快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  保守車両事故が起きた東海道新幹線 a接点方式の補助リレーかMCと結露による誤動作リスクを考える

2024-07-23 19:30:16 | 道路と交通
 前回、前々回の記事で書いた通りですが、補足説明をしておきます。
 自動ブレーキシステムからで有れ、手動のブレーキ操作で有れ、ブレーキONの信号が出力された場合に、その電気信号の電圧がONつまり有電圧の時にはブレーキOFF、無電圧の場合にはブレーキON、となるように安全システムが構築できるように制御回路が構成されているのが普通なのですが、こうなるようにするにはa接点の補助リレーかMC(MAGNETIC CONTACTOR、電磁接触器)が使われる事になります。
 通常ならば制御回路の電源自体がダウンしても安全方向、つまりブレーキONとなるように動作するわけですが、制御電源がダウンしておらず、尚且つブレーキONの電気信号だけ言った場合には仮に制御回路が正常ならばa接点のリレーか或いはMCでによりブレーキ動作が正常になされます。
 しかしこのa接点のリレーか或いはMCの出力信号の端子間に結露か埃かそのミックスなどが有って、a接点が閉になっていないにも拘わらず、出力端子間で通電状態になってしまった場合にはブレーキOFFの動作になる事が有り得ます。
 今回のケースを有接点リレーシーケンスの観点から考えるとそうなります。
 「今更、有接点リレーシーケンスの時代じゃないだろう」などと言う莫れ。
 無接点シーケンス、コントローラ、コンピューターの通信信号など、所詮は電子基板を使ったものに過ぎないので、温度による誤動作やノイズその他の面で信頼性に限界が有るのと、ネット絡みだと昨今ではサイバー攻撃によってダメージを受けるリスクが高い事も有るわけで、安全性が必要とされるシステムでは今でも昔ながらのリレーシーケンスの部分はある程度残されているのが普通です。
 と言う事で「電子基板よりは信頼性の高い有接点リレーシーケンス制御回路のはずが、それがアダとなって結露で出力側端子の通電状態による誤動作となってブレーキが効かなくなった、と言う事なのかどうか」、について調査を行い、今後の制御システム設計に生かして行く事が必要と思っています。
 近年の温暖化、海水温上昇によりこれまで考えられていなかったような湿度の上昇(特に露点温度の上昇)でこうした制御系のトラブルが発生する可能性と言うのは、今後の制御システム設計で無視できない観点かと思っています。
 

仕組みとアプローチ -  再考 東海道新幹線の保守車両事故と結露による制御動作不良

2024-07-23 14:26:59 | 道路と交通
 先程書いた前回記事の中で保守車両と表現したり、作業車両と表現したりと統一されていませんでしたが、他にネットでは保守用車両とかの表現もされているようです。
 広義に作業車両とすべきか、保守車両とすべきかはまだはっきり決めていませんが、当分は保守車両と表現しようかと思います。
 ところで保守車両のブレーキ制御系統の電気配線が結露で短絡したかどうかについて、更に調べると、追突した側の保守車両は名古屋から事故現場となるところに走行していたようです。
 で、この事故現場について周辺がどうなっているのかと見ると、少し名古屋側には地図で確認できる範囲では2km前後に見える長いトンネルが有ります。
 トンネル内、特に長いトンネル内は通常、外気よりは涼しい事が殆どではないでしょうか。
 なので、「このトンネル内で保守車両がかなり冷えた」、と推定できる事はごく普通かと思えます。
 と言う事で、トンネルを出た豊橋側の外気の露点温度よりも車両の多くの部分は表面温度がある程度は低かった可能性が高いと考えられ、ブレーキ系統の特に電気配線端子部分が結露水、或いは許容範囲の僅かな埃に結露水が混じって、いずれにしても通電状態となり、短絡(ショート)によるブレーキOFFと言う誤信号になったか、或いはブレーキ本体を作動させる内の油圧なのか空気圧なのか、或いは電気式なのかは調べ切れていませんが、いずれにしてもブレーキ動作をさせるには電気信号が使われているわけで、ここでの短絡が発生するとブレーキ作動させるはずが、ブレーキが効かない状態となったのかどうか、と言う事になります。
 今回の事故原因がこの結露とはまだ断定できませんが、「近年の温暖化、特に今年の猛暑では温度だけでなく、湿度も高くなっていて、これが保守車両の設計当初の頃の前提とはまるで違って来ている」、と言う事も今後は想定しておく必要が有るのかも知れません。

