田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「贋作 男はつらいよ」

2020-01-29 18:51:04 | 男はつらいよ

 桂雀々が落語会で扮した寅さんの風貌が似ていたことから山田洋次監督が着想し、設定を現代の大阪に置き換えて“贋作”として製作したもの。

 最初は違和感があったが、慣れてくると思いのほか楽しめた。前半は吉永小百合の歌子がマドンナだった『~柴又慕情』(72)を松下奈緒で、後半は太地喜和子のぼたんの『~寅次郎夕焼け小焼け』(76)を田畑智子でリメークしていた。

 東京・葛飾柴又の帝釈天参道は、東大阪市の石切神社参道に代わっている。ここは『~浪花の恋の寅次郎』(81)にも登場したが、帝釈天参道と雰囲気が似ていて驚いた。というよりも、日本中にある門前町は皆どこか似ているということか。

 演技は素人の雀々が随分頑張っていた。もちろん渥美清とは比べるべくもないが、あくまで贋作ということで。

 ほかにも、さくら(常盤貴子)、おっちゃん(綾田俊樹)、おばちゃん(松寺千恵美)、タコ社長(曾我廼家寛太郎)と、関西出身者や、関西で活躍する俳優を集めていたが、彼らが皆いい味を出していた。

 特に、本物の『男はつらいよ』シリーズで、関西弁のくるま屋の店員・三平役を演じてきた北山雅康が博役で登場してきたのが楽しかった。

 また、山本直純の音楽をそのまま使っていたので、改めて絶妙ないい音楽だったと気づかされた。

 

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『タワーリング・インフェルノ』から『スター・ウォーズ』へ

2020-01-29 11:05:09 | 映画いろいろ

 NHKの「逆転人生」で「スター・ウォーズのCGを手がけた脱サラ証券マン」をやっていた。

 主人公は、現在、ジョージ・ルーカス主宰のインダストリアル・ライト&マジック(ILM)でシニア・ハードサーフェス・モデラーとして働く成田昌隆氏。氏は45歳まで証券マンとして働いたが、夢捨て難く、妻と幼い子供を抱えて脱サラし、苦難の末に、ハリウッドのCGアーティストとなった。

 氏は少年時代に『タワーリング・インフェルノ』(74)に感動して、ショットリストを作ったというから、ほぼ同世代。「好きこそ物の上手なれ」「芸は身を助く」の典型だが、ある意味、映画好きは、自分も含めて厄介な輩が多い。

 東大寺の金剛力士像のCGや宇宙船の模型の細かさには思わず目を見張った。創造物には魂が入っていなければ駄目なのだ。

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【ほぼ週刊映画コラム】『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』

2020-01-29 10:09:24 | ほぼ週刊映画コラム

エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
『~/最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督最新作 脚本が見事な
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1212702

 

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