遺す言葉

つぶやき日記

遺す言葉274 小説 ある女の風景(4) 他 映画「お帰り 寅さん」上映に際して

2019-12-29 09:56:06 | つぶやき
          映画「男はつらいよ」(2019.12.27日作)
            (山田洋二監督 映画「お帰り 寅さん」上映に際して)
  

   映画「男はつらいよ」
   この作品群は どの作品も
   同じような展開が続くが マンネリではない
   作品 一つ一つが 人間に
   一日一日があるように 
   作品にとっての 一日なのだ
   一つの作品の終わりは
   人間にとっての 一日 その終わりであり
   次の作品が 
   翌日迎える 新たな一日となる
   人間社会 人の生きる場にあって 日々は
   ただ 平凡に 同じように 時の流れを刻んでゆく 
   映画「男はつらいよ」の時間も また
   平凡に 一つ一つの作品が
   似たような時の流れに過ぎてゆき
   その中に 人間社会の真実 その姿が
   映し出される
   変わらぬ人間社会 
   その姿 その真実こそが
   この映画の作品群を貫く
   主題なのだ 


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          ある女の風景(4)

 弘志が生まれて三月(みつき)になるかならない頃だった。東京駅でわたしの乗った列車が進行と共に、ホームの柱や駅名の書かれた看板を後ろにずらしていった。
 十二月初めの寒い日だった。それでも、その寒さを心配した夫が厚着をさせた赤ん坊には、暖房の効いた車内は暑すぎたかも知れなかった。
 わたしは憮然とした思いのうちに、弘志を膝の上に抱き、ただ車窓を過ぎる外の景色に眼を向けていた。向かい合った座席には夫と真由美がいた。
 真由美は夫の横で赤い小さなビニール製のハンドバッグからチョコレートを取り出しては、しきりに口に運んでいた。夫の、志村の姓を継ぐ男児の誕生を一刻も早く、両親の元で祝いたいというたっての願いで、慌ただしい師走の帰省となったのだった。
 わたしには当然の事ながら、この年の瀬の忙しい時期にと言う思いがあったが、夫の俗っぽい申し出にも敢えて逆らわなかった。              
 或いはこの時既に、わたしは気持ちの中で夫を見限っていたのかも知れなかった。そして今、あれから三年が過ぎてわたしは一人、山手線の電車の座席に身を沈めている。
 そんな今のわたしには当時の事はまるで夢の中での出来事だったようにしか思えない。わたしは今、独身時代そのままに、ここに居る。
 夫と共に過ごした歳月、あれはいったい、なんだったのだろう。       
 わたしの気持ちの中では今、夫と共に過ごした過去の生活に戻る、という選択肢は全く生まれて来なかった。結婚をし、子供を産み、育児に毎日を過ごす。独身時代にはメルヘンのようにも思えたそんな生活が今のわたしには、恐怖の生活にも近いような感覚でしか受け止められないのだ。夫と過ごした過去の日々が、今では無色透明で空虚なものにしか思えない。
 確かに、自分が産んだ二人の子供達は可愛く、愛しい存在であった。しかし、そんな子供達と過ごす日常に何があるかと言えば、何もなかった。何もそこに感じ取る事が出来なかった。ただ、無為な日々に感じられた。一生は長く果てしない。
 わたしに取っては、あるいは子供を産む事も単なる、一つの経験として望んでいただけなのかも知れなかった。そんなわたしに取っては、子供は真由美一人でよかったのだ。真由美によってわたしの望んでいた子供を産むという経験も達成されていた。それ以上の何もわたしは望んでいなかったのだ、多分。それだけに二人目の妊娠を告げられた時わたしは、狼狽したのだ。
 無論、二人目の子供、弘志も今のわたしに取っては愛しい存在である事に変わりはなかった。真由美との間に母親として、差別など付けられようはずはない。同じわたしの身から生まれた存在なのだ。ーーわたしはいったい、何を望んで、何を嫌悪しているのだろう。
 わたしには、わたし自身がよく分からなかった。ただ、わたしは夫を嫌悪した。夫自身ではなく、夫という存在を嫌悪した。わたしを家庭という牢獄に閉じ込める存在。今のわたしには、夫という存在がそんな風にしか感じ取れないのだ。
 だが、もう、そんな夫からも離れた。多分、夫は、自分が子供達を引き取る事を条件に、離婚を承諾するだろう。
 わたしはそれでもいい、と思う。たとえ、二人が夫の下へ引き取られたにせよ、二人を産んだ母親はわたしなのだ。わたしが母親である事には間違いないのだ。
 そう納得するとわたしは、自分が一人になる事の孤独にも耐えてゆけそうな気がした。なんとはなく沈みがちだった気分もたて直して、これからまた、別の新しい道に向かって進んでゆくのだ、と思った。
 電車はいつの間にか、新宿駅のホームに入っていた。構内放送の大きな声にびっくりして、わたしは慌てて席を立った。乗車して来る人を押しのけホームへ出た。
 原宿へ行くのには、山手線に乗り換えなければならなかった。

