蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

山菜は大人の味

2007年03月18日 | 独り言
 本来の季節感からすると少し早いかもしれないが、スーパーなどには、タラノメ、ふき、ふきのとう、うど、菜の花・・などの山菜が並ぶようになった。そして、これらを見つけると、いつの間にか「どれっ」と手をのばしている自分に気が付いた。

 実は子供の頃は、山菜などはあまり好まなかったのだ。やはり、好物といえば肉にカレーライスであったろうか。しかし、最近は肉を買うことも少なくなり、いつのまにか嗜好が変化しているようだ。帰省すると、両親は「子」が子供の頃好きだった物を食べさせようとするが、「子」はもはや昔の子供ではなく、期待どおりに喜ばぬのを見て残念そうな様子を見せることもある。  

 子供の頃の食卓には山菜がのっていた。近所の人が山で採ったのをもらうこともあっただろう。新鮮な季節の食べ物を正にその時期に食べるということは、今考えれば何と贅沢で自然なことだろう。これに比べるとスーパーに並ぶ山菜には季節感がやや乏しい。  

 それでも今、山菜を求めるのは、子供の頃の記憶と望郷の想いが無意識に存在しているからかもしれない。画一化されたハンバーグやカレーライスが好きという子供には、まだ理解できまい。だから「山菜は大人の味」なのである。今度帰省したときにでも山菜の食べ方を聞いておきたい。(Cafe:98.3.17)

「ニュー・シネマ・パラダイス」

2007年03月18日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★★:何度でも見てみたい!]
 暖かく、懐かしさを感じる、そして切ない、よい作品だ。このようなテーマでこのような映画ができるとは感動ものである。この映画に共感できるのは、そして最後の主人公の涙を感じることができるのは、そこそこの年齢(主人公と同じ年齢)の人なのかもしれない。

  この映画のDVDには、当初の「劇場公開版」(124分)と、その後51分・約60カットを追加した「完全版」とがある。追加されたシーンは、トトとエレ ナとの愛に関するシーンである。レンタル店に置かれているのは後者の版だが、どちらを見るべきかが気になるところだろう。前者の劇場公開版がよいとのコメ ントが多いようだが難しいところだ。一概にそうも言えないかもしれない。追加されたシーンの多くは、縁がなく分岐した過去の道であって、美しいものではな い。故郷が主人公の居場所でないのと同じく、主人公がたどるべき道でもない。それが確認されるのである。ただ、両方の版を見てみたいのであれば「劇場公開 版」「完全版」の順でなければならない。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、アニェーゼ・ナーノ、サルヴァトーレ・カシオ、マリオ・レオナルディ、ブリジット・フォッセー
Story:
慕っていた映画技師の訃報を聞きつけ、故郷であるシチリアの村に戻ってきた映画監督の思い出を軸に、フィルムに込められた悲喜こもごもの人生模様を描く。『マレーナ』のトルナトーレ監督が映画の持つ“力”を見事に具現化している。(ニュー・シネマ・パラダイス)