[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
「iPhoneアプリ開発塾」 (カワサキ タカシ著、技術評論社)
iPadのプログラミングの解説書は、いろいろ出版されているが、入門書として、ツボが説明されていなかったり、詳しく解説されているが全体の体系が見えなかったり、なかなかしっくりくるものが少ない。この書籍は、一見おちゃらけた感じがするが、説明すべきところはちゃんと解説し、原理等、本気で詳しく説明しても挫折してしまいそうなところは現時点でさりげなく流すというメリハリがきいているのがいい。ビギナーだと途中で挫折しがちだが、この本は誰でも最後まで読むことができるのではないだろうか。
北海道の浅漬けによるO157集団食中毒で、「野菜の消毒」という言葉がでてくる。もちろん畑での殺虫ではなく、購入した食材の「消毒」である。
で、どう「消毒」するのかというと「大量調理施設衛生管理マニュアル」で定められていて、「次亜塩素酸ナトリウム溶液(200mg/lで5分間又は100mg/lで10分 間)又はこれと同等の効果を有する亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液」で「消毒」する。
要するに、野菜を加熱調理しない場合は、200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液に5分間浸ける訳だ。次亜塩素酸ナトリウム溶液というと、身の回りでは塩素系漂白剤として使われているのをよく見かける。あとは、水道水やプールにも殺菌のため投入される。プールでは、塩素として0.4ppm以上の濃度。
浅漬けは、普通の漬け物と違って保存がきかず、塩分が低くて雑菌が繁殖しやすい。消毒しても雑菌はゼロにはならないし、消毒で、競合していた雑菌のバランスが崩れ、特定の細菌がドッと増殖しやすくなる。個人で浅漬けを作る場合も注意が必要かも。
なお、報道では「消毒」といっているが、言葉的には、「消毒」より「殺菌」の方が正しいと思う。