         四

 里見一枝に会う七時半までには、まだ、大分間があった。もともと、久し振りに街を歩いてみるつもりで、切符は新宿までしか買ってなかった。
 新宿の街を歩くのは何年振りの事になるのか、思い出せもしなかった。


 

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          takeziisan様

          有難う御座います
          いつもお目を通し戴きまして
          感謝と共に、御礼申し上げます
          わたくしもブログを開く限り
          takjeziisan様のページを拝見させて戴いておりますが
          いつも見事な写真、感服しております
          常に周囲に眼を配っているという事も
          並大抵な苦労ではありません。
          有難う御座います
          これからも 見事な写真、眼を楽しませて下さいませ


 

    

遺す言葉(273) 小説 ある女の風景(3) 他 鏡

2019-12-22 11:43:11 | つぶやき
          鏡(2019.10.24日作)

   世界 各国 各地 各地域 に 存在する
   伝統 文化 風習 行事 儀式 等々 は
   それぞれ その国 その地 その地域 の
   環境 風土 様々な 要因 要素 要件下
   生まれ 育ち 成立した もの
   現代の視点 現代的要素 要因 要件 のみで
   推し量り 一律 否定 消し去る 事は
   その国 その地 その地域が持つ 独自の
   伝統 文化 風習 行事 儀式 等々 生み
   育んだ 諸要素 諸要因 諸要件 を
   封じ込め 否定 棄却 するのと 同じ行為
   その国 その地 その地域 が それぞれ 持つ 
   環境 風土 等々 は
   伝統 文化 風習 行事 儀式 等々 を 生み
   育んだ 誕生証明書 その証明書 の
   否定 棄却 は 人類 人間 人
   人間社会 の 多種多様 複雑性 の
   否定 棄却 にも 通じる行為
   一つの行動 一つの行為 行ない は
   現代 昔 いつの時代に於いて も
   人の心を 映し出す 鏡
   せめて 人 人類 は 
   いつの時代に於いても その 鏡に
   良い影を 映し出したい ものだ


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          ある女の風景(3)

 志村昌弘はその時すでに社会人だった。ある大学教授主催のパーティでの事で、教授は若者達の国際感覚を養うという目的で、毎月の第三日曜日をパーティ開催日に充てていた。数多くの外国人や日本の若者達の中にあって、志村昌弘が格別、わたしの心を捉えたものがなんであったのか、今ではわたし自身にもはっきりと思い出せない。身長も学歴もとりたてて眼を引くものではなかったし、儀正しさ、優しさと言ったようなものも、飛びぬけていた訳ではなかった。常識的平凡さ、あるいはそのようなものが、当時、才気走ったと言われていたわたしの心を捉えていたたのかも知れなかった。人畜無害、何処となく当たりの柔らかな志村昌弘は、わたしの結婚という甘味な夢を包むオブラートであったのかも知れなかった。
 その志村昌弘を初めて紹介した時、父も母も反対した。志村昌弘に見る平凡さを両親は見抜いていたのかも知れなかった。
「いい人のようだけど、何か物足りない気がするわ」
 母は言った。
 父は格別の批評はしなかったが、気に入らないといった風情が明らかだった。
「でも、あの人、X商事で部長に眼を掛けられていて、エリートコースにいるのよ」
 わたしは得意気に言った。
 一流企業に勤めるエリート社員という名目は、結婚生活を幸福で包む花束のようにわたしには思えた。
 わたしは大学卒業と共に、その年の十一月に志村昌弘と結婚した。
 父も母もわたしが卒業と同時に婚約したい、と言った時には、当然の驚きを見せた。
「なにもあなた、そんな急ぐ事はないでしょう。お父さんの会社にだって、いい人は一杯いると思うわよ」
 母は言った。
 寡黙な父は敢えて口にはしなかったが、将来を期待している社員の何人かはいるらしい事は、母との日頃の会話の中で、わたし自身も薄々知っていた。父が、その社員達とわたしの結婚を望んでいたのかどうかは別の事としてではあったが。
「なんでそんなに急ぐんだ」
 父はそう言っただけだった。
 会社経営に打ち込む父は、日常の事は総て母に任せ、頼り切っていた上に、一人
娘としてのわたしに甘い面がないとは言えなかった。
 わたしはそんな父と母の反対にも関わらず、我を通した。志村昌弘が一流企業のX商事社員、と言う事もその我を通す事にあるいは、少しは影響していたのかも知れなかった。父の会社も小さいなりに、優良企業としてX商事に近い立場の仕事をしていた。
 志村昌弘との結婚式はそれなりに豪華に行われた。母も何度か志村昌弘に会う事で、少しずつではあっても人柄を知るようになり、その穏やかさを評価するようになっていた。
 わたしは結婚と同時に、わたしの夢見た日々にどっぷりと浸かり込み、何不足のない生活を満喫していた。それはまさしく、わたしの夢見た夢のような日々であった。だが、そんな日々が今、壊れようとしていた。

