高住神社公式ブログ

英彦山豊前坊高住神社の公式ブログです。

1月9日(月・祝)の様子

2012年01月09日 13時46分00秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆曇り

◆-1℃~0℃

◆路面積雪量…別所より先、凍結状態

 

今日は成人の日ですね。

町のほうでは着物姿に身をつつんだ新成人で賑わっていることでしょう。

成人の日は『おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日』という意味があります。

 

二十歳を境に大人の仲間入りをする節目のとき。

昔は「元服」といった成人儀礼を通過することで、大人の一員とみなされたわけです。

しかしその年齢は11~17歳と早く、時代や階層によって元服の時期はまちまちですが、ほぼ10代に成人と、現代人より早い段階で成人を迎えたわけです。

それも早く一人前にならなければ家族を助けることも食いぶちを稼ぐこともできなかったですし、なによりもいつまでも“子ども扱い”されたくないという気概もあったのでしょう。米俵や力石を担げるようになったら大人、なんて話もあります。農村部においては、大人とかわらぬ仕事量をこなせるかが課題だったのです。

今は仕事より学業優先、義務教育からその後の進路の途中でようやく20歳。若いうちから労働に従事しなければ食べていけない時代ではなくなったので、成人となる年齢も引き上げられたのでしょう。それと同時に早く“一人前”に認められたいという気持ちも薄まってしまったようにさえ思えます。

 

ここで幕末期の藩士が成人たる要件をまとめた『啓発録』という本の一部をご紹介します。

・「稚心を去る」(子どもっぽい心を捨てる)

・「気を振ふ」(負けん気を起こす)

・「志を立つ」

・「学に勉む」

・「交友を択ぶ」

なるほど、と思う要件です。

実はこの『啓発録』、橋本左内という幕末の志士が15歳のときにまとめた本。15歳といったら今でなら中学3年生、遊びたい盛りの年頃。私は同じ年のときにこんなこと考えもしなかったですね。はたして今もこれができているかどうか…。

 

また左内は、“志”は安穏とした日々を過ごしていたり心のたるんでいるときには立たない、書物や師友の交わりから得た奮起するような事や患難憂苦に面したときに、己の心が向き赴くところだとしています。

先の大地震で被災に見舞われた新成人はことさら思うところがあるのではないでしょうか。

20歳を迎え、進学した方もすでに就職している方もいるでしょうが、成人式という祝典を機に、己の進む道を立てるきっかけにしてもらえたらと、かつて成人を迎えながらもまだ成人になりきれてない三十路は思うのでした。

コメント
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