先日、「半年前に買ったお箸にカビが生えた!」とお客様からクレームが入った。と、デパートから問い合わせが来た。
私どもの「由布」「鶴見」「五画」箸は、無塗装を売りにしている。「自然のまま、無塗装なので滑らない!防カビ剤などの化学物質は使っていない!」、しかし、何もしていないので、使った後、濡れたままにしておくと当然カビが生えたり、変色したりするのだ。今まで長年、この「使い易い自然のままのお箸」ということで、販売してきたが始めてのクレームである。
私たちにしてみると、「使ったまま置いておけばカビが生えるのは当たり前でしょ。常識で考えたら判るやん。」と思っていた。デパートから問い合わせが来た時は、正直、「何を言っているんだ!塗装してないのだから、悪い状態に放置しておけばカビが生えて当たり前だろう!」とか「無農薬で作った野菜に虫が付いていた。とクレームを言っている様なものだ。」と少しカチンと来た。
しかしながら、少し頭を冷やして考えてみると、「まったく竹に接した事の無い都会の人間にとっては、自然の物は手入れをしないとカビが生えることが判らないのだろう。」と相手の立場に近い状況で考えることが出来た。そこで、そういった人にでも判る「取り扱いの注意」などの しおりや看板を作ることにした。早速、ホームページのお箸のページにも
http://take-once.com/SHOP/nairehasi-yuhu.html
「竹のお箸の取り扱い方法」と載せることにした。
我々にとって当たり前のことでも、立場の違う人から見ると当たり前ではない事もたくさんあるのだから。と少し勉強しました。