田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『ゴジラ×コング 新たなる帝国』

2024-04-18 08:26:19 | 新作映画を見てみた

『ゴジラ×コング 新たなる帝国』(2024.3.28.東宝試写室)

 怪獣と人類が共生する世界。未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する。

 しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのももの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる。

『GODZILLA ゴジラ』(14)から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(17)の世界観をクロスオーバーさせた「モンスターバース」シリーズの通算5作目。

 前作『ゴジラvsコング』(21)に続いて監督はアダム・ウィンガード。出演は、レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルが続投し、ダン・スティーブンス、ファラ・チェンらが加わった。

 もともと「モンスターバース」は、物語の設定やゴジラやコングの造形も含めて、東宝のゴジラシリーズとは別物だと思っているので、こんな設定で見せられても、もはや驚きもしない。今回は『猿の惑星』ならぬ「コングの惑星?」も登場する。

 監督のウィンガードは前作の時に、「これは巨大怪獣の大乱闘映画」と語っていたが、今回も同様。要は金を懸けたVFXを使って、いかにゴジラとコングを相まみえさせるか、その闘いをどう見せるかが重要なのだ。

 この映画を見ると、『ゴジラ-01』がアカデミー賞を得たのは、低予算でのVFXの技術もさることながら、「戦争とゴジラ」というテーマやストーリー性の高さが評価されたからだと納得できる。その意味ではこの映画は“反面教師映画”と言えないこともない。


『ゴジラ GODZILLA』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/292ad16b437a3cccd4fbad12a90e6595

『キングコング 髑髏島の巨神』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dab6905cb20629a11af59edd9adc8b3c

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/946aeb53cdb095eb268528019ceb9c7b

『ゴジラvsコング』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/43e097582c842907d0a125cf72bdf327

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「BSシネマ」『風とライオン』

2024-04-18 08:00:19 | ブラウン管の映画館

『風とライオン』(75)(1977.1.22.渋谷全線座.併映は『さらば愛しき女よ』)

 1904年、モロッコのタンジールで、アメリカ人のペデカリス夫人(キャンディス・バーゲン)と2人の子どもがリフ族の首長ライズリ(ショーン・コネリー)に誘拐された。事態は国際紛争となり、アメリカのセオドア・ルーズベルト大統領(ブライアン・キース)は大西洋艦隊をモロッコへ向かわせる。一方、誘拐されたペデカリス夫人は確固たる信念を持つライズリに温かな感情を抱くようになるが…。

 ジョン・ミリアス監督の豪快な演出、ビリー・ウィリアムズの撮影、ジェリー・ゴールドスミスの音楽も魅力的。『アラビアのロレンス』(62)を思わせるところもある映画。コネリーがやたらとカッコいい。特にライズリが馬に乗りながら銃を持って去っていくラストシーンは感動的ですらある。バーゲンもなかなかよかった。

 黒澤明が大好きなミリアスは、西洋的な合理主義ではなく、東洋的な思想に傾倒しながら伝説を語るところがある。また、この映画はジョン・フォードの『捜索者』(56)からの影響も受けているという。

 高校時代に、リフ族とセオドア・ルーズベルトとの関係についてリポートを書いて褒められた思い出がある。


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【インタビュー】『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』ディーン・フジオカ、やす子

2024-04-17 09:50:52 | インタビュー

 アニメーション『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』が4月19日から全国公開される。本作で、ゲスト声優として、リサイクル工場で発明をしている機関車のウィフを演じたディーン・フジオカと、トンネルを掘るドリルが自慢の掘削機のダーシーを演じたやす子に話を聞いた。

「トーマスの世界に、SDGsやリサイクルという概念が出てきた驚きがある」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1430249


完成披露上映会
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/bf1317a3f1556614374ba7097627dceb

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『マンティコア 怪物』

2024-04-17 07:07:02 | 新作映画を見てみた

『マンティコア 怪物』(2024.4.5.オンライン試写)

 空想のモンスターを生み出すゲームデザイナーの内気な青年フリアン(ナチョ・サンチェス)は、同僚の誕生日パーティで美術史を学ぶディアナと出会い、聡明でミステリアスな彼女に引かれる。

 その一方、フリアンは隣人の少年を火事から救ったことをきっかけに、謎のパニック発作に悩まされるようになる。やがてフリアンが抱えるある秘密が、思わぬ“怪物”を生み出してしまう。

