快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  なぜロサンゼルスの山火事では庭木で焼け残っていたものが有るのか

2025-01-13 10:52:11 | 少雨 干ばつ
 今回のロサンゼルスの山火事では山の草木や多くの建物だけでなく庭の草木もかなり焼け落ちてしまいましたが、中には焼け残っているものが有りました。
 草木の種類にもよるのでしょうが、何故一部の草木で焼け残っているものげ有るのかについて考えてみました。
 推定による結論に過ぎませんが、焼け残った草木はその種類も有るのでしょうが、その他の理由として庭の草木なので住宅所有者などが水道や地下水などを使って水を撒いていた為、それら草木に含まれる水分が燃えにくい程度に有ったのではないか、と思っています。
 これは住民の方に聞いてみればわかる事だと思います。
 一方、膨大な面積の山の草木には水を撒くわけにはいかないので、長期の乾燥期間により植物に含まれる水分が減ってしまい、あのような山火事となったのではないでしょうか。

仕組みとアプローチ -  エルニーニョの時でもカリフォルニアの山火事は油断禁物

2025-01-13 00:03:45 | 少雨 干ばつ
 前回記事でサブタイトルを「エルニーニョにならない限りカリフォルニアの山火事は油断禁物か」と書きましたが、実際には「エルニーニョの時でもカリフォルニアの山火事は油断禁物」なのかも知れません。
 一つの理由は「乾燥した期間が長引く条件、強風が吹く条件と言うのはラニーニャ(或いは少なくともエルニーニョでない事)以外でも有るから」と言うもの。
 なのでラニーニャの時(或いは少なくともエルニーニョでない時)ほどは確率的に高くないとしても、山火事が全然無いと言う事でもないので。
 エルニーニョの時でも他の条件が相当悪ければある程度の山火事は発生するのかも知れません。
 つまりはいつでも油断禁物なのでしょう。
 もう一つの理由は「エルニーニョの時には雨量が多い時が有り、それで植物が良く育つため、その後に乾燥すると良く育った植物に含まれる水分が減って山火事になりやすくなる」と言う点です。
 今回発生したロサンゼルスの大規模な山火事は2023年12月から2024年2月にカリフォルニアで降水量がかなり多くなり、それで草木が繁殖してしまった、と言う事も一因らしいのですが、この期間は2023年春 ~ 2024年春 のエルニーニョの期間内だったのです。
 つまりエルニーニョの期間内に降雨量がかなり多い現象が発生すると、植物がより多く育って、それが「燃料予備軍」となり、その後に乾燥期間が長引くと、それらの植物の水分が減って「燃料予備軍からまさに燃料」となってしまって今回のような山火事となる、と言うプロセスになるケースが多いと言う事になります。
 
 
 

仕組みとアプローチ -  エルニーニョにならない限りカリフォルニアの山火事は油断禁物か

2025-01-11 14:45:20 | 少雨 干ばつ
 主旨はサブタイトルの通りです。
 前回記事で書いた通り、カリフォルニアに於けるこれまでの顕著な山火事は少なくともエルニーニョでは無い時、更にその多くはラニーニャの時に発生しています。
 なので現在発生しているラニーニャの期間やそれが解消して平常に戻ったとしてもエルニーニョにならない限りは特にカリフォルニアについての山火事は要注意なのかも知れません。
 次回、どのエリアで山火事リスクが高まるのか?と言えばそれは少なくとも今回の山火事で燃えていないエリアと言う事になるかと思います。
 それで今回のラニーニャが果たしていつまで続くのか?ですが一例として次のような予想が有ります。

引用開始(一部抜粋)

気象庁 | エルニーニョ監視速報 

 
エルニーニョ監視速報(No.388)
2024年12月の実況と2025年1月〜2025年7月の見通し気象庁 大気海洋部
令和7年1月10日
  • エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られるが、ラニーニャ現象に近い状態となっている。
  • 冬の間はラニーニャ現象に近い状態が続くが、次第に弱まるため、春にかけてラニーニャ現象の定義を満たすまでには至らず、平常の状態が続く可能性が高い(80%)。
引用終了

 自然相手なので果たして今後どうなるか?と言うのは神のみぞ知るの領域なのですが、少なくもエルニーニョにならない限りは油断禁物、と言うところでしょうか。



仕組みとアプローチ -  ロサンゼルス近郊の複数地域で発生した山火事とラニーニャ現象

2025-01-11 09:37:26 | 少雨 干ばつ
 ロサンゼルス近郊の複数地域で発生した山火事による被害は過去にないもののようで、何故そうなってしまったのか、について背景を探ってみました。
 乾燥した強風が吹いていた、と言う事も当然あるのですが、ネットなどで確認できた事では「もう10カ月もまとまった雨が降ってない」とか「去年の5月以降、まとまった雨が降ってない」とかの内容が有りましたので、かなり森林や敷地内の植物や建物などがかなり乾燥していた事が容易に推定できます。
 ではロサンゼルスに限らず、カリフォルニアの山火事について調べてみると、次のようなもののようです。

