休みの日は、骨董やに遊びにいくことが多い。
大塚と銀座にいきつけの骨董やがある。
どちらも、話好きで「奇人」(尊敬の意もこめて)である。
とくに銀座の主人は、「銀座の七不思議」といわれているくらい
奇人だ。銀座に昔「オムロン銀座」とかいうオムロンの子会社が経営していた
パソコンSYOPがあった。そこの裏手に古色蒼然とした2階建ての日本家屋
の二階で40年近く骨董やをやっている。
最初にお邪魔した時に、階段を上がると、「二時間以上は話をしないで
下さい」と短冊に主人が上手に墨で書いてあった。
何度か通ううちに、その短冊はなくなっていた。冷静に考えてみたら、
主人が話好きで、2時間のうち一時間半は彼が話をしている。
彼の趣味は、無名の文人たちの生き様に触れ、その後どこに眠って
いるのかを見つけに、京都のお寺なんかをまわることだ。
確かに、ひとりの文人が生きた話。どこで生まれ、何をし、誰とふれあい、
どう死んだ、みたいな話が二時間でおわるはずがない。しかもそんな文人たちの
墓もそう簡単に見つからず、無縁仏になった彼たちの思い、みたいなものも
噛み締めながらその主人は生きているように思う。
そんな主人がいつもいくといれてくれる玉露が、最高。
器は、だいたい初代の井上春峰。清らかな風が銀座の真ん中で
感じられるようなそんな感じ。
いい友だちとお茶やお酒を飲むと、「おいしい」という次元が
変る。これも人生の妙味、ってやつだろうか?
大塚と銀座にいきつけの骨董やがある。
どちらも、話好きで「奇人」(尊敬の意もこめて)である。
とくに銀座の主人は、「銀座の七不思議」といわれているくらい
奇人だ。銀座に昔「オムロン銀座」とかいうオムロンの子会社が経営していた
パソコンSYOPがあった。そこの裏手に古色蒼然とした2階建ての日本家屋
の二階で40年近く骨董やをやっている。
最初にお邪魔した時に、階段を上がると、「二時間以上は話をしないで
下さい」と短冊に主人が上手に墨で書いてあった。
何度か通ううちに、その短冊はなくなっていた。冷静に考えてみたら、
主人が話好きで、2時間のうち一時間半は彼が話をしている。
彼の趣味は、無名の文人たちの生き様に触れ、その後どこに眠って
いるのかを見つけに、京都のお寺なんかをまわることだ。
確かに、ひとりの文人が生きた話。どこで生まれ、何をし、誰とふれあい、
どう死んだ、みたいな話が二時間でおわるはずがない。しかもそんな文人たちの
墓もそう簡単に見つからず、無縁仏になった彼たちの思い、みたいなものも
噛み締めながらその主人は生きているように思う。
そんな主人がいつもいくといれてくれる玉露が、最高。
器は、だいたい初代の井上春峰。清らかな風が銀座の真ん中で
感じられるようなそんな感じ。
いい友だちとお茶やお酒を飲むと、「おいしい」という次元が
変る。これも人生の妙味、ってやつだろうか?