昭和と云う時代は昭和元年12月25日から昭和64年1月7日までの62年と2週間ということになる。ところで、この62年と2週間が一つの顔で一つの政治体制で一つの価値観で動いてきた訳ではない。そこで、三つの時代に開けて考えてみることにする。すなわち、
昭和前期 : 昭和元年~昭和20年9月2日(注:8月15日ではなく、国際法的には無条件降伏文書に調印した日)
昭和中期 : 前期はアメリカを中心とする連合国の占領を受けた時期でありいわば国家主権を失っていた時期である。この期間は昭和27年4月28日まで続く。6年8か月である。
昭和後期 : 独立を回復した昭和27年4月28日から昭和64年1月7日までを、昭和後期と名付けていいだろう。この期間日本は新憲法のもと、戦後民主主義の名のもと経済大国を目指し、それを成し遂げたとみていいだろう。
ここで、それぞれの時期を代表する総理大臣をあげるとすると、昭和前期の代表は、東條英機ということになり、中期を代表する総理は吉田茂であろう。問題は後期の代表である。
この期間吉田茂から竹下登まで13人の総理が誕生していて、代表を決めるのは難しいが筆者は田中角栄を選んでいる。
最後に東條英機氏、吉田茂氏、田中角栄氏に共通するものは何か?
この問題は少し難しいが、以外にも、3人とも「獄に繋がれたことがある点である。東條さんは、GHQによって、吉田さんは、東條のころ、反戦運動疑惑によって、田中さんは、ロっキード社のワイロによって、です。詳しくは上記新書をご覧ください。(T)
寒空に蝋梅が。