前回までの「古いレンズと散歩」シリーズは、12月2日の撮影分でした。
ネタ切れ状態となり1昨日の午前、母の病院へ行くまでの間にD4SとAI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5Sを持って何時もの公園へ出かけました。
このレンズも30数年前の物ですが、重さが1,950gもあり、なかなか持ち出すことが少なくて、今でも傷一つなくて新品のような輝きを保っています。
30数年前の価格が29万円で、95mm径のNikon純正のフィルターもとても高価だったと記憶しています。
それとこのレンズの三脚座に取り付ける、ピストルグリップと言う手持撮影用のアクセサリーがあり、NikonF3のモータードライブに接続し、ピストルグリップの引き金を引くとシャッターが切れました。
そんなアクセサリーなども同時に購入し、総額は30万円を超えました。当時の30万円は現在なら2倍近くの感覚だと思います。
購入当時の経緯は今でもよく覚えています。
その頃、自宅の近くにはカメラのキタムラの店舗がなくて、京都市山科の店に毎週というほど通ってました。カメラ機材は全てこの店舗で購入していて、当時の店長とも仲がよく色々アドバイスなどしてもらってました。(現在は県内のキタムラで全て購入しています)
その店長からある日、「ハッセルブラッドの500CM」はどうですかと勧められました。6×6の中判カメラで、ボディと広角、標準、中望遠のレンズ3本で確か150〜170万円くらいで、とのことだったと思います。
ウエストレベルのファインダーで一度は撮ってみたいと思っていましたし、憧れのカメラでもありました。
しかし金額も高額で、家内はとても無理と即答でした。まあ当時の安月給からすれば当然の事、それまでにペンタックスで揃えた機材を1年でNikonへマウント替えし、相当な金額を出しましたから。
それならハッセルは断念し、代わりにレンズ1本買う事にすると言って購入したのが、AI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5Sでした。
当時この店でこのレンズを購入したのはtakayanが初めてで、納品の際には店長も一度覗かしてくださいと言って、F3にセットしたAI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5Sを触ってました。
またこのレンズの為に、GITZOの重い三脚を10万くらいで購入もしました。今でもこの三脚も現役です。
そんな経緯で購入したレンズですが、あまり使う機会も少なくて今では防湿庫の一番下に鎮座しています。
そんなAI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5Sですが、久しぶりにD4Sと共に持ち出しました。
このレンズ用に購入した2倍テレコン、TC-200もポケットに入れて出かけました。
今のAFS VR Zoom-NIKKOR ED 70-200mm F2.8G (IF)ならいつも手持ちですが、このレンズはマニュアルレンズで、もちろん手振れ補正も無いレンズですから今回は一脚を使用しました。
この日もたくさん撮ってきました。
今までと同じ所で、よく似た風景ですが何回かに分けてアップします。
D4SとAI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5Sの写真です
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最後の方に撮った写真ですが、自分なりにこれがトップかな?と思う1枚を
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これからは時系列で順にアップします。
自宅の庭の万両
やはりピント合わせは難しいです。若い頃はもっと眼が良かったのか?
この後思い出します。
このレンズは、ズーミングで焦点距離を変えてもピンの位置は変わらなくて
最大の300mmでピントを合わせてから、任意の焦点距離にズーミングすれば合わせやすい。
でもこの1枚は300mmでの撮影だが?ピン甘ですね。f5.6 SS 1/320 せめて1/500位は必要か?
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錫杖さんのように木肌をアップで狙ってみる
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Ai Nikkor ED 180mm F2.8Sでも撮った川向かいのお家
今日は煙突から煙が上ってます。薪ストーブかな?
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縦アングルでも押さえておこう
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散策路の木の橋の上に生える植物?苔か菌類か?