          三

 わたしは里見一枝に会うために鏡に向かいながら、改めてこの五年という歳月に思いを馳せた。この五年という歳月の中で得たものと失ったもの。
 失ったものの一つは紛れもない若さであった。鏡に向かいながらわたしは、明らかに今日まで、家庭の主婦としての立場を生きて来た自分を実感した。何度、化粧をし直しても昔のような洗練された軽やかさが出て来なかった。衰えた肌が、総ての化粧品の厚塗りを要求しているようで苛立った。濃い口紅の赤、強いアイライン、鏡の中に見る自分がまるで他人のようだった。
 それでもどうにか、ボロを隠し得たと思えた時にはほっとした。その間、ほぼ小1時間もかかっていた。泣きたい気持ちだった。

 里見一枝には、午後七時に原宿で会う約束をしていた。わたしはその前に、独身時代の気持ちに返って街を歩いてみたいという思いから、早めの午後三時に家を出た。
 国電、荻窪駅で電車に乗った。今の時刻、車内は空いていた。わたしは中程の座席に腰を下ろした。ショルダーバッグを肩から外し、腕を通したまま脇に置いた。
 窓から見る反対側のホームも、人影はまばらだった。気の抜けたような午後の倦怠に満ちた空気が読み取れた。それでもわたしには、軽い緊張感にも似たような思いがあった。原宿の雑踏や、里見一枝の事務所を思い、久し振りに新しい世界に触れる期待感、あるいは不安感とも言えるような感情で、気持ちが上ずりがちだった。
 電車が動き出した。わたしは車窓の外を滑ってゆく駅のホームに、見るともない視線を向けていた。
 電車は徐々に加速を付け、駅の柱や駅名の書かれた看板、大きな時計などをつぎつぎに後にずらしていった。わたしはそれらの動きを面白く思いながら、その動きに気を取られていたが、そのうちふと、過去に同じような光景のあった事を思い浮かべていた。



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          KYUKOTOKKYU9190様

          急行特急、相変わらず快走
          爽快ですね。今日はまた、別のお客さん
          人気上々、楽しんでいます

          木田麻衣子さん、わたしは篠原美也子という歌手を
          全く知りませんでした。あなたのディスクジョッキーを
          拝見していて、始めて名前を知りました。
          演歌、歌謡曲、シャンソン、ジャズなどには
          多少興味を持ち、知っているつもりでいたのですが。
          それにしても、詳しいですね。
          次回の放送お待ちしています。






     
   
   

遺す言葉272 小説 ある女の風景(2 他 眼の前の小さな事

2019-12-15 13:43:21 | つぶやき
          眼の前の小さな事(2019.12.2日作)

   社会だ 国家だ 世界だ
   大仰に構える必要は ない
   自身の眼の前 眼の前を見る
   自身 一人の人間 人として
   何を成し 何を実行出来るか 
   眼の前にある 小さな事 その事に
   真摯に向き合い 取り組む それが全う出来ずして 
   世界だ 国家だ 社会だ 語っても
   意味はない
   一粒の罌粟の実 全宇宙を包含する
   あれやこれや 喋りまくる者達 
   喋るだけの人間 そんな者達の言葉など
   聞く 必要は ない
   人間 一人の人間としての責任
   その責任を全うし得た時 世界は自ずと
   開けて来る 遠く彼方が見えて来る
   一人の人間 人 その 人の持つ責任
   命の尊重 救済 尊厳 それを
   守る それこそが 人間 一人の人が
   この世を生きる 基本の形 根本命題
   人間無くして 世界はない
   人間無くして 宇宙はない
   すべては
   人間在っての存在 この世界 この宇宙
   世界は 宇宙は 人間 人の
   認識の中にのみ 存在する その中にしか
   存在 し得ない


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          ある女の風景(2)

