最近、星への小ゲイマががりに、2間バサミから両がかりした後、こんな感じでケイマにかぶせる手が打たれるのを見かける。昔の定石書にはなく、高尾九段の基本定石事典にも1ページだけしか解説されていない。
棋聖戦題局(張棋聖対井山名人)で、解説の武宮九段が最初に打ったのは僕(武宮)かもしれないと話をされていた。また、聞き手の万波奈穂さんによると、一番この手を愛用して打っているのは王銘琬九段だという。また、ついこの前のNHK杯戦でも山下・河野戦で出現した(解説は何と!王銘琬九段)。
何となく変なような面白いようなと観ていたが、月刊「囲碁」の6月号と7月号で坂井碁聖がこの変化について「ちょっと気になる定石」として解説するという(6月号は現在本屋に並んでいる)。三三に入ってツケ切ると難解な変化になるようである。プロはどういう工夫をするのか今後注目したい。