高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

由布院の陶芸家

2008年10月13日 09時46分33秒 | 友人

私の友人で、由布院の陶芸家「肥後さん」がブログを作ったとメールが入って来た。肥後さんとはお互い家族付き合いをさせてもっらている間柄、毎年、恒例の餅つきも、もう10年近く続いている。ちょっとニヒルなイケメンで、マダムキラーである。独特の文様をあしらって、彼の世界を作り出している作品は重厚感があり、飽きが来ない。それでいて、使い勝手も良く、私の家では一番活躍している器である。サラダボールにしたり、煮つけを盛ったり時にはラーメン丼になったり、と変幻自在に!

奥さんも一緒に作陶をしているが、陶芸家の顔としてより、私達夫婦から見ると、「いつもお茶目な惚けた人」のイメージの方しか印象に無い。二人の共同作業で作り上げた子宝は、男のばかり4人。たいしたものである。

早速、私のブログにリンクを張らせて貰ったので、是非見てください。私のブログのサイドバーにつけました。念のため、

http://blogs.yahoo.co.jp/tougei_higo

彼の言葉での紹介は

作品制作の場を東京都から大分県湯布院町に移して10年。
湯布院の美しい自然や温泉は言うまでもなく、
何かよく分からないけれども、
この場の持つエネルギーが制作の上で非常に大きな力となっている気がします。
それは私のとって心地よい風のようなものかもしれません。
これまで湯布院の風土から生まれる形を陶器として表現し、
全国各地で作品展を開催してきました。
このブログは作品を作る上で思うこと、考えたこと、気付いたことなど
思いつくままに書いた作陶記です。
また私の作品を使って頂いている皆様からの
「器こんな風に使っています」「花器に花を生けました」などの写真も
紹介していけたらと思っています。
私の奏でる『土のかたち』を楽しんでいただけたら幸いです。
 
陶芸作家 肥後博己

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竹の害虫。

2008年10月10日 17時26分15秒 | 竹細工作業工程

最近の竹は、ネバっぽいと言うか?中身が詰まっていないと言うか?頼りない竹が多くなった。私が竹を習い始めた頃は、割る時にはもっと、パリパリと音を立てて割れていった物であるのだが、最近は全然音がしない。やはり、これも温暖化の拠る気象変化で性質が変わって来たのだろう。最近はトンと雪が積もることも無い。やはり、竹も寒い冬をじっと堪えて越冬することで身が締まってくるのだろう。

Sinkuimusi1 それと今年は、竹の害虫が沢山発生して困っている。チビタケアシナガシンクイムシと随分長い名前だが、体調3から4ミリの小さい奴だ。真っ黒でコクゾウ虫の様な感じだ。何処が、足長なのか?と思うのだが?

109_018 でも、自分の体の大きさの穴を掘りながら、竹の中をぐいぐいと食い荒らしていく。竹の表皮の部分は食べないで、身の部分を食べるのだ。我々、竹職人が怪我をする時も、この害虫に食べられた所がポキッと折れて、勢い余って怪我をするのだ。全く、腹が立つ存在だ。生命力が強く、バルサンなんかでは死なない。30分程度なら、100℃のお湯で竹を煮込んでも、死なないようだ。クッソー!

でも、安心してくださいね!竹のバッグは虫が食べない竹の表皮だけで編んでいますから、虫は付きません。

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2008年10月09日 21時30分22秒 | ブログ

日経平均株価がついに、一万円を割り込み9203円。何処まで株価が暴落していくのか?アメリカのサブプライムローンの破綻から、世界中に金融危機が心配されている。本当に、このまま経済が落ち込んでしまっては、我々の仕事も益々厳しくなる。

私も、4~5年ほど前、株をしてみようか?と考えた時期があった。テレビを見ても、経済の本を見ても、中国、インド、などの BRICS の株は天井知らずでドンドン上がって行くと騒いでいる。ベトナムなどの株もこれから狙い目だ。などなど‥‥私も本屋に行って、株式入門書を買い込み、証券会社に口座を開いた。しかし、どうしても、最後の一歩が踏み出せない。貧乏性なのか?自分で汗をかいて稼いだお金しか納得できないのだ。それに、四六時中、株の浮き沈みを見ている暇がない。何処かの株を買ったとしても、ほったらかしになってしまうのであろう。結局、「私には株と言う物は向いていないのであろう。」と結論を出していた。

そんな中、今年の世界的な株価の暴落。実業としては世界的な不況は大変困るのだが、個人的には「あー、あの時、株をやらなくて良かった。のめり込みやすいタイプなので、最初にちょっと調子よく行くと、恐らく、ニッチもサッチも行かないくらい入り込み、この大暴落で降参していたかも知れない」とつくづく考える。額に汗してコツコツとそんな生き方の方が私には向いている様だ!

