
あきつ舞ふ 野は一面の無重力 井上ひろし
広い秋野であろう
空を埋め尽くさんばかりの赤とんぼの大群が
追われるように東の空へ移動している
作者もいつかその中の一片になった気分
一面の無重力はなかなか言えない措辞だ
(小林たけし)
【赤蜻蛉】 あかとんぼ
◇「秋茜」(あきあかね) ◇「深山茜」(みやまあかね)
小形で体色が赤みを帯びた蜻蛉の俗称。雄は赤色、雌は黄褐色である。秋空に群れる赤蜻蛉の姿は、秋の涼気を誘う。爽やかな秋の象徴といえる。
例句 作者
あきつとぶひかり薄れつ夕鳴子 西島麦南
から松は淋しき木なり赤蜻蛉 河東碧梧桐
みちのくに輪廻転生赤とんぼ 妙田節子
わが見しはあきつの群るる湖の虹 鈴木詮子
アキアカネ親近感とも違う距離 堀之内長一
アンデルセンの空があるよ赤とんぼ 小野露光
人の世を辞してそろそろアキアカネ 横須賀洋子
仮の世を流れ解散秋あかね 髙野公一
あきつとぶひかり薄れつ夕鳴子 西島麦南
から松は淋しき木なり赤蜻蛉 河東碧梧桐
みちのくに輪廻転生赤とんぼ 妙田節子
わが見しはあきつの群るる湖の虹 鈴木詮子
アキアカネ親近感とも違う距離 堀之内長一
アンデルセンの空があるよ赤とんぼ 小野露光
人の世を辞してそろそろアキアカネ 横須賀洋子
仮の世を流れ解散秋あかね 髙野公一