田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

寅さんの看板(MOVIX亀有)

2020-02-22 11:39:01 | 雄二旅日記

 『男はつらいよ お帰り 寅さん』公開に合わせた“寅さん祭”(テレビドラマ「少年寅次郎」「贋作 男はつらいよ」…)もそろそろ終息。MOVIX亀有にあったこんな看板も貴重なものになるのかな。背景が東京タワーとスカイツリーというのがいい。それにしても微妙に似ていないぞ。

『悪童 小説 寅次郎の告白」(山田洋次)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/377277dfc53696fdd4911273476dd6a5

【インタビュー】「少年寅次郎」脚本・岡田惠和
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/800482fc84b2ed9e7e2dfa318ca53dd8

「贋作 男はつらいよ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a768afd2e8b827e94de1104506b04f25

『男はつらいよ お帰り 寅さん』山田洋次監督記者会見
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/bf452e963dda85c88f9b0959c8e4c5e3

【ほぼ週刊映画コラム】『男はつらいよ お帰り 寅さん』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/5e0ffd67156dddf5ac5a0281bb029552

『男はつらいよ お帰り 寅さん』公開記念
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f9fc1f1b2e41dceaf8f50afbdf55c9f6

 

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『遠い喇叭』

2020-02-21 12:13:35 | 映画いろいろ

『遠い喇叭』(64)

 陸軍士官学校を卒業したマット(トロイ・ドナヒュー)は、少尉としてデリバリー砦に赴任するが、指揮官の中尉の妻キティ(スザンヌ・プレシェット)と恋に落ちる。そんな中、中尉の一隊がインディアンに襲われて全滅する。

 サイレント時代から活躍したラオール・ウォルシュ監督の遺作となった西部劇。アリゾナの荒野を舞台に、騎兵隊とインディアンとの壮絶な戦いを描く。当時、青春スター同士で結婚したドナヒューとプレシェットの共演作としても話題となったが、2人はほどなくして離婚した。

 

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『雨あがる 映画化作品集』(山本周五郎)

2020-02-21 09:02:12 | ブックレビュー

 ラインアップは、『赤ひげ診療譚』から「狂女の話」=『赤ひげ』(65・黒澤明)、 『五瓣の椿』から第六話=『五瓣の椿』(64・野村芳太郎)、「深川安楽亭」=『いのちぼうにふろう』(71・小林正樹)、『季節のない街』から「街へゆく電車」=『どですかでん』(70・黒澤明)、「ひとごろし」=『初笑いびっくり武士道』(72・野村芳太郎)と『ひとごろし』(76・大洲斉)、「雨あがる」=『雨あがる』(99・小泉堯史)。

 別々に読んでいたものを、まとめて読めるのが、こうしたアンソロジーの効用。映画と原作のつながりや違いを知るには便利な一冊だ。昔の監督たちは、本当に周五郎の小説が好きだったんだなあ、と改めて思う。

 もし、第二弾が出るとしたら、「冷飯」「おさん」「ちゃん」=『冷飯とおさんとちゃん』(65・田坂具隆)「その木戸を通って」=(93・市川崑)、「町奉行日記」=『どら平太』(00・市川崑)あたりを入れてほしい。また、テレビドラマの原作になるが「人情裏長屋」もぜひ。

『赤ひげ』と山本周五郎原作映画1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/155329009d0d95e785d4aced7ca898e9

『赤ひげ』と山本周五郎原作映画2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f6dd0ca1574fbed6a5436e5ba1323fde

「ダメな人間ばかり出てくる映画を観て安心したい」黒澤明
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/5b428edd45778476ab0530bc08c0ef67

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【ほぼ週刊映画コラム】『スキャンダル』

2020-02-20 17:48:53 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は
テレビ局内のセクハラ騒動を描いた
『スキャンダル』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1215705

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『ネバーセイ・ネバーアゲイン』

2020-02-20 09:26:35 | 映画いろいろ

『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(83)(1991.9.27.金曜ロードショー)

 ショーン・コネリーがジェームズ・ボンドを演じた最終作の『007/ダイヤモンドは永遠に』(71)を見た時は、似合わないかつらのせいもあったのか、コネリーが随分と老けて見えて、もうボンド役には無理があると思わされた。

 だから『007/死ぬのは奴らだ』(73)でボンド役がロジャー・ムーアに替わったときは、ボンドが若返ったと思って歓迎したものだ。実際はムーアの方が年上だったのだが…。

 ところがその後コネリーは、渋くなった風貌を逆に生かして、数々の映画で立派な演技を披露し、見事にイメージチェンジに成功した。その彼が、今度は枯れたボンドを演じれば、「やっぱりジェームズ・ボンドはショーン・コネリーでなくちゃ」と思わせるのだから大したもの、というか、見る側は勝手なものである。

