快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  日銀が金利を多少上げても円安を止められない可能性を考える その1

2024-05-12 23:09:36 | 金融
 今月5日の記事、サブタイトル「日銀は金利をあまり上げられないのか その1つは住宅ローン変動金利とリコースローン」で書いた通りで仮に日銀が利上げしてもあまり上げられないのではないか?と言う事が有りますが、仮に日銀が利上げしたところで「かつての電子立国だった日本」はもう中国や東南アジア諸国などにとって代わられているので貿易収支の面ではどれだけ円高になるのかは疑問です。
 為替は投機筋によってどうにでもなるので一概に円安が続くかどかはわかりませんが、ただ円安の要因を調査分析して行くと金利以外にもいくつか円安要因となるものが見えて来ます。
 その1つは常態化する国際収支の「デジタル赤字」 と言う報道が有りました。

引用開始(一部抜粋)

https://www.sankei.com/article/20240510-HBFNNWWLJBOBJFPTFPMWMMUEFQ/

常態化する国際収支の「デジタル赤字」 巨大ITへのドル払い増で円安圧力に
2024/5/10 19:59

財務省が10日発表した令和5年度の国際収支速報で、日本の「デジタル赤字」が常態化している構図が浮き彫りとなった。米グーグルや米アマゾン・コムなど海外の巨大ITのサービスへの依存度が高く、これらの企業へのドル建ての支払いが膨らんでいるためだ。日米金利差の開きと並び、歴史的な円安をもたらす大きな要因となっている。

国際収支のうちサービス収支は2兆4504億円の赤字となり、前年度から赤字幅が半分以下に縮小した。旺盛な訪日需要を背景に、旅行収支が4兆2295兆円と過去最大の黒字を記録したことが貢献した。

この訪日客からの稼ぎを打ち消したのが、デジタル赤字だ。デジタル関連の取引はサービス収支の複数の項目に含まれるが、このうち「その他業務サービス」は4兆6828億円、「通信・コンピュータ・情報サービス」は1兆7528億円の赤字をそれぞれ計上し、その多くを米国との取引が占めた。

業務効率化や省エネへの対応のため、多くの企業が、データの管理や処理を外部コンピューターに委ねるクラウドサービスを導入している。個人も娯楽で動画配信サービスを楽しんだり、買い物でスマートフォンの決済システムを利用する場面が増えている。

10日夕の円相場は1ドル=155円台で推移。円安の要因として、日米の金融政策の違いからくる金利差に関する議論が多いが、最近はデジタル赤字の拡大も注目されている。

三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「サービス収支の中で、デジタル赤字の円売り要因と訪日客の増加による円買い要因が引っ張り合っている」と指摘する。特にデジタル赤字は解消する見込みがなく、円相場を下押しし続ける可能性がある。

引用終了

 と言うわけで日銀が金利を多少上げられたところで円安歯止めになるような事になるのかどうかが疑問。
 ならば「日銀は住宅ローンの変動金利対策として利上げをしない方が良い」、と言う説も出来上がってくるのですがどちらが有利なのかはこれだけでは未だ判定できないと言うところでしょうか。