 「マジカル・ガール』(14)のスペインの鬼才カルロス・ベルムト監督が、独創的なストーリーと予測不能の展開で描く、人間の心の闇に踏み込んだアンチモラルロマンス。

 怪物というと何やらホラーやサスペンスを予測させるが、結局怪物の姿は見せずに終わる一種の心理劇だった。アンモラルな欲望を心の内に秘めることや、それを創造することは罪なのか?というのがテーマだが、この場合、問題は欲望の対象者ということになるだろう。

 見ながら、何とも気色の悪さを感じ、最後はどう収拾をつけるのかという興味だけで見続けた気がする。こういう映画も珍しい。

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「アンチヒーロー」舞台あいさつ

2024-04-16 08:43:20 | 仕事いろいろ

 日曜劇場「アンチヒーロー」第2話最速試写会・スペシャル舞台あいさつが15日、東京都内で行われ、出演者の長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、岩田剛典、木村佳乃、野村萬斎が登壇した。

「アンチヒーロー」は戦隊物? 
役名に隠された色の秘密が判明
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1430369

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「午後のロードショー」『ブロンコ・ビリー』

2024-04-16 07:57:54 | ブラウン管の映画館

『ブロンコ・ビリー』(80)

「BSシネマ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e4581e4721136ea4f67d1f0f6a4c93e1

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「BSシネマ」『ミセス・ダウト』

2024-04-16 07:21:06 | ブラウン管の映画館

『ミセス・ダウト』(93)(1994.6.9.日本劇場)

 3人の子どもたちと過ごすのが何より大切なダニエル(ロビン・ウィリアムズ)は、失業中にもかかわらず、仕事も家事も妻のミランダ(サリー・フィールド)に任せきりで子どもと遊んでばかり。ついに離婚を宣言され、週に1度しか子どもたちと会えなくなってしまう。ダニエルは初老の英国婦人に変装し、家政婦としてミランダの家に入り込むが…。

 この映画を見る前は、どうせウィリアムズが『トッツィー』(82)のダスティン・ホフマンの向こうを張った女装コメディなのだろうと高をくくっていた。ところが、女装をすることによって初めて見える別の視点という共通項はあったものの、そこに家族の姿を描き込んだところで、『トッツィー』とは全く違う映画という印象を抱かせる。

 つまり、ここでは離婚大国としてのアメリカという側面がクローズアップされ、そうした状況下で最も被害を受けるのは、子どもたちであるという、大事な問題が含まれているからである。

 もちろん、この映画が描いたよりも、現実は遥かに厳しいのだろうし(事実、アメリカでの離婚後の復縁は99パーセントないという)、親子の関係はもっとドロドロとしたものになるのだろう。だからこの映画を、現実味のない、甘い映画として断罪するのは簡単である。だが逆に、「だからこそ…」という見方もできるのではないか。

 ラストで語られる「どんな形にせよ、愛があれば家族は存在する」という一言こそが、この映画のキーワードであるに違いなーい。つまり、作り手たちは、現実と映画との差を重々承知しながら、こうした不幸な夫婦や子どもたちへの応援歌的なものを作りたかったのだろうという気がする。

 こうした好意的な感慨が浮かぶのは、クリス・コロンバス監督作の家族物が持つ共通の味わい故だとすれば、彼にもアフター・スピルバーグの一人としての期待が持てる。

 ウィリアムズのハチャメチャ演技(スラング)は、今回も“言葉の壁”に阻まれて半ば理解できなかったのが残念だったが、この映画では、むしろ彼を引き立て、現実的な憎まれ役を巧みに演じたフィールドの方を買いたいと思った。

 

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【ドラマウォッチ】「アンチヒーロー」(第1話)

2024-04-15 08:56:12 | ドラマウォッチ

「ダークな長谷川博己がいい」
「明墨先生、やっていることはえげつないのに かっこいいと思ってしまう」

https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1430218

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「BSシネマ」『アンストッパブル』

2024-04-15 08:00:50 | ブラウン管の映画館

『アンストッパブル』(10)

午後のロードショー
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dfe79989844027075c26fcc55fbc1380

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【ドラマウォッチ】「季節のない街」(第二話・親おもい)

2024-04-13 10:23:59 | ドラマウォッチ

「人の愚かさとおかしさと悲しさと優しさって全部切り離せない」
「仲野太賀の演技は本当に心に残る」

https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1430153

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