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またまた、バイクに乗って遣って来た

2008年10月08日 18時02分30秒 | 工房

10月2日の出張を終えてから、毎日、工房で仕事をしている。今、製作中なのは、お客様の注文で、横笛を入れる、「背中に背負える籠」と言う事で、初めての作品である。形を作ることはそんなに難しい事では無いが?笛を入れたときに重心は何処に行くのだろう?地面に置いた時のバランスなど、何本くらいの笛を入れるのだろうか?その強度は?などなど、  どうしても、新しい作品を作るときは、普段の倍以上の労力を使うことになる。

しかし、私の精神衛生上はすこぶる良いのだ。やはり、販売で外に出ているより、工房で物を作り出している方が、ずっと楽しく、落ち着くのだ。工房の若いメンバーとも、仕事をしながら、世間話をしたり、何を作ったら売れるかな?とか、こういった、毎日の何気ない会話の中に師弟関係は構築されていくものだと思う。

外に出ていない分、次から次へとお客様がやってくる。仕事の打ち合わせで来られる方もいれば、先日の「スーパーカブの青年」の様な、フラッと飛び込みのお客さんもいる。

107_002昨日も、同じような、「日本中をバイクで回りながら、伝統工芸を継承しようとしている若手のポートレイトを撮っている」というカメラマンの青年が遣って来た。見るからに研ぎ澄まされた精神力が顔に表れ、哲学者を思わせる風貌であった。

2時間ほど、お話する時間があり、国内だけで無く、海外も放浪しながら、自分の心の襞に触れるものをカメラを通して記録しているようだ。澄んだ、彼の目を見ていると引き込まれていくようだ。彼が撮った写真をブログでアップしているので、興味のある人は見てみてください。

www7b.biglobe.ne.jp/ryosuketoyama

実にシャープな良い写真が出てきます。彼は、きっと将来、カメラマンとして大成するだろう。

二人、続けて全国を旅している青年の来訪が続き、私も、自分が放浪してきた頃の事を思い出しているこの頃です。

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誕生日

2008年10月07日 17時30分25秒 | 家族

名古屋に住む私の母親の誕生日であった。今年80歳になる母親である。孫ももう家を出て、私の姉と二人暮らしをしているのだが、実の母娘なのでお互い遠慮が無く、しょっちゅう親子喧嘩をしているようだ。しかし、そのおかげでボケないで居るような気がする。何不自由無く暮らしていると早くボケが出るそうであるが、何か不都合があるほうが神経や頭を使ってボケないそうだ。

以前、私のルーツ探しの時に書いた事があるのだが、私の父親は私が1歳の頃、家を飛び出してしまった。その後、姉と私の二人の子供を、女手一人で育ててくれたのだが、随分と苦労したようだが、持ち前の楽天気質と言うべきか、あまり苦労を苦労と感じなかったようだ。典型的なB型で、マイペース。0型の私から見ると、訳が判らない時がたまたまある人だ。

私が18歳の時に、「旅に出る!」と言った時、「納得するまで帰って来るな!」と送り出してくれた母。今の私にはなかなか出来ませんぜ!

女手一人で二人の子供を育て、マイホームを建て、人に迷惑を掛けないをモットーに生きて来た母。現在はいつも自転車に乗ってどこまでも行く、良く歩き、ほとんど病気はしない。たいしたものである。年に2回、私が出店している名古屋松坂屋での催しに顔を出すのが楽しみなのである。

これからも元気で居てね!  ありがとう!