引用開始(一部抜粋)

カリフォルニア山火事の一覧 - Wikipedia 

カリフォルニア山火事の一覧は、アメリカ合衆国カリフォルニアにおける山火事の一覧である。 カリフォルニアは、春から秋にかけて乾燥し、風が強く、気温も暑くなりやすいため火事が発生しやすい地域である。この時期は、サンタアナ風と悪魔の風(内陸のディアブロ山(英語版)の向こう側の高気圧から海に流れる風)と呼ばれる強く乾燥した風が流入することで、被害と火の勢いが増す。 
著名な火事
[編集]
1932年以降に記録され始めたカリフォルニア州森林保護防火局の情報で規模の大きな山火事を示す。
  • オーガスト複合火災(英語版) ‐ 2020年に発生した複数個所で起きた火災。2021年時点の統計で1位の規模となる[1][2]。
  • Dixie Fire(英語版) - 2021年に起きた火災。2021年時点の統計で2位の規模[2]。
  • メンドシノ複合火災(英語版) - 2018年に発生した複数の火災をまとめた火災。2001年の統計時点で3位の規模[2]。
  • en:Rush Fire - 2012年8月、315,577 ac (127,709.5 ha)(そのうち、ネバダ州:43,666エーカー (177 km2))
  • en:Thomas Fire - 2017年12月、281,893エーカー (1,141 km2)[3][4](カリフォルニア州単独で見れば史上最悪の燃焼範囲[5]。)
  • en:Cedar Fire -2003年10月 280,278 ac (113,424.5 ha)、建築物2,820、死者15人(初心者ハンターの射撃による人為的な火災)
引用終了

 当然他にも山火事は有ったのですが、目立つものは上記の通りです。
 それでこれらに共通しているのは何か?と調べると、

引用開始(一部抜粋)

エルニーニョ・南方振動 - Wikipedia 

2002年夏 - 2002/2003年冬   エルニーニョ
(中略)
2005年秋 - 2006年春       ラニーニャ
(中略)
2011年秋 - 2012年冬     ラニーニャ
(中略)
2017年秋 - 2018年春     ラニーニャ
(中略)
2018年秋 - 2019年夏       エルニーニョ
(中略)
2020年夏 - 2021年春     ラニーニャ 
(中略)
2021年秋 - 2022/2023年冬         ラニーニャ 
(中略)
2024年秋 -         ラニーニャ

引用終了

 このうち
 2002年夏 - 2002/2003年冬   エルニーニョ
と言うのは2002年後半の冬から2003年前半の冬と言う事だったようで、2003年の秋にはエルニーニョでは無かった事になります。
 また2018年の山火事は「メンドシノ複合火災」と言われ、これは2018年の7月に発生しました。
 この時はラニーニャではないもののエルニーニョでも無かったわけです。
 と言う事でカリフォルニア州での上記の顕著な山火事のについて、はエルニーニョであった事は一度も有りませんでした。
 そして更にハリウッドスターら数千人が避難した2007年11月の山火事が有るのですが、 これも2017年秋 - 2018年春のラニーニャの期間にあたります。
 これらの事から「ラニーニャの期間か、そうでなくとも少なくともエルニーニョではない時にカリフォルニアで目立つ山火事が発生する」、と言う傾向則が見いだされます。
 そして「では何故そうなるのか?」ですが、次のような海水温度の傾向からすると納得が行きます。

引用開始(一部抜粋)

気象庁 | エルニーニョ/ラニーニャ現象とは 

エルニーニョ/ラニーニャ現象とは

引用終了

 と言う事でラニーニャの期間ではカリフォルニアの西側海域の海水温度平年偏差は低くなり、エルニーニョ期間では高くなります。
 多くの方が御存知の通り、海水温度が低いような海流が来るようなエリアでは少雨で乾燥、砂漠地帯が多く、例えばチリ、オーストラリア西部、北米西部などです。
 昨今は日本海域で海水温度の上昇で豪雨や豪雪になる事が多いのと逆の現象ですね。
 そんなわけで今回のロサンゼルス近郊の大規模な山火事も今も続いているラニーニャ期間と関係あると考えるのは当然かと思われます。
 そして結果論かも知れませんが、ある程度の費用や手間などをかけて山火事対策をしていれば今回のような損害を多少は防げていたかも知れません。