 わたしは里見一枝に会って、彼女の力を借りたいと考えていた。
 一人で生きてゆくとなると、結局は仕事に就くより仕方がないのだ。両親のもとに何時までもいるわけにはゆかない。
 両親は今のところわたしに対しては当たり障りのない対応だった。それもわたしがノイローゼだと疑っている故の事だった。時が経ちわたしの真実が知れれば両親も、いつまでも甘い顔をしているはずはないだろう。それまでにわたしは、きっちりと自分の立場を固めておきたいと思った。
 夫のいる家庭へ戻る気はまったくなかった。そこはまるで他人の家庭であるかのように、奇妙に遠い感覚の中にあった。
 夫との結婚は、両親の反対を押し切っての結婚だった。そして真由美の誕生と、当時のわたしには思い描いたままの生活がそこにあった。結婚と同時に捨てて来たデザイナーの仕事も、華やかなファッションの世界もきれいに頭の中から放逐して、まるごと家庭という環境の中に浸っていた。結婚して落ち着くという事はこういう事なんだ、と総てが満ち足りた思いのうちにあった。
 だが、自分に取っては夢のように思えたそんな日々も結局は、単なるひと時の気紛れ気分による浮気のようなものの結果でしかなようだった。今度の夫との間の行き違いによるいざこざの総ても、二度目の妊娠、真由美の誕生から二年少しが過ぎての妊娠から始まっていた。
 二度目の妊娠を医師から告げられた時、わたしはなぜか不意に、自分が今までどっぷりとひたって、いっ時の休息にふける獣のように身を委ねていた安楽な日々に対する言いようのない嫌悪感と、恐怖にも近いような感情を感じていた。妊娠そのものに対する不安、恐怖ではなかった。ただ訳もなく、狼狽にも似た感情が心の中を走って、予期しなかった事態に見舞われたような思いを抱いていた。そして、妊娠が間違いないと知った時、わたしは断固、拒否したい強い感情を覚えた。
 夫はその妊娠を告げられた時、単純に喜んだ。わたしには予想出来た夫の態度だった。その妊娠を否定しなければならない理由など、二人の間にはまったくなかった。ましてや、子煩悩な夫だった。二人目の誕生を喜ばない筈はなかった。
 夫とわたしの間は当時、結婚生活の馴れによる日常の倦怠にも似た弛緩はあったにしても、総じてうまくいっていた。それだけにわたしが二度目の妊娠を強硬に拒絶しなければならない理由もまた、何処にも見いだせなくて、わたしは夫に強く言い出せないままに産み月を迎えていた。
 二人目として生まれたのは男の子だった。志村家の跡継ぎを望んでいた夫は、満面の笑みだった。わたし自身もまた、わたしの身から生まれた我が子に愛情を感じないすはずはなかった。単純に、小さな生まれたばかりの子供はわたしの母性愛を刺激した。それでいて、それでも何故か、わたしの心の何処かには、それを通り越しての暗いわだかまりに似たものが消えずに残っていた。わたし自身にさえ、それはよく分からなかった。病院へ来た夫にもわたしは晴れやかな笑顔を向ける事が出来なくて、何処かに不機嫌さを宿した面持ちで迎えていた。
 
 二人目の子供、弘志が満三歳の誕生日を迎えるまでの三年間、わたしの気持ちはほぼ、夫に背を向けたような状態の中にあった。表面的にあえて変わった様子は二人の間に見られなかったにしても、わたしの気持ちは何故か、夫に傾斜してゆく事はなかった。その意味で、表面を取り繕った仮面夫婦だった。また、夫には無論、そんな自覚のある筈もなくて、その頃には仕事の上でも重要な地位に就いていた夫は、家庭より仕事といったような状態の中にあった。
 わたしに取っては、そんな夫の置かれた状況は、救いの神、とも言えるような状態だった。敢えて機嫌を取る必要もなく、朝早く出勤しては、夜遅く帰って来る夫をただ、事務的に迎えて、事務的に送り出すような生活を続けていればよかった。
 あるいは、わたし取ってのそんな日々は、密かに牙を研ぐ獣が、その日の来るのをじっと待つかのような日々であったと言えるのかも知れなかった。わたしは気を紛らすかのように二人目の子供、弘志にはその間、充分な愛情を注いでいたように思う。子供たちに罪はなかった。
 わたしが夫、志村昌弘と結婚した時、わたしには当然の事ながら、打算などなかった。純粋な結婚に対する憧れから、それのみだった。
 わたしはS女子大にいた頃、早くもデザイナーとしての才覚を発揮し、認められかけていた。一流と言われるデザイナー達に混じって遜色のない仕事をし、将来を嘱望されていた。当然の事ながら誰もが、大学卒業と共にデザイナーの道を歩むものと考えていた。
 そんなわたしだったが、わたしは大学卒業と同時に、一流デパートやメーカーからのデザイナーとしての専属契約を断り、あっさりと結婚してしまっていたのだ。
 わたし自身、多少の実績を上げた時、デザイナーの仕事も悪くはないのかな、とも思った。結婚という道さえ開けていなかったら、あるいは、そのままデザイナーへの道を歩んでいたのかも知れなかった。だが、わたしに取っては、デザイナーの仕事と結婚とを比較した時、はるかに結婚への道を進む方が魅力のあるものに思えたのだった。わたしは迷う事なく結婚への道を選んでいた。
 わたしはもともと、英文学専攻だった。始めから現在の仕事を目指していた里見一枝の影響下、面白半分に手を染めたのがデザインだった。それだけに、それ程情熱を燃やす程のものにも思えなかったのだ。
 志村昌弘との出会いは、大学最終学年の初めだった。