仕組みとアプローチ -  東海道新幹線の保守車両事故 結露による制御関連系統の短絡の可能性を考える

2024-07-23 13:12:06 | 道路と交通
 今月22日の未明、東海道新幹線の保守車両同士の追突脱線事故で大きな影響が出ました。
 事故発生の原因については現在調査中との事ですが、現時点での公開データから「原因となり得る現象」を考えてみました。
 ネットで「東海道新幹線の保守車両事故 ブレーキ 自動」などのキーワードで検索すると多くのデータを閲覧できるのですが、この内容は「保守車両の自動ブレーキシステムが働いていた事は確認されているが、実際にブレーキが効かずに追突した」と言う事のようです。
 これが何を意味するのか?と言うと、つまり「自動ブレーキシステムのコンピューターかコントローラ、或いはその他の制御機器からブレーキONの出力はなされていたが、ブレーキと言うアクチュエータの方がそのコマンド通りに動作しなかった」わけで、ならば「何故そうなったのか?」となると、疑わしいのは「ブレーキONの出力信号を拾う側、つまりこの信号を中継するしたり、最終的にブレーキを作動するアクチュエータ内のブレーキON信号受けて実際のブレーキをONさせる部分がうまく機能しなかった」と言う事が疑われる事になります。
 制御システムからのブレーキON信号が、デジタル通信なのか、有接点リレーシーケンスなのかは調べ切れていませんが、いずれにしてもブレーキ本体と言うアクチュエータを動かすには信号変換部分が有るのは当然です。
 その変換部分には配線端子があるわけで、制御盤やコントローラなどを使った現場のトラブルから考えると、もしかして「端子の緩みか埃や水などによる端子の短絡、或いは制御配線の焼損」なのかな、と普通に考えられてくるわけです。
 「それなら端子の緩みで電気信号がうまく伝わらずブレーキが作動しなかったのでは?」と考えてはイケマセン。
 制御設計する時には何かの故障、特に制御やアクチュエータの電源が操作ミスや不具合などで「断」となった時には安全サイドに動作するように安全システムを構築するのが基本です。
 例えばガス遮断弁は「遮断弁の電源がOFFになった時には遮断弁を閉にする」ように出来てます。
 なので作業車両のブレーキもブレーキ信号の電源やブレーキ本体の電源がOFFとなった時にはブレーキが作動するように設計されているはずです。
 と言う事は「ブレーキシステムがブレーキONのコマンドを出力したにも関わらず、ブレーキが動作しなかった」と言う事はつまり「ブレーキ信号系統か或いはブレーキ本体の電源がどこかで短絡していて電源がONの偽信号状態になってしまった」可能性を疑わなければなりません。
 それで端子間の短絡がどのような場合に起きるかは上記の通り、「埃か、水か、埃と水の両方、つまりじめじめした埃」のいずれかで有る事が多いので、制御機器には多くの場合、制御盤や制御BOXにフィルターが装着されている点から考えると、「水が怪しい」となって来ます。
 「ならば水しぶきや雨が入り込んだのだろう」、となるとそう簡単には水しぶきや雨が入り込むような構造になっていないのが普通です。
 と言う事で炙り出されて来る原因とは「結露」。
 結露による端子間などの短絡なら有りえなくもない、と言う事で事故発生の場所(三河安城と豊橋の間で蒲郡市内)と時間帯(7月22日未明)について豊橋と岡崎(安城のデータを見つける事ができなかったのでこのサイトで見られる蒲郡に最も近い所として岡崎のデータを拾いました)のデータを調べると次の通りです。

引用開始 2件(一部抜粋)

https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_a1.php?prec_no=51&block_no=0470&year=2024&month=7&day=22&view=p1