仕組みとアプローチ -  続編3 日本の少子化が止まらない原因を考える 「移民受け入れ拡大」と「マクロ経済スライド」の論理破綻

2024-05-12 21:29:09 | 少子化
 日本の少子高齢化に対して労働人口を確保しようと移民が是非必要とか言う主張が増えてます。
 ですがこのところの円安でフィリピンとかから来ている外国人労働者ははっきり言って「ワリに合わない」状況になっているようです。
 その1つは円安や資源高によって生活費が高騰している点。
 もう一つは円安によって祖国に仕送りしても従来より少額になってしまっている点です。
 それと忘れてはいけない点。
 それは日本の年金制度が「マクロ経済スライド」の導入で、インフレにスライドしない割合が多くなり、仮に円安やその他でインフレが続いた場合にはかなり実質年金が減る可能性が高い、と言う点です。
 こんな年金制度の国に移民したがる外国人なんていますかね。
 「マクロ経済スライド」を導入しておきながら「少子高齢化、人口減少に対しては移民拡大も仕方ない」なんて平気で主張する脳みそには疑問を抱くしかありません。
 年金がアテにならず老後不安がつきまとうような国なんか帰化するような恒久的移民なんてする外国人は余程に日本以外に移民できないような能力などの人達が多くなる可能性が高いです。
 昨今は日本が農水産物やその他資源などで海外に「買い負けするケース」が増えてますが、この状況では「人材に関しても買い負けする」のは当然なのです。
 つまり「移民受け入れ拡大とマクロ経済スライドは論理破綻している」のではないでしょうか。
 また帰化でなく長期滞在で日本で働く外国人の多くは祖国に仕送りするケースが多いわけで、これって円を売って外貨を買うわけなんで「国富の流出」でしょ?
 だったら更に日本は貧しくなって行くのではないでしょうか?

仕組みとアプローチ -  続編2 日本の少子化が止まらない原因を考える ウサギ小屋が増える宅地税制 そしたらウサギ小屋で丁度良い人口構成になってしまった日本

2024-05-12 12:27:14 | 少子化
 前回記事の続きです。
 今の還暦過ぎの世代はかつて狭い日本の住宅に関して「ウサギ小屋に住む日本人」とか揶揄されていたのを鮮明に覚えているかと思います。
 そんな「ウサギ小屋」に多くの日本人が住んで、しかも核家族だと子供が高校生以上にでもなればとても手狭で、親も子供もストレスが凄いわけで、だからと言って子供が若いうちに別の家を持つ程の収入や財産が有るわけでもなく、仕方なく我慢して狭い住宅に親と一緒に住んでいるうちに少子化につながり、それで日本では「ウサギ小屋と言われる狭さの住宅の方がかえって丁度良い」、と言う高齢者の割合が増えて、広い住宅、独立性のある離れとかの有る住宅が必要な若い世代が減った」となった感が有ります。
 つまり「ウサギ小屋に住む日本人」はガマンして住んでいるうちに、それでもストレスが少なくなるように順応して人口構成を自ら変化させる事で少子高齢化、人口減になって行った、と言うところでしょうか。
 と言う事で「高度経済成長期の遺物である」固定資産税、都市計画税の税制、200㎡までの優遇をそろそろ変えて500~1000㎡までの優遇に変えて行かないと少子高齢化、人口減だけでなく、空地空家の激増に歯止めがかからなくなるのではないか、と考えていますが、どうでしょう。

仕組みとアプローチ -  続編1 日本の少子化が止まらない原因を考える 宅地税制による核家族化と孤独老人激増

2024-05-11 12:20:45 | 少子化
 日本の少子化が止まらない原因について更に調べて行くと様々な要因が浮き出て来ます。
 その1つが日本の土地税制。
 小規模住宅用地の減額の特例とは?なんですが次の通りです。

 小規模住宅用地とは
 住宅用地のうち、住戸一戸あたり200m2までの部分を小規模住宅用地と言う。

小規模住宅用地の軽減措置
●固定資産税の軽減

200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の6分の1に軽減
200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の1に軽減
●都市計画税の軽減

200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の3分の1に軽減
200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の2に軽減

