鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5098回】 組織としくみをつくっていく

2024年12月14日 | 住宅コンサルタントとして
マーケティングの感性と
営業マンとして必要なコミュニケーションスキル、
この2つの要素を経営者自身が有しているか、
もしくはこれらの要素を持ったスタッフさんがいると、
注文住宅事業においてゼロから立ち上げたとしても、
20棟前後までは、それほど苦労することなく成長できます。

ところが、ここで成長が止まる会社と
ここから更に発展できる会社に分かれるのです。

その差はなぜ生じるのか?

20棟を超えてくると、
営業・設計・工事・積算・コーディネーターなど、
各部署複数名のスタッフが必要になります。

それまで各部署1名しかいない場合、
阿吽の呼吸で業務も周り、
人間関係もそれなりにうまくいくのですが。
スタッフさんが増えていくと、
感覚や阿吽の呼吸だけでは、
組織も業務も回らなくなります。

ルールや基準をつくる必要があるのです。

更に人が増えていくと、必ず評価の問題が発生します。

「あの人以上に自分の方が
一所懸命やっていて成果も出しているのに
賞与がなぜ、あの人より安いの?」

と、人間であれば絶対に感じることですが、
中小企業で他の会社で働いたことのない二代目・三代目は、
人に使われ、評価されることもなければ、
その評価や収入に納得できないという
つらい経験を味わったことが無いため、
評価制度の重要性が分からなかったりします。

また業績が良い状況が続くと、
それが一生続くと勘違いして、
非常事態を想定せず、大盤振る舞いをしてしまったり、
ということもあったりします。

社員さんの年収を上げていくことは重要ですが、
例えば賞与を出せる時に大盤振る舞いをし、
業績が悪い時に一切、賞与を出せなかったとします。

その時、社員さんは、

「いや、自分は昨年yり今期、頑張って、
昨年よりも1.5倍以上の成果を出した。
それなのに、賞与がこんなに下がるのは納得できない」

みたいに感じてしまうのです。
(私、27歳の時にこの経験をしました)

スタッフさんが増えていくと、
ルールやしくみ、更には評価制度をつくり、
組織をつくっていくことをしなければ、

業績が上がる→一人当たりの業務が増え、疲弊感UP
→スタッフを増やす→評価制度がないと、不平不満UP
→不満を持ったスタッフさんが退職
→業績も下がり、組織が収縮する

ということを繰り返します。

注文住宅事業で、年間20棟から30棟くらいになると、
経営者の経営力が試されます。

そういう経営者のサポートを
弊社はしっかりとやっていきたいと思います。

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