遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 82 金

2016-01-31 13:24:10 | 日記

          金(2015.10.21日作)  

 

   金の力を軽蔑するな

   金を穢れたものだと思うな

   金があれば 人は生きてゆける

   金があれば 困窮する何百何千万もの

   人を助ける事が出来る

   金があれば 人の心を 豊かにする事が出来る

   金があれば この世に思いもかけぬ

   楽園を築く事が出来る

   金を軽蔑し ひたすら

   清貧に生きる者だけが 清らかだ と思うな

   金は万人の力を持つ

   金の力を穢す者たちは

   金の使い方を知らぬ者たち

   金に埋まり

   金に溺れる人間は

   醜い

   金を巧みに使う人間は賢者

   神の力に匹敵する

   力を持つ


遺す言葉 81 命

2016-01-24 15:32:25 | 日記

          命 (2015.11.15日作)

 

   人間存在は崇高だ などと 誰が言えるだろ

   今現在 世界中で起きている 様々な出来事を 想い起こしてみるがいい

   歴史を遡り 数々の出来事を 想い返してみるがいい

   宗教 正義 権利

   それぞれが口にする美名の下 正当性の下に

   いかに多くの残虐 非道な行為が 平然と行われて来た事か

   人の手によって 惜しげもなく人の命が奪われ

   人の手によって 幾多の人の血が流され

   人の手によって どれ程多くの人の身体機能が 損なわれて来た事か

   正義とはいったい なにに対して言う言葉か

   正当性とはいったい なにに対して言える言葉か

   宗教はいったい なにを目指しているのか

   人間が真に向き合うべきもの

   それはいったい なんなのか?

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   人間存在が愚かなものだ なとど 誰が言えるだろう

   今現在 世界中で他者のため わが身の危険をも顧みず

   懸命に働く人達が 数多くいるではないか

   祖国を離れ 家族とも離れて 

   見知らぬ国の 見知らぬ土地で 見知らぬ人達の中へ入ってゆく

   自分の祖国 豊かな国の 豊かな土地で

   両親 兄妹 友人知己に囲まれて

   心穏やかな時を過ごす事も可能な人達

   そんな人達が祖国を離れ 家族を離れて 他国の地で

   苦難の道を選んでゆく

   いったい 何が 彼等や彼女等を 突き動かしているのだろう

   人間の心の真実とは いったい なんなのか

   自己と他者 彼等や彼女等の心の内では

   どちらが重く どちらが 価値を持つのだろう?

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   混沌たるもの この人間存在

   天使がいて 悪魔がいて 強者がいて 弱者がいる

   善に悪 正に負 上があって下がある

   前後左右を持つこの存在 人間

   人間 その核を成すものは命

   命こそが人間存在 すべての源

   真に人間が向き合うべものは命

   命は 命から命へと連なり 世界を形成する

   一つの命は世界の命 一つの命が奪われる事は

   世界の命の奪われる事

   命の尊厳 失われる命への畏れ

   その思いこそが 人間存在の中心命題

   混沌たる存在 この人間の生の根源

   命

   

   

   


遺す言葉 80 知らない

2016-01-17 15:13:54 | 日記

          知らない(201510.3日作)

 

   知らないという事は

   人間ないし 人生の半分

   あるいは何分の一しか生きない

   という事だ 

   それでも知らない事が

   人間にとって不幸だとは限らない

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   何処かの国の山奥 密林の中の僻地で

   現代文明から隔絶された生活

   そんな日常を送る人たちが居たとしても

   その人たちが 現代文明のただ中を生きる

   我々より不幸だ などとは言い切れない

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   人間の幸福とは心の問題

   心豊かに日常を生きる事だ

   どのような文明

   その利器の恩恵に与かったとしても

   それが心の安らぎ 心の豊かさ

   日々の生活の安心に結びつかないものならば

   人は幸福た゜とは言えない

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   身の丈に合った生活 

   過不足なく日常を生きる

   それこそが人間にとっての

   真の幸福 人間が生きる上で

   究極 目指すべき目的だ

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   人が知るという事は

   人を幸福に導く道でもあり 人の不幸の始まり

   人間社会の悲劇の扉を開ける道でもある

   

   


遺す言葉 79 凧よ

2016-01-10 15:36:31 | 日記

          凧よ(2015.1.15日作)

 

   凧よ いつまでおまえは

   その電線に しがみ付いているのだ

   時には 雨に打たれ 風にさらされて

   おまえの肉体は 骨ばかりにやせ衰え やがては

   この世から 消えてしまうではないか

   それが おまえの本望か

   そうではあるまい 

   おまえには おまえの務めがある

   その務めを果たさずに

   この世から消えてしまって それでいいのか

   それでは おまえが

   この世に生まれた 価値がない

   おまえが その電線を 離れ

   大空高く舞い上がった時 凧よ

   初めて おまえの務めが果たされる

   おまえが この世に生まれた 価値が

   生きて来る

   さあ 今から旅立ちだ

   少しぐらいの風は恐れずに

   電線を掴んだ手を放し

   大空へ 舞い上がろう

   風に向かって 昇ってゆこう

   さあ 今から出発だ

   広がる未来

   希望を見つめて

   さあ 今から出発だ