 これって何を意味しているのか?ですが、要は200m2程度の狭い土地の立った戸建て住宅なら固定資産税や都市計画税が安いがそれを超えると税が高くなる、と言う事なんですね。
 それでこの200m2程度の狭い土地じゃあとても親の夫婦と子の夫婦、更に孫の夫婦が同じ敷地内に住むなんて無理なのですよ。
 この税制はそもそも高度経済成長期に地方から都市部などに働き手が移動するのをどう小規模住宅に押し込めるか、で考えられたものに過ぎないのではないか?と言う疑問が有ります。
 狭い宅地で2世帯住宅と言うのも有りますが、嫁いできた嫁さんにしたらこの程度の広さではストレスが貯まるはずです。
 昔の日本の豊かな農家などは広大な敷地に離れが有って親の世帯と子の離れが別で子の夫婦世帯がこの「離れ」で暮らし、親の介護が必要になったら孫も手伝ったりしてその敷地内でやりくりしていたケースが多いようです。
 それが200m2程度の狭い土地じゃあこうしたスタイルも組めません。
 つまりこの税制が核家族化推進を前提にするものであり、その核家族化がやがて一人暮らしの高齢者激増となり、誰が高齢者の世話をするのか?となると「それなら介護施設に入れば良い」となるのに、その介護施設に入るには庶民の年金や所得には無理な費用の高さや、或いは特養のように費用が安くても様々なハードルが有って簡単には入れないケースが多く、それで老後の不安を多くの庶民が多数を占めるようになり、更に日本の産業空洞化も有って実質賃金低下もありますが、ならば結婚は諦めようとか、結婚しても子供は授からないか最低限に留めようとするわけで、それで少子高齢化と人口減少が続く、と言うメカニズムは否定できないと考えています。
 人口減少を止めるには、まず現状の税制優遇でたった200m2程度の狭い土地だけなのではなく、500~1000m2程度の広い土地に親子、孫の3世代が楽に住めるような税制に変更すべきかと考えていますがどうでしょう。

仕組みとアプローチ -  ✕クラスの太陽フレアが連続発生 そして今月8日の新月とバヌアツでMw6.1の地震発生

2024-05-11 09:38:48 | 火山 地震 津波 
 一昨日、昨日にXクラスの太陽フレアが発生。更にMクラスのものも複数回発生しました。

引用開始(一部抜粋)

http://swnews.jp/

2024/ 5/10 15:10 更新
X2.2、X1.1の大規模フレアが発生しました。CMEによる太陽風の乱れが近付いています。

担当 篠原

NOAA/SWPCの太陽風予報が更新されました。
太陽風の乱れの到来の予想時刻は、
11日8時(世界時10日23時)頃と少し遅くなっていますが、
次々に飛び出したCME(コロナ質量放出)による乱れが連なって、
乱れの領域の厚みが増しています。

実際にどの様な変化がやって来るのか。
今夜以降は、太陽風の推移に注目して下さい。
磁場の強まりがやって来て南向きに大きく変化すると、
磁気圏の活動が強まる可能性も大きくなります。


太陽では、南西(右下)に進んだ3664黒点群の活動が続いています。
昨夕、9日18時(世界時9日9時)にX2.2、
今日未明、10日2時半(世界時9日17時半)にX1.1と
大規模フレアを2回起こし、
その前後に、M2.3、M3.1、M2.9、M3.7などの
中規模フレアが発生しています。

2つのXフレアとそれに伴って発生したCMEの様子を、
SDO衛星AIA131、SOHO衛星LASCO C2、C3の動画で紹介します。
CMEは、どちらも太陽を囲む様に広がっていて、
太陽風の乱れは地球に到来しそうです。

引用終了

 どうも磁気嵐や通信障害について懸念する見方が多いようで、更に今月8日の新月から未だ3日と言う事、更に今日は晴天の所が多いようなので地震トリガーとしては要素が多い方です。
 ただ明後日12日は東北、甲信越以外は雨天曇天のエリアが多くなる予報が多いので、やや地震トリガーは減るのかも知れませんが、太陽フレアによる太陽風の乱れの影響が大きければやはり油断は禁物。
 またUSGSによればUTCで今月8日にバヌアツでMw6.1の地震が有り、その後の10日に台湾でMw5.8の地震が発生、そして更に明後日13日には西日本では晴れ間が次第に多くなり、14日には晴れ間の見えるエリアが全国的に増えると言う予報が多いので「雨天曇天一過の地震晴れ」の傾向から言っても気になるところです。