遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉 204 崩れてゆく

2018-08-26 12:44:37 | 日記

          崩れてゆく(2012.6.27日作)

 

   島と島をつなぐ連絡船が 定期的に

   港を出てゆくように

    

   始発の電車が 決まった時刻

   定められた時間に 毎朝

   ホームを 後にして行くように

 

   わたしの生活 時間の中に組み込まれ

   定められていた 数々の年中行事

 

   春の筍採り

   秋には柚子の収穫

   母を先頭に 兄妹夫婦揃っての

   故郷を訪ねる行事は 毎年続いた

 

   昭和二十年四月 入学

   戦後の一時期 

   小学校から 中学校卒業までの生活を

   共にした 級友達との同窓会は

   二年に一度 恒例化していた

 

   時の流れは

   誰もがまだ若く

   輝く命の キラメキに満ちた日々の中では

   移ろいの影一つ 見せる事もなく

   皮膚を撫ぜる微風の感触さえも残さず 

   過ぎていた

 

   眼には見えない 時の流れ

   輝く命のキラメキ そのキラメキが

   すべての世界を包み込み 華やかな

   命の宴を謳い上げる 中で

   時はだが 確実に足あとを

   人の生の中に刻み込んで行く

   ふと 気付いたある日 ある時

   いつの間にか過ぎていた 歳月

   時の流れが 人の命の老いを 衰退を

   手のひら感覚で 伝えて来る

   母が亡くなったーー父はすでに亡く

   訪れた故郷では いつも訪ねる家の

   老夫婦に 明らかな衰えの兆候

   わたし達 兄妹夫婦の中にも生じる

   身体的不調 不具合

   ボツボツ届く 同級生の訃報

   ーーいつも届く同窓会の通知は まだ届かず

   輝く命のキラメキはいつか 色褪せ

   忍び寄る不安 暗い影

   去年は出来ていた あの事 この事が 

   今年は 実行不可能

   わたしのまわりを囲んでいた

   堅固な世界が少しずつ

   削り取られてゆく

   命のはかなさ 時の無常

   せめて自身だけでもと 身構える心に

   見えて来るものは ゆく先の断崖

   行き止まりの 道 ・・・・・・・ 死

   

   -----

       付

   2018年現在 毎年欠かした事のなかった

   筍採りの竹林 柚子採りの柚子の木のあった

   千八百平米余りの土地には太陽光発電設備が設置されていて

   竹林も柚子の木もなくなっています

   いつも訪れていた老夫婦もすでに亡く わたし達兄妹も年老いました

   


遺す言葉 203 山口県 二歳児救出・・・人の価値 知識への考察

2018-08-19 11:45:15 | 日記

          山口県 二歳児救出・・・人の価値 知識への考察(2018.8.16日作)

 

   本当の知識とは なんだろう ?

   本当に立派な人とは どんな人だろう ?

   山口県での二歳児発見の報道を見て 聞いて

   改めて 考えさせられる

   生きた知識 真の知識

   どんなに書物を漁り 

   どんなに立派な理論を組み立ててみても

   究極に於いて 身体的体験で得た知識

   その知識に勝る知識はないのでは ?

   ある事に係わる人達 農業の人達 林業の人達

   漁業の人達 その他 諸々 

   現場で働く人達の知識 その人達

   その人々の持つ知識は 生半可な学問

   学者達の知識を はるかに凌ぐ はるかに上をゆく

   豊かな実の 稔りを持った知識では ないのだろうか ?

   警察が総掛かりで 何日も無成果に過ごした事件

   わずか三十分で解決した たった一人の

   ボランティアの男性 身に付いた知識 経験が

   その人の思考 行動を支配 したに違いない 人は

   名前や上辺 見ただけでは 判断出来ない

   外見は どんなに立派でも

   社会的 その地位がどんなに高くても

   人の価値 人の値打ちは それにより

   決定されるものではない 人の偉大さ 立派さ

   行き着く先は その人各々 各人が持つ 人格

   心の模様 日頃 日常の行動 生き方

   それらに尽きる 今現在 この国日本に於ける

   幾多の出来事 事象

   そこに眼を留める時 明確 明らかに

   見えて来るものがある この国の社会

   その社会に於ける いわゆる 指導的 ?立場

   とも言える地位(実力 人格は ?)にいる人間達

   その人間達の度重なる不祥事 節度の無さ

   幾多の醜聞 眼に余る 悪行 愚行 この度の

   二歳児救出 その発見者の

   一連の言動 姿勢 それと比較 比べてみる時

   どちらが立派で どちらがゲスか

   どちらが高貴 立派な人間で

   どちらがゲスで 卑しい人間か

   自ずと判断出来る

   世評や名声 地位 外見 それらに惑わされぬがいい

   眼には見えずとも 

   耳には聞こえずとも

   この社会 世の中 世間には 日々 黙々と

   人の為 人の道を 歩み 歩み続けている 人は

   あなたのそば わたしのそば にも

   数多く居るに違いない 居るはずだ

   平々凡々 何気なく日常 日々を生きているだけの人間

   わたしどもは せめて そんな人達の

   真摯な姿 真摯な生き方 を

   正しく見る眼 正当的確 間違いなく判断 評価 出来る

   明澄な眼差し 確かな眼だけは

   失いたくないものだ

 

