日の粒をぽろぽろこぼし零余子採り 遠藤しげる
零余子を作者は<日の粒>そのものと見た
その措辞のフィットさがそのまま句になっている
ぽろぽろこぼす も共感できる
(小林たけし)
【零余子】 むかご
◇「ぬかご」
自然薯、長薯などの葉腋に生じる暗緑ないし青褐色の長さ7,8ミリの肉芽。採取してつけ焼きや汁の実にしたり、ご飯に炊き込んだりする。
例句 作者
雨傘にこぼるゝ垣のむかごかな 室生犀星
触れてこぼれひとりこぼれて零余子かな 高野素十
二つづつふぐりさがりにむかごかな 宮部寸七翁
肩越しに山の音くる零余子かな 藤木倶子
黄葉して隠れ現る零余子蔓 高浜虚子
零余子摘む女の厄もたうに過ぎ 勝又春江
となりへもこぼれて風のむかごかな 飴山 實
ゆっくりと曳いて零余子を零したり 川辺幸一
雨傘にこぼるゝ垣のむかごかな 室生犀星
触れてこぼれひとりこぼれて零余子かな 高野素十
二つづつふぐりさがりにむかごかな 宮部寸七翁
肩越しに山の音くる零余子かな 藤木倶子
黄葉して隠れ現る零余子蔓 高浜虚子
零余子摘む女の厄もたうに過ぎ 勝又春江
となりへもこぼれて風のむかごかな 飴山 實
ゆっくりと曳いて零余子を零したり 川辺幸一