイワシのうろこでは見られなかったことです。この”うろこ”は大型のタイの頭部より取り出したものです。頭部を保護のために強固な”うろこ”で身を覆ったのでしょう。胴体部分のうろこと比較すると面白いと思います。さて,大型のタイ丸ごと一匹はいくらかな?
キーワード:タイ うろこ 顕微鏡写真
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:高分子-ミクロの世界-(Yahoo!ブログ)


タイのうろこ(9)拡大した縞々構造の顕微鏡写真(D-1)

2007-06-02 16:34:47 | Weblog
 少し拡大してタイのうろこの縞々構造の顕微鏡写真を眺めてみましょう。これは縞々構造のエッジ付近に焦点を合わせています。何やら凹凸が目立ちますが,次回の記事では縞々構造の下のほうに焦点を合わせて撮った写真を示します。
キーワード:タイ うろこ 顕微鏡
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:高分子-ミクロの世界-(Yahoo!ブログ)

タイのうろこ(8)側面部の偏光顕微鏡写真

2007-06-02 16:06:46 | Weblog
 タイ頭部のうろこ側面部の偏光顕微鏡写真です。クロスニコルの状態で光路に1λの検板(赤色石膏版)が挿入されています。検板を挿入する前は鉄灰色でしたから,空青色に変化した領域では屈折率が大きい方向です。全体として外周に沿って屈折率が大きいことが分かります。その方向は必ずしも縞々構造に沿っているわけではありません。
<注釈>以前にも説明しましたが,赤色石膏版を挿入したときの色の変化について,再度説明しましょう。赤色石膏板は必ずその右斜め方向(z')の屈折率がz'と垂直な方向(x')の屈折率より大きくなるように挿入されます。この赤色石膏板を通過する間に生じる光路差を波長単位で測るとちょうど1λ(赤色)になるので,試料のないところでは赤色に見えます。試料の屈折率の大きい方向がz'と一致すると,試料の色(光学的な異方性により生じる色)に赤色が加色されます(今回の試料では鉄灰色が空青色へ)。
キーワード:タイ うろこ 偏光顕微鏡
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:高分子-ミクロの世界-(Yahoo!ブログ)


タイのうろこ(7)側面部の顕微鏡写真

2007-06-02 16:05:59 | Weblog
 タイの頭部のうろこの半分の顕微鏡写真です。針のような構造の上方にある凹凸構造が3分の1程度の面積を占めていますが,その周りを取り巻くように同心円的に縞々構造が形成されています。縞々構造は一部が盛り上がって形成されているので,盛り上がった部分がひらひらの平面構造の強度を補強するような役割を果たすとともに,うろこに適度の硬さを与えているのでしょう。
キーワード:タイ ひれ 顕微鏡写真
ミクロラボ Π(パイ)  参照:高分子-ミクロの世界-(Yahoo!ブログ)

タイのうろこ(6)根元#

2007-06-01 16:36:40 | Weblog
 タイのうろこの根元の写真をもう一枚載せました。太短くいかにも強固な針が突き出しています。針の右側には六角形の構造がびっしりと平面を埋めています。六角形だからこを平面を埋め尽くすことができ,うろこの根元をしっかりとしたものにすることができます。五角形を並べても平面を埋め尽くすことができないので,隙間ができてしまい,いわば”奥歯がたがた”の状態になるでしょう。
 六角形の構造の一辺はうろこの外周(この写真の上下)に平行に配列していることが写真を見ると分かります。針のような構造は六角形の一辺がぐんぐん外側に伸びて形成されたものではないでしょうか。針が折れても次の六角形が前進してきてその一辺が伸びれば針が次々と生えてくるのかも知れません。鮫の歯は次々生えてくるそうですが,人間の歯は残念ながら・・・。
キーワード:タイ うろこ 顕微鏡
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭  参照 高分子-ミクロの世界-(Yahooブログ)
 

タイのうろこ(5)根元

2007-06-01 16:10:17 | Weblog
 タイのろこの根元の顕微鏡写真を示します。にょきにょきと尖った針のような構造が突き出しています。この部分で皮膚の組織に突き刺さっているのでしょう。タンパク質で強く繋がっていますから,包丁でこするとピンピンとはじけるようにうろこが飛び散ります。イワシのうろこのように手で擦ったくらいで取れないのは,はりが深く組織内にもぐりこんでタンパク質で繋がっているからでしょう。
キーワード:タイ うろこ 顕微鏡
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭  参照 高分子-ミクロの世界-(Yahooブログ)

タイのうろこ(4)中央部

2007-06-01 15:59:27 | Weblog
 タイのうろこの中央付近の顕微鏡写真を示します。左上が根元で,右下には縞々構造が広がっています。中央部はずいぶん凸凹していますが,これはCa成分の結晶が付着しているためでしょう。硬いCa成分が付着することによって,うろこの硬さや強度をましているいると考えられます。
キーワード:タイ うろこ 顕微鏡写真
ミクロラボ Π(パイ) ポリ亭 参照:高分子-ミクロの世界-(Yahooブログ)