温故知新~温新知故?

音楽ネタが多いだろうけど、ネタのキーワードは、古きを訪ねて新しきを知ると同時に新しきを訪ねて古きを知るも!!

サイレントマジョリティの時代

2012-09-19 18:48:11 | その他
今回の尖閣の問題で、ニュースやウエブの情報、新聞、TVなどを見ていて思ったことがある。
中国でのデモは、北京や上海、広州など巨大都市から始まったというか、大規模なものが行われた、その後、どうも100年にわたって行われたようだ。

中国の人口は13億人以上と言われています。今回のデモは各地で1万人くらい集めていますね。100ヶ所として、100万人。デモに参加した人は気持ちは同じでも参加しなかった人の10%くらいとしても1000万人。13億の1000万人、すなわち、多く見積もっても1%ですね。
対象は子供を除くとして半分と考えても2%くらいの人が騒いでるということです。
まあ、各都市それぞれ1万人規模のデモというわけではないでしょうから、この数字は当たらずとも遠からずの値かもしれません。

すなわち、中国人の子供を除いて98%の人は騒いでいないあるいは興味がないということになります。
みな、携帯電話は持っているので、メールや中国版twitterなどは当然アクセスできると思いますので、母数はかなり大きいと思っていいと思います。
私のいる中国の広西省チワン自治区玉林市の会社の人も、ほとんど関心がなさそうです。いや、実際はわかりませんけど。。。なんせ、こちらは言葉が通じないで、会話ができないのですから。

つまり、メディア報道はすごく盛んだけど、実際の数字は全体の規模から見て、このような割合だということです。
そう、いかにサイレントマジョリティが多いかということです。

これは、日本の出来事にもあり得ることではないでしょうか。割合からいったら10%にみたないあるいは数%でしかない、トレンドの先端をいく人たちが、TVやウエブ上で語ることがいつの間にか、全ての人がそうであるかのように錯覚する現象。
WOM(word of mouth)口コミも、よく数として把握しないと、知らず知らずにまだ少ない数字なのに多くの人がその商品を買っている、その情報に賛成している、価値観を共有していると思ってしまいがちです。
また、商品を売るプロも、情報を広めるプロもその効果を最大限使おうとあの手この手を使ってきます。そのプロの上手なワナにハマらずにいるのは非常に困難な世の中ではないでしょうか?。
デマも広がりますね。今回の尖閣の出来事でも昨日は1000隻の漁船が向かっているとの情報がありましたが、結局デマなのでしょうか?。未だに、そのような事実は確認されていないようです。
もともと、この情報は私がたまたま見たTVで石平さんという方だと思ったけど、この情報は出どこは1ヶ所なので信用できないみたいなことを言っておられました。メディアは、情報は基本的に複数の出どこを確認するのが原則ということなのに、もうそんなモラルはなくなったんでしょうかね。

そんな世の中だから、それらから距離を置いて政治に無関心だとか興味がない人が増えているのもある程度仕方がないかもしれません。

気をつけないと、数%の人の価値観が、マジョリティの価値観だと錯覚するというのは、うまく作用している間は良いけど、悪い方向に作用すると大変危険だと思います。今回の尖閣の件は、その可能性があった例だと思います。

そんなこんなで、真実はサイレントマジョリティの中に潜んでしまっているのではないかと思った次第です。
このサイレントマジョリティの気持ちというか気分を大事にしないといけないのではないでしょうか。このサイレントマジョリティがいろいろ意見を言えるような、あるいは議論を交わせるようなツールが出てこないといけないのではないでしょうか?。今のtwitterやfacebookの次のツールの出現が待たれます。まあ、ほおっておいてもtwitterやfarcebookは自然にすたれていく運命でしょうけど。。。。

また、このごろ、twitterなどでつぶやきだからといって無責任なことをつぶやくのを目にします。twitterはつぶやきなので、それで全く問題ないのですが、それを事実かのように広げる行動があるのは危険な気がします。なんか、いじめに通ずるものがあります。仲良しクラブ的に同じ価値観を持ったもの同志が、同じことをしつこく「そうだ、そうだ」「いいね」「激しく賛成」などと広げていくのを見ると、いじめている側が、よってたかって、誰かをいじめている様子とダブって私には見えます。私がtwitterにたいして一時期距離を置いたのも、それが耐えられなくなったからでした。
最近中国に来て、日本とのつながりに飢えてまた始めましたが、なんかやはりそういうのを目にすると見たくないので、また、距離を置くかもしれません。

便利なツールに囲まれた恵まれた時代なのかもしれませんが、本当に難しい世の中になったものです。