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毛糸帽ひとりが好きでさみしくて たけし
この句の主人公には誰もがなれる
最近はこのような平易なすっきりした句が詠めなくなっている
キャリアは時に邪魔になるのかも知れない
自分的には捨てられない1句になっている
2016年冬に詠んだもの
角川平成俳壇岩岡中正氏の選にて佳作入選した
(小林たけし)
冬(三冬)・生活・行事
【毛糸編む】 けいとあむ
◇「毛糸」 ◇「毛糸玉」
セーター、マフラー、手袋などを毛糸で編むことをいう。機械編みもあるが、女性が編み棒で一目一目編むことが本意であろう。
例句 作者
離れて遠き吾子の形に毛糸編む 石田波郷
毛糸玉まろぶ日差のある方へ 黛 執
毛糸編む一つ想ひを追ひつづけ 波多野爽波
母となる日の遠からず毛糸編み 遠藤若狭男
毛糸あめば馬車はもしばし海に沿ひ 木下夕爾
家のこと何もせぬ娘が毛糸編む 口友静子
久方の空いろの毛糸編んでをり 久保田万太郎
誰もゐぬ夜へ転がす毛糸玉 宮倉浅子
白壁に消えも入らずに毛糸編み 平畑静塔
毛糸編み来世も夫にかく編まん 山口波津女
離れて遠き吾子の形に毛糸編む 石田波郷
毛糸玉まろぶ日差のある方へ 黛 執
毛糸編む一つ想ひを追ひつづけ 波多野爽波
母となる日の遠からず毛糸編み 遠藤若狭男
毛糸あめば馬車はもしばし海に沿ひ 木下夕爾
家のこと何もせぬ娘が毛糸編む 口友静子
久方の空いろの毛糸編んでをり 久保田万太郎
誰もゐぬ夜へ転がす毛糸玉 宮倉浅子
白壁に消えも入らずに毛糸編み 平畑静塔
毛糸編み来世も夫にかく編まん 山口波津女