上野選手の言葉(2021.7.22日作)
東京オリンピック 2021年七月
女子ソフトボール日本代表
第一試合に勝利した先発投手
上野由岐子選手の言葉
データー中心の投球を改めて
「感じるままに 勝負する所で 勝負する投球に戻した」
ここに理論 理屈 知識を越えた
本物 真の力を身に付けた人の
言葉がある
自身の感覚 体感の中に湧き出る力
その力こそが 理論 理屈 知識を超えた
真実 本物の力 この言葉
総ての事 あらゆる事柄に於いて
言い得る言葉 この世は
理論 理屈 知識だけでは 計り得ない
理論 理屈 知識を越えた
その向こうに 真実は 存在する
自身の体の内から湧き出る力 感覚的知識
その力 知識こそが
真実 真の 自分の力
オリンピック組織委員会ーー度重なる不祥事
日本人の知力 思考力の低下 劣化
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優子の愛(7)
テーブルを中に向かい合って腰を降ろすと、
「今日は本当に有難う御座いました。御迷惑じゃなかったかと心配していたんですけど、来て戴いてとても嬉しかったですわ」
と、深い安堵感を滲ませた声で言った。
「きれいな花嫁さんでしたね。あなたにそっくりだった」
沖津は真実、その思いを口にした。
「そうですか」
優子は微かな笑みの中で言ったが、何かためらうようにそれ以上の言葉は口にしなかった。
「お嬢さんを出してしまって、これからは ?」
「一人暮らしです」
「お子さんは一人だったの ?」
「ええ、あの娘(こ)一人です」
優子は迷いのない口調ではっきりと言った。
「じゃあ、淋しくなりますね」
沖津は幾分かは昔のような親しみを込めた口調に戻って言った。
優子は軽く微笑んだだけだった。
「御主人が亡くなって、大変だったでしょう」
「ええ、まあ」
と優子は言ったが、その言葉にはそれ程の切実感はなかった。
「勿論、御主人が残した財産で、生活に困るなんて事はなかっただろうけど」
優子の結婚の経緯(いきさつ)を知る沖津は軽い冗談のように言った。無論、 皮肉などではなかった。
優子はだが、黙っていた。
沖津の言葉をどのように受け取ったのかは、その表情からは分からなかった。
「今はあなたがビルなどの管理をしいるんですか」
沖津はその気苦労を思い、多少の同情を込めた口調で言った。
「いいえ、会社は株式会社になっていて、経営者は違うんです。勿論、わたしも多少の株式は保有していますけど」
優子はそう言ってから急に、何か強い力のこもった眼差しになって沖津を見詰めると、
「突然、あのような招待状を差し上げたりして、御迷惑ではなかったでしょうか ?」
と言った。
その、思い掛けない緊張感に満ちた優子の気配に沖津は、戸惑いと驚きを覚えたが、取り乱す程ではなかった。
「いや、迷惑などという事はなかったけど、ちっょと驚いた事は確かです」
と言った。
「奥様はなんてお思いになりました ?」
「女房には会社のかつての部下だと言っておいたので、何も疑ってはいなかった」
「今は部長さんだという事で、おめでとう御座います、と言ってもいいのでしょうね」
「さあ、どういうものだか」
沖津は苦笑いと共に言った。
「沖津さん、突然、こんな事を言ったからといって、お怒りにならないで」
沖津を見詰める優子の眼差しが異様なほどの強い光りを帯ていた。
「なんです」
沖津は言ったが、自ずと緊張感を強いられる思いで身構えた。
「実は、今日、結婚したあの娘、あなたの子供なんです」
優子の眼差しが鋭く沖津に注がれていた。
沖津は息を呑んだ。言葉を失った。
頭の中一杯に、空白が広がった。何も考えが浮かばなかった。
それから一瞬、過去の出来事が頭を過(よ)ぎった。
あの時・・・・、優子との最後の別れとなる、優子が沖津に妊娠を告げた時の事だった。沖津はあの時、もしや、自分の・・・・、と考えた事を思い出した。だが、その思いはすぐに否定、打ち消された。既に何年も過ごしている優子の結婚生活を思い、月に一度会うか会わないかの自分との関係を優先する事に、不遜な思いを抱いた事実だった。そしてそれは沖津の気持ちの中の真実だった。そこに逃げの姿勢は微塵もなかった。それだけに沖津は、優子と別れた後の総てになんのこだわりもなく、自分の総てを注ぎ込む事が出来たのだった。道代と過ごす、もう何年にもなる結婚生活の中で沖津が道代に対して抱く、負の思いも全く感じずに過ごして来ていた。沖津に取っては、優子が今の言葉を口にする前の総てが沖津の総てであり、真実だった。だが、優子は沖津に取って真実、思い掛けない言葉を口にした。
「いったい、どういう事 ?」
沖津はそう言うより仕方がなかった。
「沖津さんは信じてくれないかも知れませんけど、そして、信じたくなんかないかも知れませんけど、本当の事なんです」
優子の姿勢には揺るぎのない確固としたものがあった。
沖津は優子のその揺らぎのない姿勢にまた、言葉を失っていた。
