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ひとり子のまあるい背中寒椿 たけし
寒椿で詠んだ句はなかった
今日の日めくりカレンダーは「寒椿」
すと浮かんだ1句である
私の幼年期の懐旧だ
母を待門口に寒椿があった記憶
寒さに背中はまるくなっていた
(小林たけし)
冬(晩冬)・植物
【寒椿】 かんつばき
◇「冬椿」
春の花である椿が、寒中に真紅の花を咲かせたもの。寒気に耐えて咲く寒椿には健気なイメージがある。しかし一方で、カンツバキという植物学上の種類も存在し、八重咲きのサザンカに似た赤い花をつける。これは本来冬季に花を咲かせるサザンカの仲間であり、花は「落つ」ではなく、花弁がぱらぱらと「散る」。
例句 作者
寒椿落ちたるほかに塵もなし 篠田悌二郎
寒椿赤し一揆の血が流れ 関口ふさの
冬椿落ちたる音もなかりけり 鷲谷七菜子
汲みたての水揺れてゐる寒椿 桂 信子
ふるさとの町に坂無し冬椿 鈴木真砂女
汐入りの池あたゝかし寒椿 中村汀女
飲食に倦むときのあり寒椿 森 澄雄
海の日に少し焦げたる冬椿 高浜虚子
一つ咲く冬の椿を切りにけり 富安風生
我が誕生日祝ぐ色揃へ寒椿 五十嵐播水
寒椿落ちたるほかに塵もなし 篠田悌二郎
寒椿赤し一揆の血が流れ 関口ふさの
冬椿落ちたる音もなかりけり 鷲谷七菜子
汲みたての水揺れてゐる寒椿 桂 信子
ふるさとの町に坂無し冬椿 鈴木真砂女
汐入りの池あたゝかし寒椿 中村汀女
飲食に倦むときのあり寒椿 森 澄雄
海の日に少し焦げたる冬椿 高浜虚子
一つ咲く冬の椿を切りにけり 富安風生
我が誕生日祝ぐ色揃へ寒椿 五十嵐播水