          -----------------

       KYUKOTOKKYU9190様

       涼風さん、木田さん、いつも有難う御座いますね。
       涼風さん、御出身地は・・・・・・?
       オバチャマの御商売は・・・・・?
           不思議な感じ !   これからも滅茶苦茶放送
       よろしくお願いします。楽しみにしています。
 
 
 
   
   

遺す言葉271 小説 ある女の風景 他 命・・・中村哲医師逝去に際して

2019-12-14 17:38:56 | つぶやき
       遺す言葉271 ーー前週に掲載するはずのものでしたが、
       公開ボタンを押さずにいたため、下書きのまま残ってしまいました。
       今日、改めて公開いたします。
                           命(2015.11.15日作)
           この文章は2016年Ⅰ月24日(81)に掲載したものです が、
           アフガンに於ける中村哲医師事件に際して、再度、
           掲載いたします

        中村医師の死に際して、心底よりお悔やみ申し上げます。

   人間存在は崇高だ などと 誰が言えるだろう
   今現在 世界中で起きている様々な出来事を思い起してみるがいい
   歴史を遡り 数々の出来事を想い返してみるがいい
   宗教 正義 権利
   それぞれが口にする美名の下 正当性の下に
   いかに多くの残虐 非道な行為が 平然と行われて来た事か
   人の手によって 惜しげもなく人の命が奪われ
   人の手によって 幾多の人の血が流され
   人の手によって どれ程多くの人の身体機能が損なわれて来た事か
   正義とはいったい なにに対して言う言葉か
   正当性とはいったい なにに対して言える言葉か
   宗教はいったい なにを目指しているのか
   人間が真に向き合うべきもの
   それはいったい なんなのか ?

      ------ー

   人間存在が愚かなものだ などと誰が言えるだろう
   今現在 世界中で他者のため 我が身の危険をも省みず
   懸命に働く人たちが数多くいるではないか
   祖国を離れ 家族とも離れて
   見知らぬ国の 見知らぬ土地で 見知らぬ人たちの中へ入ってゆく
   自分の祖国 豊かな国の豊かな土地で
   両親 兄妹 友人知己に囲まれて
   心穏やかな時を過ごす事も可能な人たち
   そんな人たちが祖国を離れ 家族を離れて 他国の地で
   苦難の道を歩んでゆく
   いつたい なにが 彼等や彼女等を突き動かしているのだろう
   人間の心の真実とはいったい なんなのか
   自己と他者 彼等や彼女等の心の内では
   どちらが重く どちらが価値を持つものなのだろう ?
         ---------
   混沌たるもの この人間存在
   天使がいて悪魔がいて 強者がいて弱者がいる
   善に悪 正に負 上があって下がある
   前後左右を持つこの存在 人間
   人間 その核を成すものは命
   命こそが人間存在 すべての源
   真に人間が向き合うべきものは命
   命は命から命へと連なり 世界を形成する
   一つの命は世界の命 一つの命が奪われる事は
   世界の命の奪われる事
   命の尊厳 失われる命への畏れ
   その思いこそが 人間存在の中心命題
   混沌たる存在 この人間の生の根源
   命


          -----------------

        小説 ある女の風景(1)

