数日前季語・春どなりに魅了され気配を探して歩いたが、その後明治5年以前の旧暦の時代は、立春と元日は同じ日から始まったのかと云う疑問がわいた。そして、手持ちの本”日本の72候”と”日めくり72候”とをよむことになった。
2冊とも日本には1年を24等分した24節気と72等分した72候という季節があることが分かったが、私の疑問にははっきり答えてはくれなかった。
辞書も駄目であった。最後の頼みはネットでの検索である。
1時間半ぐらいかかって、やっと納得のいく答えを見い出した。
立春は春の始まりということで、旧暦1月1日と思いがちであるが、勘違いである、(30年に一度だけ重なる) 驚いたことに1年に2度立春があるときも立春が無い年もある、と記してある。
新暦では立春は2月4日とほとんどずれないが旧暦では立春の日は毎年かなりずれることも表から読み取った。
そこで、次のような機知にとんだ短歌を読んだ人もあったのである。
年内立春の歌
ふる年に春たちける日よめる
”年のうちに春は来にけり 1年(ひととせ)を去年(こぞ)とやいはむ 今年とやいはむ” -在原元方ー
実はこの歌を目にするのは初めてではない。きっと高校時代に習ったと思う。よく覚えていればこの齢になって、立春と元日は同じ日から始まったかという疑問は持たないはず。恥ずかしいかぎりである。(E)