今日は土曜日、10時チョット過ぎにお風呂だからエレベーターで1階に向かっていた。
3階くらいで小母さんが乗り込んできた。
このオバサンお喋りで、何階へ行くか用は何か、と聞いてくるのでお風呂のため1階へ行くと答えていた。このオバサンは2階で降りた。そのとき、1階へ行くにはどのボタンをどんな順に押すかを説明してくれ、更に「間違えて4や5を押すとまた元へ戻ってしまいますよ」とおっしゃる。
此処でようやく僕は気が付いた。 だらしない、格好で車いすに乗っている僕を、 痴呆の進んだ徘徊ボケ老人とみているのだなあ、と。
親切なお人であることは、間違いない。それにしては、僕は大いに傷ついた。
数学の問題を解いてやってもよいと思ったが、このオバサンは数学の問題が分からないだろうし、 それを解くということも分からないだろうから 余計ぼけ老人とおもうだけだろうなあ、と思い苦笑していた。
この苦笑が、このオバサンには、「統合失調症」におもえるだろうなあと気が付き苦笑を止めた。
しかし、考えて観れば、正常と痴呆を分けるものは何かと思うと意外とこれが難しい。
我が国は「集団痴呆になりやすい国民性があると思われるので、
このあたりを良く考えておく必要があると思われる。(T)