 
          一

 夫の志村昌弘は土曜日の夜に電話を掛けて来た。
「明日、午後一時頃、子供達を引き取りに伺いますので」
 電話口に出た父に夫はそう言った。
「うーん」
 父は電話口で唸っただけだった。
 父にしてみれば言うべき言葉もなかったのだ。
 日曜日、夫は車で来た。
 応接室に、父母とわたしと夫が顔を揃えた。
 六十九歳になる父は、始終むっつりとした顔で口を噤んでいた。夫とわたしのどちらの肩を持つでもなかった。夫婦間の争いに巻き込まれた事への不快感が、明らかに面に表れていた。
 母はわたしの非を責めるかのように、何かと夫に気を使った。初めはわたし達の結婚に反対した母だったが、最近では馬が合っていたようだった。
 夫がわたしの気紛れな行動に対する怒りを懸命に抑えている事は、平静を装ったその態度の中にも、はっきりと見て取れた。夫にしてみれば怒りも、当然に違いなかった。
 わたしは夫がいる間、ほとんど口を開かなかった。この事に関してはなるべく係わりたくないという思いからのみだった。五歳の真由美と三歳になったばかりの弘志の引き渡しに関しても、我を張る事はしなかった。始めから夫が、簡単に二人の子供達をわたしに渡すなどとは考えていなかった。母親としての本能的行動で、子供達を連れて来てしまっただけの事であった。夫と別れたあと、子供達をどうするのか、その処遇についても確かな見通しがあるわけではなかった。夫の態度からも、それは見えて来なかった。
 夫は、子供達を引き取る事だけが目的のようで、他の事に関しては余り多く口にしなかった。
「僕の方だって、こんな滅茶苦茶をされたんじゃあ、困ってしまいますよ。何一つ訳も言わないで、別居させてくれじゃあ,話しにも何もなりませんよ」
 夫はそれだけを不満げに言った。
「それは、そうですよね」
 母は夫の言葉に頷いた。
 父はやっぱり黙ったままだった。
 わたしには、両親がわたしをノイローゼだと見ている事が分かっていた。それ以外に、両親がわたしの不可解な行動を理解する手立てはなかったのだ。
 両親の家に居る五日間、わたしは比較的、平静に暮らしていた。自分の行動をそれ程、大げさに考える事もなかった。夫の呼吸の範囲内から逃れ得た事に、安堵する思いだけが強かった。迷いも後悔も不思議なほど、きれいさっぱりと湧いて来なかった。自分を取り戻し得たというような喜びにも似た気持ちに満たされていた。
 夫はその日、離婚については一切、口にせずに帰って行った。
「とにかく、子供達の面倒はわたしの方でみます」
 強い意志のこもった口調で夫は言った。
 わたしと両親にしてみれば、そんな夫の口調と言葉を拒否し得る立場にはなかった。理由はどうあれ、我がままとしか言えない今度のわたしの行動だったのだ。
 同じ敷地内の別棟に住む兄夫婦の子供達と遊んでいた二人の子供は、夫の呼び掛けに嫌がりもせず、車に乗った。二人は、門の外にまで見送りに出たわたしの母や、今まで遊んでいた兄夫婦の子供達に、バイバイと言って手を振った。
 わたしは昔、わたしの部屋だった二階の部屋のカーテン越しに見送った。   
 車が塀の陰に隠れて見えなくなった時にも、不思議に涙は湧いて来なかった。子供達を連れ去られた事への空虚感もなかった。漠然とした、取り留めのない思いだけが強かった。

         二

 夫が子供達を引き取って行ってから、六日が過ぎた土曜日、わたしは里見一枝に電話をした。
「今夜は土曜日だから、ゆっくり出来るかと思って」
 里見一枝は、服飾関係の仕事に土曜日も日曜日もない、と言って笑った。
 わたしは、その言葉に夫といた頃の生活習慣にまだ囚われている自分に気付いて、ハットした。
 日々、積み重ねている生活習慣の根深さを改めて思い知らされる気がした。
 商社員の夫との生活は、土曜、日曜を中心に生活が回転していた。いついつが日曜日だから、と家庭内の行事は総て、休日を中心に組み立てられていた。その習慣が、幾つもの洋装店を経営する里見一枝に電話をする時にも、知らず知らずのうちに表れていたのだった。
「わたしのところはかえって、土曜、日曜の方が忙しいわよ」
 火曜日が定休日の一枝は言った。
「そうか、ごめん、ごめん。つい、自分の習慣が出てしまって」
「いいわよ。たいした予定もないから。で、なに ?」
「詳しい事は、あとで」
 そう言ってわたしは電話を切った。



        ------------------

      KYUKOTOKKYU9190様              

KYUKOTOKKYU相変わらず好調の様ですね 
ちょっと意味不明の掛け声、何処から出て来るものですかね。
知りたいものです。相変わらずの含み笑い。
次の列車を楽しみに待っています。

 

 
 
 
   
    
   

遺す言葉270 小説 埋もれて(完) 他 分 特性 

2019-12-01 14:29:25 | つぶやき
          分 特性(2019.10.20日作)

   人にはそれぞれ
   持って生まれた 分 特性 がある
   カラスは クジャクには なれない
   イルカは クジラや サメには なれない
   カラスには カラスの分 特性がある
   イルカには イルカの分 特性がある
   分相応 その中で 最善を尽くす 最高を目指す
   最善 最高 を目指し 尽くした結果
   自身が満足出来る生き方を生き得たならば 人は
   昂然と頭(ず)を上げ 誰に遠慮する事もなく
   自身を 誇ればよい 誇る事が出来る
   その値打ち 尊さは 誰にも否定出来ない


          ---------------


         埋もれて(完)

