先週末、関東地方に住む孫から月曜日は雪の予報が出ているから楽しみだというメールを貰った。
今は寒がりの私であるが、子供の頃はやはり雪景色が大好きであったのを思い出す。
と同時に雪の詩が深く心に残っているのに気が付いた。小学校3年の頃だったと思う。
私たち姉妹がお兄さんと呼んでいた小父さんから、[小学3年生]と云う雑誌をお土産に貰った。
この小父さんは横浜の近くに住んでいて帰省するたび新しくて子供たちが喜ぶようなお土産を持ってきた。貰った本も珍しく大喜びして何回も何回も読んでいた。
その中にあった詩が、何時までも心をほのぼのとさせたのを子ども心に覚えている。
どうしてそんなに心を動かされたかは分からない。やさしくて暖かくてとにかく気になるとしか言いようがない。
作者が誰かも,もちろん知る由もなかった。
高校生になって学校の図書館でそれを見つけたときはアッと声が出るほどだった。
作者は三好達治。意外な気がしたがそんなことはどうでもよかった。
思いもよらぬ時に再び子どもの頃に出会った詩を目にしたことが嬉しかった。
偶然であるが60数年経た今、初めてこの詩が夫婦の間で話題となり作者は誰かと話が飛びやっと思いだせた。詩の方は短い詩だから忘れるわけがない。70歳過ぎてもすらすらと云える。
太郎をねむらせ、太郎のやねに雪ふりつむ。
次郎をねむらせ、次郎のやねに雪ふりつむ。
今朝めざめると東海地方は気象予報士の言葉通り初雪。一面の雪景色を綺麗だと思うが子ども時代のようなワクワク感は無い。詩の方はと云えばいまでも変わらずほのぼの感を心に残す。(E)