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スーパーカブに乗って遣って来た2

2008年10月06日 11時29分02秒 | 友人

私も18歳の時に半年ほど放浪していた事があり、彼の若さと前向きな行動力は人事では無い様な気がする。私の場合は、大学受験に失敗し、何の目的も無く、浪人生活をする事に矛盾や焦りを感じて旅に出た。行く当ても無く、住み込みのアルバイトをしながら、転々と旅をしていた。今思えば、この時の放浪旅が人生の原点になっている。丁度、18歳の多感な頃、その時体験したことや、出会った人達にどれほど大きな影響を貰った事か!

Cimg8232 何とも可愛らしい表情をした青年ではないか?こんな、素直で明るい、また、一生懸命、自分探しをしている彼を見ていると嬉しくなる。

2~3時間ほど、工房内を見たり、お話をしたりした後、また、スーパーカブに乗って去って行った。「今晩が別府で泊まるところを探します!温泉に入ります!」と。本来であれば、泊めてあげたかったのだが、突然の来訪で私も、他の用事が入って居り泊めてあげることが出来なかったのが、残念である。しかし、こんなエネルギーを持った青年とは、これからもまた、必ず巡り会うように出来ているから面白い。

Cimg8233 九州を南下して、最終目的地である沖縄に行き、彼の旅も一区切りするようだが、去った後も、一粒の清涼剤の様な余韻を残して去って行った。

我が家にも二人の息子が居るのだが、「こんな風に爽やかに逞しく育ってくれれば!」。

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スーパーカブに乗って遣って来た

2008年10月05日 14時27分37秒 | 友人

Cimg8230 別府にある竹の学校の生徒が見学に遣って来た。今年の春に入学した生徒さんである。例年、10月ぐらいになると、そろそろ卒業後の進路が現実味を帯びて来るのだ。春に入校したばかりの頃は、初めての体験ばかりで、心も新しい体験などで卒業後の現実などはあまり考えていない。しかし、卒業が段々と迫ってくると、嫌が上でも現実と向き合わなくてはならない。

昨日は3人見学に来た。私が独立した頃の話や、現在の工芸品の置かれている状況など話してあげるのだが、今、この成熟した豊和状態の社会の中で如何に自分の作品の存在感を作っていくのか?厳しいけれど、やらなければ生き残って行けないのだ。そんな事を彼らと話して居る時に、もう一人、ヒョコンとお客さんが遣って来た。一番左の彼である。

先月、私の大阪の知り合いから「来月、友達のD君が、九州に行きます。その彼から、「九州で面白い人が居たら紹介して!」と頼まれ、高江さんを紹介しても良いですか?」と電話があった。「私は別にかまわないから良いですよ!」と答えておいたのだが、男の人なのか?女の人なのか?どんな形でどんな目的なのか?そんな事も知らないで安請け合いしたのだ。紹介してきた友人というのも、通販会社の社員で、私のバッグを扱ってもらった時の担当者だが、2・3度くらいしか話した事が無いのだが?

Cimg8235 果たして、やってきたのが奈良県の大学で情報工学などを勉強している学生であった。NHKのロボコンなどにも出たことがあるそうだが、今は一年休学して、日本中をスーパーカブに乗って旅をしているらしい。

背中に釣竿を背負い、大きなリュックと荷台にテントや生活用品、果ては、下関の市場で仕入れた小魚の開きを網に詰め、走りながら日干しにしていた。おなかが空くと之を食べるのだそうだ。ほとんど、野宿をしながら、北海道から本州、四国、九州と南下してきた様だ。実にたくましい、微笑ましいキャラクターである。

Cimg8231            つづく

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12人の怒れる男

2008年10月04日 13時12分05秒 | 映画

今年最後の出張も終わり、我々竹業界では「今シーズン終了」と言う事になる。何となく、プロ野球の選手みたいであるが。本来はこのオフシーズンが大事で、来年に向けて、商品開発や販路拡大などの仕込み如何によって来年が決まってしまう。

仙台への出張の帰り、東京で来年の新作品の開発の打ち合わせの予定であったが、まだ、試作品が出来上がっておらず、時間が余ってしまった。ネットで「何か面白そうな映画は無いか?」と探してみると、「ある。ある。」

104_004 「12人の行かれる男達」と言う映画がやっていた。これは1957年、ヘンリーフォンダ主演の法廷映画のリメイク版である。舞台はアメリカからロシアに移り、実に深く掘り込まれた作品になっていた。