   

   

   

   

   


遺す言葉 202 鈍感と反動・・・ある国の指導者に付いての感想

2018-08-12 13:23:43 | 日記

          鈍感と反動・・・ある国の指導者に付いての感想(2018.8.9日作)

 

   X 氏の指導力が

   見事な成果をこの国にもたらした

   X 氏の親切な指導力によって

   この事業を成功に導いた

   X 氏の思い遣りで

   この村は再生出来た

   X 氏が説明するように

   この事業を強力に推進する

   X 氏によって

   X 氏のおかげで

   X 氏の力で

   X 氏の言葉が

   連日 報道機関を賑わす

   X 氏への礼賛 賛辞

   これらの言葉を なんの

   気恥ずかしさも抱かず 平然と

   受け入れることの出来る神経を 疑う

   この言葉の裏に隠された 人々の

   X 氏への 軽蔑 無意識的敵意

   嘲笑の 眼差し それを

   感じ取る事の出来ない

   鈍感さ を 軽蔑する

   その鈍感さ が ある種の人間達を

   頂点に立たせ 破滅の道へと

   導いてゆく

   -----

   人の賛美の言葉の裏には

   真の賛美 と

   内心に 嘲笑 軽蔑 を

   隠した

   賛美がある

   頂点に至った時 その裏には 既に

   反動 崩壊 その芽が

   始動している

   -----

   -----

   政治家は一般市民 国民の

   御用聞きだ

   政治家は立身出世 成功者の

   立場ではない

   まして

   先生などと呼ばれる立場の

   身分ではない

   成功者 先生 その立場に立つ限り

   良い政治など 出来るはずがない

   -----

   良い御用聞きの居る店は

   繁盛する

 

 

     (たけじいさんへのお礼)

   わざわざのコメント 有り難う御座いました

   このような嬉しいお言葉を戴きますと

   何よりもの励みになります

   時間的に週一回の記事になりますが

   これからも精一杯努めてまいりますので

   宜しくお願い致します

 

   相変わらず美しい写真 楽しませて戴いております

   犀星の詩 この詩は私が中学生時代に岩波文庫で始めて眼にし

   以来 最も好きな詩の一つになっています

   思いがけず眼にして 当時を懐かしく思い出しました

   どうぞ これからも良い御文と写真を拝見させて下さいませ

   有り難う御座いました

 

   

 

   

   

   


遺す言葉 201 雑感 十一題

2018-08-05 13:02:40 | 日記

          雑感 十一題(2018.8.3日作)

 

   1  人生とは ほんの小さな出来事で

      大きな運命の変化にさらされるものだ

   2  天才には 二種類の天才がある

      生まれながらにして身に備わった天才 と

      そのものに向かって 不断の努力をした結果

      花開く天才

      たゆまず努力をする事の出来る能力も また

      天が与えてくれた才能 天才だ

   3  おかしなカタカナ語の氾濫

      最近の歌手たちのおかしな発音

      自分の言葉で演説出来ない大臣 政治家

      言葉を失った国 日本

      現代の日本社会の道徳的薄っぺらさはどうだ !

      言葉を失った文化は滅びる

   4  人と人との間に生まれる距離感は

      過ごした時間の長さの中にはない

      いかに心を通い合わせたか

      その深さに比例する

      日常をなんの感動もなく過ごす夫婦よりも

      一瞬の出会いの時を持っただけの人が

      深く心に残る場合があるのは そのためだ

   5   憧れはすべて 遠くから眺めていた方がいい

      なぜなら  

      完全無欠などというものはないからだ

      知ってしまえばそれまでよ・・・古い歌もある

   6  女性はなぜ あれ程までに

      短いスカートをはく必要があるのか

      なぜ やたらに肉体の魅力を強調したがるのか

      それでいて そこに集まる視線をセクハラとして

      非難するのはどういう事だ マッチポンプも甚だしい

      秘すれば華

      椅子に坐って懸命に下着の見えるのを

      手で隠している姿など

      滑稽以外の何ものでもない

   7  真実は一切が空ーー拘りのない所に真実がある

      雲が流れている これが このまま真実

      鳥が鳴いている これが このまま真実

      太陽がまぶしい これが このまま真実

      取り繕うものは何もない

      今 眼の前の事実 これが このまま真実

      それのみが真実

   8  幸運は常に

      幸運に向かって準備をする人にしか

      訪れない

   9  つくられたものは空しい

      生まれて来るものにこそ

      魂の真実が宿る

   10  人間は偉くなろうとする心を持つ事が大切だ

      偉くなったら終わりだ

      人間 偉くなる必要はない

      しかし 偉くなろうとする心は大切だ

   11 人間が持って生まれた能力を発揮するためには

      環境が必要だ 人を育てる

      人が持って生まれた能力に適応し得る環境を準備する

      能力を持つ人間が 不備な環境の中で

      能力を発揮出来ずに埋もれてゆく例は

      昔からよくある事だ・・・・しかし 環境だけで 

      人間が育つ事はない 能力と環境

      その一致の中でこそ 才能 能力は花開く

 

 

       「たけじい」さん

        登録有り難う御座います

        御登録いただき、たけじいさんのブログを

        拝見させて戴きました 美しい写真 お見事です

        これから微力ですが応援させて戴きます

        有り難う御座いました