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前日の台風並みの風でほとんど散っていましたが、辛うじて一枝だけ残ってました。
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なかなか良い写りです
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おそらく50mm域だと思います。
レンズ情報を手動でカメラに設定していますが、300mm F4のレンズで登録しているため
焦点距離は全て300mmとして記録されています。
ズームレンズでは仕方のないことですね。
その他のカメラ情報は正確に記録されてます。
昔なら1枚ごとにその時の設定をメモに残してました。
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ピントをしっかり合わせれば納得する描写です。
撮影日 12月15日
使用した一脚 SIRUI P-326 一脚用雲台 SIRUI L-10
AI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5S (1982年3月発売 価格290,000円)
重さ1950g フィルター径95mm
D4SとAI Zoom Nikkor ED 50-300mm f4.5S
今なら広角から望遠までの高倍率ズームが多くありますが、この頃の50-300という6倍ズームは画期的でした。
まだまだ単焦点が主流の時代でしたが、このレンズは単焦点に劣らぬ描写力と言われたNikonの名玉の一つです。
純正の95mmフィルター
さすがに高価なフィルターで、本皮のケースに入ってます。
横はアルミのレンズキャップでこれもねじ込み式です。
約30年前の約30万円の望遠ズームレンズの件ですが、この時期はプラザ合意前で、円が200円代(後半?)で日本が急成長(高度成長)し始めたころです。給与・ボーナスが毎年伸びていましたが、現在の2倍以上した価格だと思います。
当時の自動車の価格(排気量は比較的小さいです)を考えると、かなり高価なレンズです。
焦点の合わせ方次第ですが、ツバキの花に群がるメジロなど、予想した場所に登場する野鳥は、300mmなら十分に撮影できます。いい3脚が必要ですが・・
閑話休題。川向かいのログハウスは、2階部分はロフトではなく、住居として十分な高さを持つ、本格派です。ログハウスは1階、2階を通して、ある種のワンルームなので、薪ストーブは家全体を暖めるものだと思います。
煙が少ないので、御菓子などの調理には、別のガスか電気の専用オーブンを使っていると推定できます。
また、2階の屋根の一番外側の破風は、北欧風だと思います。あの丸太小屋の原点です。この破風の色あせた色合いから、だいぶ以前に建てたものと推定できます・・。
なるほど ハッセルブラッドを引き合いに出してこのレンズを購入すべく奥様を説得されたのですね。
というより、このレンズが欲しくてたまらなかったということですね。
ネットで調べたら、今でもずいぶんいい値がついてますね。それも現存しているレンズは保存状態もいいものはなく、メーカークリーニングをしたものが出回ってるようですね。
takayanさんのレンズはどれも保存状態がいいですね。
というより50-300mm使用する機会がすくなかったのではないですか。50mmの6倍ズームは当時、かなり反響を呼んだレンズ。されどその重さは三脚無しでは撮影に不向き。 行動範囲はせまくなり私なら山に担ぎ上げるなんてとても考えられないです。
12番の作品は、望遠域の圧縮効果がよく出た作品。中央のピンもばっちり f2.8くらいの明るいレンズで撮影したのかなと思えるくらいです。
わたしもマニュアルオールドレンズをいくつか試写しましたが、始めはピンが合いにくいけど、何度も何度も撮影を繰り返し、そのレンズの特徴を掴んで行きました。
それにしても当時で29万円。
消費税がなくて良い時代でしたね。
この時代に一眼レフに凝り始めて、矢継ぎ早に機材を購入しました。
今ならなかなか思い切れないレンズです。
三脚も何本かあり、このレンズも支えられる物もありますが、いざ野鳥の撮影となると慣れていないこともあり難しいでしょうね。
本題のログハウスですが、記憶では建てられてからそこそこの年数を経ていると思います。
近くを通るとその大きさもよく分かり、広い住居だということが分かります。
少し古くなって余計に味が出て、周囲の風景に溶け込んでいるようです。
コメントありがとうございます。
良いですね(^^♪
立派なカメラをお持ちですね、色々コレクション
しているんでしょうか、流石だと思いました。
又楽しい写真をお待ちしています。