「わたくし、夫との間では、子供が出来ないように工夫していたんです。ですから、出来るはずがないんです。夫は勿論、それを知りませんでした。ですから、妊娠したと告げた時、それは喜んでいました。でも、この事実を知っているのは、わたしだけなんです。沖津さんは、客観的にその事を証明出来るものが、何もないじゃないか、とおっしゃるかも知れません。でも、証明する事など、わたしに取ってはどうでもいい事なんです。これはわたしだけが知っている真実なんですから。あの娘の血液型はB型です。夫の血液型もB型でした。沖津さんの血液型が何型なのか知りませんけど、知らなくてもいいんです。これはわたしだけの事なのですから」
「ぼくもB型だ」
沖津はやっと言った。
「今頃、こんな事を言い出したからといって、誤解なさらないで下さい」
優子は沖津の眼を覗き込むようにして言った。
「わたくし、沖津さんに 御迷惑をお掛けしたくてこんな事を言っているのではありません。ただ、この真実を沖津さんにお伝えしたかっただけなのです。そして、あなたの娘の花嫁姿をあなたに見て戴きたかっただけなのです。それだけでよかったのです。今日、それを見て戴いてわたくしの心からの思いが叶えられたので、もう、思い残す事は何もありません。心が空っぽになってしまったみたいです。娘は今日、わたしの下から旅立ってゆきました。もう、わたしのものではありません。沖津さんにその姿を見て戴いて、わたくし、責任を果たせたような気がしているんです」
優子の感情の乱れを全く見せない静かな話しぶりがかえって、一層の真実感を際立たせていた。
「あの娘には勿論、何も話していません。あの娘は沖津さんが父親だという事も知らないはずです。ですから、あの娘が沖津さんに御迷惑をお掛けするような事もないはずです。そして沖津さんも、わたくしの言った事を忘れて下さって結構なんです。何もなかった。沖津さんは沖津さんの御家庭だけを大切になさって下さい」
沖津は重苦しく、押し潰されそうな胸の内を吐き出すように低い声で言った。
「それじゃあ、いったい、何故 ?」
「何故、沖津さんと結婚しなかったのかっておっしゃるの ?」
優子は沖津の心の内を見透かしたかのように言った。
沖津は黙っていた。
「あなたは、わたしがお金目当てで結婚したと思っていらっしゃるのでしょう ? 無論、その思いもなかったとは言いませんけど、わたしが本当に結婚したかったのは沖津さんなんです。あなたを愛していたんです。あなたが好きだったんです」
沖津には他人事を聞くような思いがしていた。確かな感覚でその言葉が耳に入って来る事はなかった。
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桂蓮様
有難う御座います
それにしても桂蓮様は大変な努力家のように
御推察致します 年齢を話題にするのはちっょと
と思いますが 今もなお そうして努力しながら
何かを突き詰めようとする たいしたものです
人間 日々 より良く生きる事に努力していれば
人生に退屈している暇はありません
何時も 好意的なコメントをしている訳ではなく
思った事を文章にしているだけです
なんの変哲もない文章に好意的なコメントなど
出来るはずもありません 好意的と受け止められるのは
御自分の文章の力 と思って戴ければ
「脳と体の比率」 人間の体って不思議なものですね
いろいろな芸術家や運動選手 あるいはサーカスの人達の
想像を絶する演技 人間の体に不可能はないような気持ち
になって来ます
禅と運動 動と静 それでも人間の根本に在るものは
変わらないようです
有難う御座いました 一層の御活躍を
また、改めて英文と一緒にこの御文章を読ませて
戴きます
takeziisan様
コメント 有難う御座います
どうか わたくしのコメントなど
お気にかけずに読み流して下さい
毎週一位を確保するブログ お忙しい中
どうぞ 余分な労力を浪費なさらないよう
お願い致します かえって わたくしの方が
心苦しくなってしまいます
今週も楽しませて戴きました
モザイク 大分 進んだ授業をしていた
という印象です わたくしの方にはそんなしゃれた
授業はありませんでした 但し 掃除当番だけは
ありました
霧が峰の写真 楽園ですね
それにしても よく山々をお歩きです 今となっては
良い思い出なのではないでしょうか わたくしも家族旅行
などで行った様々な場所を今では懐かしく
思い出しています わたくしはどちらかというと西より
東の方に惹かれます 東北地方は好きです むろん西にも
日本海側にはいい所が多いですね
カラスウリも夜咲くんですね わたくしの所では
月下美人が今年も咲きました
スイミング教室後の一杯 見事な月の写真と共に
グラスを片手の作者の姿がそこはかとなく浮かんで来ます
ほのぼのとした気分に誘われます
川柳 近ごろ チンプンカンプンだらけの
世の中 それにしても気軽に読める川柳は楽しく
笑顔を誘います
一年前の今日 なんで こうなるの そんな
思いで一杯です 良くなるどころか悪くなる
現在の日本の姿を象徴しているようです
何時も駄文にお眼をお通し戴き 感謝しております
有難う御座います