
小雪の箸ひとひらの千枚漬 長谷川かな女
長谷川かな女(1887~1969)
小雪(しょうせつ)が冬の季語。
小雪は、24節気のひとつ、太陽の黄経度が240度に達するときで、
立冬から15日後、もちろん、北海道や東北地方、山沿いでは雪が積もり始めていますが、平地ではちょっぴり寒くなりはじめています。
千枚漬(せんまいづけ)は、京都の名産。かぶらの根を薄く切って、塩で下づけしたあとに昆布・赤唐辛子を加えて、塩・みりん・麹などで漬けて、発酵させたものです。おいしい
箸ひとひらの」この中七の季節感が絶妙に感じられます
(小林たけし)
【小雪】 しょうせつ(セウ・・)
二十四節気の一つ。立冬の15日後で、陽暦では11月22、23日頃に当たる。格別寒くもなく、雪もまださほどではない。
例句 作者
小雪の朱を極めたる実南天 富安風生
小雪やいよいよ白き竹の節 安部紀与子
小雪や実の紅の葉におよび 鷹羽狩行
小雪のいただき以下を略す富士 細川洋子
海の音一日遠き小春かな 暁台
小雪や月の夜干しの白野菜 細木芒角星