ご存知の通り、この頃のレンズの保存状態は良い方で、特にこのレンズは使用頻度が本当に少なくて綺麗です。
最近では一眼レフでのビデオ撮影に、キャノン機でも使われているという記事を、ネットでも見かけました。
ハッセルはさすがに許可が出ませんでした(笑)
この重さでも今のようにAFなら、なんとか手持ちでもしばらくの時間はいけそうですが、マニュアルでは厳しいですね。
じっくり構えて使うレンズでしょうね。
12番は、狙ったフォーカスポイントにバッチリ合って気持ちがいいですね。
D4Sの制度も関係していると感じます。
フィルム時代と違って直ぐに確認できて、ピンが甘ければ撮り直しを何回もできる。
36枚撮り等という縛りもなくて、数百枚から数千枚もメディアの容量次第で撮影できる現在は、当時よりも使い勝手が良いと思います。
三脚使用ならライブビューで拡大し、ピンポイントでピントも合わせられますから、もっと精度が上がるでしょうね。
当時の30万は今なら300mm F2.8が手に入る価格帯だったと思います。
タムロンのオールドレンズ、綺麗な描写で、良い買い物ですね。もちろん錫杖さんの使い方も上手いということでしょうが。
オールドレンズ遊びも面白いですね。
川向かいのお家は、この辺りの風景に溶け込むようで背景の山と良くマッチしています。
今回は煙が見えて、普段よりも山小屋的な雰囲気が出ていました。
昔から欲しいと思うと我慢できない性分で、色々と出費が嵩みます。
無くなる物ではなく、大切に使えば一生ものですが、そろそろ思い機材は苦になり始めています。
最近はバタバタしていて出かけられませんが、近くの風景など撮り歩き、少しずつでもアップできればと思っています。
いつもありがとうございます。
川向かいのログハウスの件で、少し補足させていただきます。
安易に”北欧風”と書いたので、スウェーデンやノルウェーのログハウスのものと同じと誤解される可能性があるので、多少、捕捉させていただきます。
北欧は針葉樹林が多いので、これを切り倒した丸太を積み重ねてログハウスにしますが、最近は丸太を角材に切り出して、規格化した板材を積み重ねます。この方が組み立て作業が平準化でき、しかも無駄な空間ができず、内部の部屋は快適だからです。
川向こうのログハウスは、窓がかなり大きいので、温暖な日本向けにアレンジしたものと推定しています。北欧の規格品を、日本向けに改良してあります。
takayanさんのお住まい近くは、積雪することもなく、温暖なので、開放部を大きくしてあるようです。大手ログハウスメーカーの日本向け仕様かもしれません・・
本来の北欧は冬はマイナス20度まで下がるので、開口部はできるだけ小さくします。窓から熱が逃げるからです。窓ガラスは二重か三重です。
先週のノーベルウィークで、ストックホルム市内がテレビニュースで映り出されましたが、今ごろは普通の日は2時間も外にいると、寒さで頭が痛くなる寒さです。マイナス10度以下でしょうから(最近は、地球温暖化でいくらか暖かいのかも?)。真水の川は凍ります。
以上、蛇足です。
デジタルになり、気楽にシャッターも押せるようになりましたね。
写真屋さんで現像してもらわなくても、すぐ見れるのが何より嬉しいです。
写真が趣味でなければ、家族でスナップを撮るくらい。
今は老若男女、スマホでパチリ。
女性もあらゆる年齢の方が一眼レフでパチリ。
若い男性が一眼レフで撮ってらっしゃる方を、あまりみかけませんね。
家族のスナップから、自分の楽しみとして写真を撮りはじめて8年。
下手な横好きですが、写真は楽しいですね。
ログハウスの詳細な説明ありがとうございます。
近所でログハウスはこの1軒だけで、珍しい建物です。
こちらで昔からの住宅は、ベンガラで赤く染めた和風建築が多く、その他は現在的な分譲住宅が大半です。
このログハウスのお宅だけが周囲とは違って、ここの風景にはよく似合っております。
わかりやすい説明で、ログハウスのことがよくわかります。
いろいろな情報ありがとうございます。
昔と違って、デジタルになってからは枚数を気にする事もなくて、気軽にシャッターを切れますね。
液晶画面で確認、気に入らなければ撮り直しが簡単にできる点がデジタルの良いところです。
最近のスマホのカメラも侮れない画質で、若い人たちはほとんどがスマホです。
本当に若い男性が一眼レフを使っているのは少ないです。写真の本当の面白さがわかれば一眼レフは楽しいのですが。
最近のカメラは高画素になり、パソコンも性能の良い物が必要で、何かと高くつく趣味ですが、写真は本当に楽しいですね。
フィルム時代から一眼レフで遊んでますが、何十年経っても腕は変わらないに、機材だけは良い物が欲しくなります。
それにしても最近のカメラは何十年も使えるという道具ではなくなりましたね。
メーカーの思惑にはまっているように感じます(笑)
古いレンズは今も大切な宝物、これからも時々は使ってやりたいと思っています。