 ただ、シリーズとは別に作られた一種のパロディ的なこの映画にコネリーが出たのは、彼が俳優として自信を持ち、「昔俺はボンドだったんだぜ」と余裕で言えるようになったからだろう。だから、この映画も遊び心を持って、楽しみながら演じることができたのではないかと思う。ただ、これで本当に「ネバーアゲイン」にしてほしいが。

 この映画の監督のアービン・カーシュナーは、『サウス・ダコタの戦い』(76)『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(80)『ロボコップ2』(90)と、いわゆる“続編もの”を撮っている。だから、この映画の監督の話も彼のところに行ったのかな。

 

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『007/オクトパシー』

2020-02-20 08:36:18 | 映画いろいろ

『007/オクトパシー』(83)(1983.6.15.ミラノ座)

 このシリーズも今回で13作目になる。そして、前作『007/ユア・アイズ・オンリー』(81)同様、監督のジョン・グレンは、荒唐無稽な話の中に、米ソ関係やサーカスといったドラマを盛り込んで、もはや行き着くところまで行ってしまった感があるシリーズの流れを、ぎりぎりの線で食い止めている。

 とはいえ、ロジャー・ムーアは年齢的にも外見も、ボンド役にはきつくなってきているし、アクションシーンも、以前のように目を見張るものが見当たらない。ボンドガールも『007/黄金銃を持つ男』(74)に次いで、モード・アダムスが再登板というのもちょっと寂しい。敵役のルイ・ジュールダンもいささか地味だ。

 また、シリーズ開始当初は、車や秘密兵器をはじめとする、大道具、小道具が、現実には存在しないものばかりで、見る側は現実離れをした話として、素直に夢を見られたのだが、最近はテクノロジーの発達が映画を追い越してしまい、ボンドの秘密兵器がセイコー、ソニー、カシオ製だったりすると何だか妙な気分になる。

 元祖ボンドのショーン・コネリーがシリーズとは別の007映画に主演する、などという苦笑するような話もあり、このシリーズも、わが国の寅さん同様、そろそろ幕引きを考えた方がいいのでは、と思わされる。

【今の一言】この時書いていた「コネリー主演のシリーズとは別の007映画」とは、アービン・カーシュナー監督の『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(83)のこと。タイトルはコネリーの妻が「もうボンドを演じないなんて言わないで(ネバーセイ・ネバーアゲイン)」と言ったことに由来するという。

「007」シリーズ その2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b1a84eb8cebbc71033662a5ea7a9db4e

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『007/ユア・アイズ・オンリー』

2020-02-20 07:03:02 | 映画いろいろ

『007/ユア・アイズ・オンリー』(81)(1981.6.29.東洋現像所)

 ジェームス・ボンド役がロジャー・ムーアに代わってから、この映画で5本目になるのだが、『007/ダイヤモンドは永遠に』(71)のショーン・コネリー同様、そろそろムーアも限界か…、という感じがした。そのせいか、ボンドガールのキャロル・ブーケはなかなか魅力的なのに、ラブシーンも抑え気味だった。

 ただ、今回は編集から監督に出世したジョン・グレンが、シリーズの原点に帰ったような冴えを見せ、映画全体としてはテンポも良く、パロディ(特に名ゼリフ「雨に殺せば」!)もあり、大いに楽しめた。
 
 中でも、スキー場でのボブスレーを使った追っ掛けシーンや、ラスト近くのロッククライミング(イーストウッドの『アイガー・サンクション』(75)を思い出した)などは圧巻である。よっぽど素晴らしいスタントチームなのだろう。

 また、『屋根の上のバイオリン弾き』(71)『フォロー・ミー』(72)のトポルが出ていたのもうれしかった。やはり彼には善人役がよく似合う。『フォロー・ミー』の謎の菓子に代わって、今回は木の実を絶えずむしゃむしゃと食べていた。こうした共通性も楽しい。

 テーマ曲はシーナ・イーストンが歌っていたが、このシリーズのテーマ曲を歌った歌手が画面に映ったのは彼女が初めてだろう。で、この曲はシリーズ史上に残る名曲の一つだと思う。それにしても、ドルビーってこんなにいい音だったっけ、と改めて思わされた。

「007」シリーズ その2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b1a84eb8cebbc71033662a5ea7a9db4e 

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『007/私を愛したスパイ』

2020-02-19 12:44:09 | 映画いろいろ

『007/私を愛したスパイ』(77)(1983.5.22.月曜ロードショー)

 ストーリーは相も変わらぬ荒唐無稽なもの。自然、その中の興味は、毎回入れ替わるテーマ曲とボンドガール(寅さんのマドンナみたいなものか)、あるいはボンドの敵役やその手下の殺し屋のキャラクターが大きな比重を占めることになる。

 今回は、まずカーリー・サイモンが歌ったテーマ曲が抜群。ボンドガールのバーバラ・バックはわが好みではなかったが、敵役のクルト・ユルゲンスと、その手下のジョーズことリチャード・キールの好演が光った。