「二次会へ行かないの ?」
 津田安次が最後にロビーを出て来て言った。
「春江さんが帰るから」
 道代が答えた。
 春江はみんなの前で車を停めて降りて来た。
「じゃあ、浩一さん、正子ちゃん、乗って」
 吉岡浩一と滝川正子が後部席へ乗り込んだ。
「二人とも東京 ?」
 明夫が聞いた。
「そう、浩一さんが亀戸で、正子ちゃんが蔵前、わたしが中野」
「わたし、やっぱり帰るわ。遅くなると困るから」
 陽子は夫がどうしているか、やはり気になって帰る事に決めた。
「じゃあ、前へ乗ってくれる ? 宇津木さんが市川だし、みんな通り道だわ」
 春江は満足気に言った。
 陽子が乗った席のドアを閉めると春江は、車の前を廻って運転席に着いた。
 陽子は窓ガラスを開けて見送るみんなに挨拶した。
「また、いらっしゃいよね」
 道代が言った。
 春江は見送る人達が手を振る中で車を出した。
 車はホテルの敷地を走り抜けて大通りへ出た。
 一気に加速して、たちまちホテルは遠のいた。
 陽子は猛烈な勢いで街の中を走り抜ける車の振動に心地よく身を委ねた。
 ふうっと、夢から醒めてゆくような感覚があった。楽しかった一日が終わって、現実の中へ引き戻されてゆくようだった。明夫や道代をはじめ、時間が経つにつれて記憶が蘇って来た同級生達の顔が、車の猛烈なスピードと共に過去へ押しやられてゆく。そして、単調で少し退屈な日々がまた戻って来る。
「俺はこの前、出席しなかったけど、今日は来て良かったよ。陽子さんには二十年振りで会えたし、おまけに有名人の春江ちゃんにも会えたんだからなあ」
 吉岡浩一が冗談めかして言った。
「春江ちゃん、ずいぶんあちこちの番組に出ているのね」
 滝川正子が言った。
「そんなでもないわよ」
 春江は何気ない口振りで否定したが、それでも何処かに得意気な響きがあった。
「毎日、忙しいんでしょう。新聞なんかでも春江ちゃんの書いたものをよく読ませて貰っているわ」
 陽子は沈みがちな気分を引き立て会話に加わった。
「けっこう、忙しいわね。でも、忙しい方が気持ちに張りが出ていいわ」
 春江は猛スピードて走る車のハンドルを握ったまま、しっかりと正面を見つめて言った。その横顔には、充実した時間を生きる人としての自信と幸福感に満ちた輝きがあった。
「こんな事言って失礼かも知れないけど、俺、春江ちゃんがこんなに有名になるなんて思わなかったよ。どっちかと言えば、高校時代の春江ちゃんは余り目立たなかったもんな」
 吉岡浩一は、おそらく、同級生たちの誰もが思っているに違いない気持ちを遠慮もなく口にした。
「たまたま、こうなっただけよ。ちょっとした巡り合わせなのよ」 
 春江は気を悪くした様子もなく言った。
「正直言って、俺は陽子さんが有名になるんじゃないかって思ってたんだ。陽子さんは俺達のクラスじゃ抜群の成績だったもんな」
 浩一の更なる遠慮のない言い方に陽子は耳を塞ぎたくなった。それが春江に対する侮辱のようにも受け取れたし、陽子自身、思い出したくもない過去を鷲掴みにして、眼の前に突き出されたような思いがしたのだった。
「お母さん、結局、亡くなったの ?」
 正子が陽子に訊ねた。
「ええ、もう十年になるわ」
 陽子は重い口調で答えた。
 母の事に触れると今でも心が痛んだ。
「宇津木さんがあの時、大学へ行っていたらわたしなんか今頃、足元にも及ばなかったわよ」
 春江の口調は何気なかったが、それでも陽子にはそれが、何処かに毒を含んだ厭味でもあるように思えて、神経にさわった。
「なにしろT大の現役入学はまず、間違いないだろうって、誰もが思っていたし、先生方もそう言っていたんだもんな」
 吉岡浩一に悪意はなかったが、その言葉も陽子を苛立たせた。
「そんな事、分かりはしないわよ」
 陽子は不機嫌さを押し殺して小さく言った。
「宇津木さん、今、何かやってらっしゃるの ?」
 春江が聞いた。
「ううん、何も」
 陽子には、クラスメイトと一緒にいる事が次第に苦痛になって来た。
「何かなさればいいのに。宇津木さんみたいな頭のいい人が何もしないなんて勿体ないわよ」
 春江は言った。
 陽子はその言葉にもまた、春江が得意さを誇示しているような思いを抱いて神経がささくれた。
 余計なお節介だわ、そう思わずにはいられなかった。
「お母さん、ずっと寝たきりだったの ?」
 滝川正子が陽子の気持ちを汲み取り、助け舟を出しでもするかのように口を挟んだ。
「そうよ。十年間も植物人間。そしてある朝、わたしが気付きもしないうちに呆気なく死んでいた」