豊橋(愛知県) 2024年7月22日(1時間ごとの値)
時間 気温 露点温度 蒸気圧 湿度
  (℃)  (℃)   (hPa) (%)
1 0.0 27.0  26.1   33.9  95 1.0 北東 /// ///
2 0.0 26.7  26.0   33.6  96 1.6 北 /// ///
3 0.0 26.5  25.6   32.9  95 1.4 北東 /// ///
4 0.0 26.4  26.1   33.7  98 1.0 北北東 /// ///
5 0.0 26.0  26.0  33.6  100 0.4 南 0.0 /// ///


https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_a1.php?prec_no=51&block_no=0467&year=2024&month=7&day=22&view=p1

岡崎(愛知県) 2024年7月22日(1時間ごとの値)
時間 気温 露点温度 蒸気圧 湿度
  (℃)  (℃)   (hPa) (%)
1 0.0 26.3  23.8  29.4  86 1.0 東南東 /// ///
2 0.0 25.9  23.8  29.4  88 0.9 南東 /// ///
3 0.0 25.5  23.6  29.1  89 0.9 南東 /// ///
4 0.0 25.3  23.4  28.7  89 1.1 南東 /// ///
5 0.0 25.1  23.5  29.0  91 0.8 南東 0.0 /// ///

引用終了

 作業車両は豊橋と三河安城の間で作業をしてこの作業終了後に豊橋に戻る途中の下り坂で事故となったようです。
 このデータで見逃してはいけないのが、午前2時から午前5時の間に岡崎では気温が26℃に達していない事から、工事車両の多くの部分が26℃以下、特に午前3時以降は25.5℃以下になっていた可能性がある事。
 一方で豊橋では午前2時から午前5時の間に露点温度が25.6℃~26.1℃で有った事。
 蒲郡付近では海岸に近いのでやや豊橋寄りの湿度だった事を考えると、特に未明にあたる午前3時~5時は作業車両の多くの部分が25.5℃に達しておらず、このままこの作業車両が蒲郡付近に来た時に露天温度の26℃より車両の多くの部分で結露が発生した、と言う可能性が考えられてくるわけです。
 必ずしもこれが原因、とは言い切れませんが、今後の事故発生原因となり得る事象の一つとして想定されてもおかしくないと考えていますので今回記事にしました。
 果たして原因究明で何がわかって来るのか?
 注目です。

仕組みとアプローチ -  JRに限らず「鉄道会社の未来は明るい」と考える理由

2024-03-31 18:13:39 | 道路と交通
 主旨はサブタイトルの通りです。
 最近まで大流行だった電気自動車ですが、結局は多くの問題が有る事が露呈して来ています。
 「電気自動車 充電インフラ」「電気自動車 重たい」とかでネット検索すれば多くのデメリット情報が出て来るかと思います。
 そこで出て来るのが「鉄道」。
 鉄道は「充放電インフラが既に構築されている」のが殆どなんですね。
 競争力で考えると鉄道の駅やその沿線は土地の価値がまるで違うと思っています。

仕組みとアプローチ -  JR京葉線の通勤快速廃止 対策は海路輸送か

2024-03-17 21:30:15 | 道路と交通
 JR京葉線の通勤快速廃止について反発が多いようです。
 確かにJR京葉線の通勤快速が有るからこそ通勤便利なんで新築住宅とかをローンを組んで購入した若い人達も少なくないとは思います。
 更に仮にJR京葉線の通勤快速廃止が無くても日銀がマイナス金利を終わらせるような動きなんで、これって住宅ローンの変動金利がどれだけ負担増になるか、と言う問題も有るのですね。
 で、千葉県でどう対策すれば良いのか?ですが、結論から言えば「千葉みなと」あたりから高速船で都内や川崎や横浜などの臨海エリアのオフィスとかまで直行できるようなアクセス手段を県の総力をあげて取り組むと良いのかな、と考えています。
 ただ現状では千葉駅と千葉みなと駅と海岸の岸壁がやや離れているのと、だからと言って東京駅のような動く歩道があるわけではありません。
 この点あたりを充実させれば、例えば大地震とかで電路や道路や電車線路がズタズタになった場合でも海路で東京に通えるバックアップ機能を確保できるので、災害時でない通常でも大型船とかでゆったりな通勤も可能かと考えています。
 千葉県は本気で総力戦に取り組めば何とかなると思っていますがどうでしょう。