 さて、このシリーズを見て毎回感心するのは、何と言ってもボンドの影武者=スタントマンたちのすごさである。子どもの頃は、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアは何とすごいアクションをするのだろう、などと単純に思っていたのだから、こうした夢物語の裏作業を知ってしまうのも良し悪しということになる。

 また、このシリーズはストーリーが荒唐無稽な分、しばしば国際紛争の場が舞台となるのだが、その中心にはジェームス・ボンド、つまり大英帝国がいるという、いささか時代遅れ的な設定になる。こんなところにかつて世界を支配した大英帝国のプライドが残っている、と考えると、ちょっとおかしいような、悲しいような、妙な気分になる。

「007」シリーズ その2
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b1a84eb8cebbc71033662a5ea7a9db4e

不死身の殺し屋“ジョーズ”死す
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2b09662901817fae450fef66d8ac96bb

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『007は二度死ぬ』

2020-02-19 10:29:47 | 映画いろいろ

『007は二度死ぬ』(67)(1981.10.19.月曜ロードショー)

 

 今から約14年前の映画だが、日本を舞台にしているので、どんな描き方をしているのかという点に興味があった。

 エキゾチックな雰囲気を狙ったのだろうが、オープニングの蛇の目傘のシルエット、家には鎧や兜があり、相撲、空手、剣道、柔道、そして芸者、あげくは忍者までが登場する。こうした、いかにものイメージには「あーやっぱり…」という残念な気がした。

 ただ、日本人のタイガー田中(丹波哲郎)を、ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)と互角に渡り合わせたり、ボンドガールに扮した浜美枝と若林映子もなかなか良い、など、日本に対する配慮も見られた。

 それにしても、人工衛星を飲み込む巨大ロケット、火山をぶち抜いた秘密基地、地下鉄の奥や城内にある基地、ボンドを日本人に変装させる(全くそれらしくは見えなかったが…)など、とにかく荒唐無稽な楽しさがある。

 最近の007/ムーンレイカー』(79)は、その荒唐無稽さが行き過ぎて、逆に魅力を半減させた感もあったが、最新作の『007/ユア・アイズ・オンリー』(81)では、ジョン・グレンがシリーズの原点に戻してくれて、大いに楽しませてくれた。

敵役のブロフェルドはドナルド・プレゼンス。

「007」シリーズ その1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7fcec998a3e9aa1a1b2b1e800d6a59cb

 

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『ザ・ファーム 法律事務所』

2020-02-18 10:21:48 | 映画いろいろ

『ザ・ファーム 法律事務所』(93)(1993.9.16.渋谷東急2)

 ハーバード大を卒業したミッチ(トム・クルーズ)は、メンフィスの法律事務所に就職し、妻のアビー(ジーン・トリプルホーン)と共に新天地に移る。ミッチは上司のトラー(ジーン・ハックマン)のもとで仕事に打ち込むが、ある事件をきっかけに、事務所には裏の顔があることを知る。シドニー・ポラック監督が、ジョン・グリシャムのベストセラー小説を映画化。若き弁護士が巨大な悪の組織に挑む姿を描く。

 シドニー・ポラックという監督は、どうしょうもない駄作や大失敗作は決して撮らないが、もう一歩の突っ込みが足らなかったり、詰めが甘いところもあり、結果的に大傑作も撮っていない。それ故、見る側に「今度こそは…」という思いを抱かせる不思議な監督である。

 この映画も、題材、キャストともに素晴らしいのに、またしても大傑作とはならず、残念ながら“いつものポラック”だった。犯罪ミステリー、謎解き、アクション、夫婦愛、『スティング』(73)的なだまし合い、盟友デーブ・グルーシンのジャズ風の音楽と、サービス満点なのだが、雑多な要素を詰め込み過ぎて、消化不良を感じさせる2時間半という印象が残るのだ。

 キャストも、クルーズは毎度の自己発見路線から逃れられず、ハックマンもいつになく存在感が薄い。ところが、女優陣はファニーフェースが魅力的なトリプルホーンと、『ピアノレッスン』(93)でアカデミー賞を受賞したホリー・ハンターがいい味を出していた。

 特に探偵(ゲイリー・ビジー)の助手を演じたハンターは、こちらでこそ受賞するべきだったのでは…、と思えるほどの名演を披露する。このバランスの悪さが、いかにもポラックの映画という気もする。惜しいんだな、これがっ。

 とはいえ、この題材をオリバー・ストーンあたりが撮ったら、陰惨な暴露ものになっただろうし、シドニー・ルメットが撮ったら、もっと硬い告発ものになったかもしれない。また、原作のラストは映画とは違って夫婦の再生劇ではないという。だとすれば、ポラックの処理は案外いい線をいっていたのだろうか。などと、俺の感性もバランスが悪いのか、ふらふらしている。

【今の一言】文中の「惜しいんだな、これがっ」は、当時、ショーケンが出ていたサントリーモルツのCMのセリフ「うまいんだな、これがっ」に引っ掛けたのだろう。我ながら気恥ずかしいが、こういうところにその時代を感じるところもある。

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