 陽子は何かに向けて腹立たしさをぶつけずにはいられない気持ちで投げ遣りに言った。
「十年間も寝たきりでいたんじゃ大変だったわね」
 正子が真情を込めて言った。
 陽子は淋しい微笑で頷いただけだった。
「うわッ、凄い渋滞。なんでこんなに混んでいるのかしら ?」
 春江が高速道路の料金所附近に延々と連なる車の列を見て声を上げた。
「幕張メッセで国際見本市が開かれているんだよ」
 浩一もそれを見て言った。
「ああ、そのせいか。今朝、行く時も混んでいて、それで遅くなっちゃったのよ」
 春江は納得したように、うんざりした口調で言った。
 車はひしめきながら、遅々として進まなかった。
 陽子はその渋滞にいらいらして、そっと腕時計を見た。
 五時半に近かった。
 いつの間にか周囲には夜の気配が立ち込めていた。
 道路沿いのネオンサインや街灯の灯りが眩しかった。
 陽子はふと、買い物で帰りが遅くなり、夕暮れの道を急かれる気持ちで足早に帰宅を急ぐ、日常の生活の中での自分を思い浮かべた。
 明かりを点したマンションの部屋で、夫と二人の子供が待っているだろうと思うと、気持ちが落ち着かなくなった。
 車は船橋市を過ぎる頃になって、ようやく順調に走り出した。
「宇津木さん、市川のどの辺 ?」
 春江がやれやれといった様子で聞いた。
「市川インターがあるでしょう。あそこの近くなの」
「本八幡の方角ね ?」
「ええ、そう」
「じゃあ、わたし達はそこから蔵前通りへ出て、まっすぐ行こうかしら ?」
 春江が後部席の二人に聞いた。
「そうね。それでいいわね ?」
 正子が浩一に聞いた。
「うん、俺はいいよ。何処からでもバスの便はいいから」
 すでに六時を過ぎていた。
 車は順調に走っていた。
 やがて、ヘッドライトが交錯してまばゆいインターチェンジが見えて来た。
 そのインターチェンジを渡って、傾斜した道路を下ると眼の前に交差点が見えた。
「あの交差点を過ぎたら、何処でもいいわ。都合の良い所で停めてくれる ?」
 陽子は前方を指差して言った。
「はい、分かりました」
 春江は言った。
「この辺りなの ?」                           
「ちょっと中へ入るんだけど、でも歩いて行ける距離だから」
 車は信号待ちもなく交差点を渡った。
「この辺りでいいかしら ?」
 五十メートル程過ぎてから春江は言った。
「ええ、有難う。ちょうどいいわ」
 陽子はようやく自分の本拠地へ戻ったという安堵感と共に、穏やかに言った。
 春江は徐行して小さな横道を見付けると車を停めた。
「本当に有難う御座いました。みんなに親切にして戴いて、今日はとっても楽しかったわ」 
 陽子は降りる間際に、心から湧き上がる感謝の気持ちと共に、その言葉を口にしていた。
「また、この次、会いましょう」
 浩一が如才なく言った。
「ええ、そうね」
 陽子も笑顔で答えた。それから春江に向かって、
「頑張ってね。応援しているわ」
 と言った。
「有難う」
 春江は自信に満ちた笑顔で言って頷いた。
「じゃあ、お元気でね」
 ドアを閉める陽子に正子が言った。
「うん、有難う。正子ちゃんもね」
 三人が乗った車が走り去ると陽子は、その影が見えなくなるまで見送ってから、自宅への方角へ向かって歩き出した。
 奇妙に淋しかった。
 春江の生き生きとした姿が眼に浮かんだ。
 春江は楽しそうだった、と陽子は思った。
 ふと、我に返ると陽子は周囲の暗さに気付いて、思わずハンドバッグをしっかりと右手に抱え直して足早に歩いた。
 灯りを点したマンションの一室で、子供たちに食事をさせているかもしれない夫の姿が眼に浮かんだ。
 その夫の姿に陽子は、何故とはなしに切なさを覚えて涙ぐんだ。
 日常生活の中での夫の優しさが胸に迫って来た。そして陽子は、その夫との生活をこれからも大切にしてゆきたい、と思った。  
 幸い二人の子供にも恵まれた。その子供達や夫と共に、穏やかで幸福な家庭を築いてゆく事が出来ればそれでいい、これが、わたしの人生なのだ、と陽子は思った。
           完
 


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          KYUKOTOKYYU9190様

          有難う御座います

          涼風鈴子さん

          わたくしは一か月があっと言う間に過ぎてしまいます
          これも歳のせいですかね
          涼風鈴子さんが羨ましい