「チェチェンの少年が、養父のロシア人を殺害した」という事件の裁判なのだが、12人の陪審員全員の過去の思い出と深く関わりあっていく。見終わった後も、ズンと心に印象が残る作品であった。

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牛タン

2008年10月02日 08時13分00秒 | 食べ物

20080930201959_2 仙台と言えば「牛タンにテールスープ」。ホテル近くの「利久」というお店に入った。たのんだ物は「牛タンのユッケ」と「牛タン丼のセット」。目の前で牛タンが炭火焼きされて行く。タンだけの部位で一つの業種が成り立つのであるが、なぜ、仙台名物になったのか?不思議に思う。

20080930200338焼酎を飲みながら、ユッケを頬張る。「旨い!」タンの付け根の部分を丹念に叩いてユッケにしている。甘さがある。牛タンと言うのは、舌先に行くほど硬くなるので薄くしなくてはならない、根元に近い部分が脂が乗って旨みがあり、柔らかい。牛タン丼に使われているのは、舌先の部分である。温泉卵を牛タン丼の上から掛け、ご飯にはうな丼にかけられている様なタレがかけられているが、それと絡まっていい味をしている。塩味だけのテールスープも旨い。千切りの長ネギがたっぷり入って居り、じっくりと煮込まれたコクが出ている。「牛タンとテールスープ」絶妙な取り合わせである。

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仙台

2008年10月01日 08時35分21秒 | もんく

昨日は一日中、電車の中で新聞や本を読んでいた。朝、上野発のスーパーひたちで福島県いわき市まで2時間半、そこで来年の展示会の打ち合わせ、おかげ様で良い話が出来ました。打ち合わせを終えて、仙台に移動しようとすると、1時間に1本しか電車が来ない。私がいわき駅に付いた時には、5分前に電車が出たばかり。次の電車まで1時間待ち(普通電車)、特急が来るのは2時間待ちである。距離的にはそんなに遠くは無いのだが、いわき市から仙台まで3時間以上掛かってしまった。一日中、電車に揺られていた様だ。

新聞を3誌買い込み、週間ポストを1冊、全部読みきってまだ時間が余る。気になるのは、朝のニュースで言っていた、「アメリカ議会が金融特別法案を否決、世界恐慌か?」我々の仕事も、平和であり健全に経済が回っている上での仕事である。あながち、世界恐慌という言葉も大げさでなく現実味のある話になってきている。以前から、考えるのであるが、アメリカなどの富裕層の動きの一喜一憂に、貧しい国の人達まで巻き込まれ、生死をさまよう事になる。なんと、理不尽な事か?

18時頃仙台到着、1件、取引先にご挨拶をした後、東横インにチェックイン。早速部屋に入りパソコンを繋いで見るが繋がらない!フロントに電話するが、「お部屋にインターネットの利用方法のマニュアルがありますので、それを読んでパソコンの設定をして下さい」とマニュアル通りの事を言う。私のパソコンは普段からホテルで使うことが多いので特別な設定をしなくても、全国どこの東横インでは、何もしなくても繋がるのだが?一応、利用方法を読みながら設定の確認。何も問題は無い。もう一度電話すると、マネージャーが自分のパソコンを小脇に抱えてやってきた。そのパソコンを繋いでもやはり繋がらない!「晩御飯に出るので、その間に何とかして!」と言う事でホテルを出る。

食事から戻って来て、フロントで部屋番号を言うと、2本の鍵をくれる。

「ネットが繋がら無いので、部屋を替わって下さい」と言う。

別に荷物を広げている訳では無いので「良いですよ」と快く承諾すると、

「部屋を移ったら、前の部屋の鍵をフロントに持ってきて下さい」と言う。

「?」「?」

「私のせいで、部屋を替わるわけでは無い、ホテルの設備の不備で部屋を替わるのに、替わった後にフロントに鍵を持って来い とは可笑しんじゃ無いか!」と文句を言ってしまった。別にたいした事じゃ無いので、気持ち良く持って行ってあげれば済むことかも知れないが、筋道が通っていない事を言われると、妙に腹が立つ。私がホテルのフロントであれば

「ホテルの不備でご迷惑をおかけしています。違うお部屋を用意しましたので、荷物は移しておきました。申し訳ございませんでした。」

と、せめてこれ位の対応をしなくてはサービス業とは言えませんな!

竹工房オンセ

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