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咳ぶけば失禁のごと狼狽える たけし
コロナ禍の市井
みなマスクして黙の人混み
咳などすれば大顰蹙だ
失禁したかのように狼狽ええる
(小林たけし)
【咳】 せき
◇「咳く」(しわぶく) ◇「咳く」(せく)
風邪の症状のひとつ。気管支が寒気に刺激されても出る。
例句 作者
ジャズの中咳を落してわが過ぎぬ 石田波郷
行く人の咳こぼしつゝ遠ざかる 高浜虚子
咳熄んで大きな石をみつめゐる 菅原鬨也
咳をして言ひ途切れたるままのこと 細見綾子
ふるさとはひとりの咳のあとの闇 飯田龍太
咳くと胸の辺に月こぼれきぬ 角川源義
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや 中村汀女
妻の留守ひとりの咳をしつくしぬ 日野草城
そこここに虚子嫌ひゐて咳払ひ 鷹羽狩行
ジャズの中咳を落してわが過ぎぬ 石田波郷
行く人の咳こぼしつゝ遠ざかる 高浜虚子
咳熄んで大きな石をみつめゐる 菅原鬨也
咳をして言ひ途切れたるままのこと 細見綾子
ふるさとはひとりの咳のあとの闇 飯田龍太
咳くと胸の辺に月こぼれきぬ 角川源義
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや 中村汀女
妻の留守ひとりの咳をしつくしぬ 日野草城
そこここに虚子嫌ひゐて咳払ひ 鷹羽狩行