ユーチュブでいろいろのヒット曲を聴き、誕生物語を読んでいて分かったのだがほとんどのヒット曲は各レコード会社のプロジューサーと呼ばれる人が企画し作詞家に依頼する。それを作曲家に届け曲を付けて貰い、歌い手も手配し、放送局に売り込む。それからレコード会社にキャンぺーンをやらせ、雑誌社に特集を組ませ、ついにレコードの売り上げを伸ばす。芸能界のホットニュースにきかくして、各都市でコンサートを開かせ、ブームを作り上げる。レコード会社のプロジューサーは、どんな曲調の物にするかまで考え、作詞家と作曲家まで決める。その曲の人気が上がれば、レコードが良く売れるので、そのプロジューサーの功績になる。オソマツ君は、レコードが良く売れてヒット曲になると思っていたが、そんなのんきな業界ではない。
プロジューサーは、流行の動向を良く分析し、庶民の精神状態まで読み込んで、作詞を依頼し、作曲家を決め、歌手まで、決めていて、周到に準備して、レコードを売りだす。小説や芸術作品と違う点だ。歌手もプロジューサーの眼に止まらないと、ヒット曲に恵まれない。 作曲家は、歌手の得意な音域を良く計算して作曲する。実際はプロジューサーが曲調まで考え作曲家に作曲を依頼するようだし、作曲家は作詞家を選ぶ。相性のいい作詞家の詩は読んでいると曲が自然に浮かんでくるのだそうだ。そしてその時すでに誰に歌わせたいかも決めているのだそうだ。庶民はそうは思っていない。歌手の歌い方が上手いからヒットしたと思っている、良く売れたから人気が出たと思っている。しかし、実は真逆ですべては計算され全てを演出している手配師がいる。確かに資本主義社会だ。美空ひばりも、水前寺清子も全部プロジューサーの手の内で人気歌手に育てられたもののようだ。
各レコード会社は数名の天才的なプロジューサーの活躍によって高配当を実現しているが、彼らが大衆の前に顔を出すことは無い。天才歌手の美空ひばりでさえプロジューサーあってのひばりであった。ヒット曲を生み出したプロジューサーの収入は各レコード会社とも社長に次ぐ高額だ。(T)