長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

持続可能な生活をめざす  日々是好日

2015-03-30 07:08:38 | Weblog

今日は、これから「卵かけごはん」

蕎麦をだしている関係で、ごはんものは、週一回の月曜日

の朝だけにきめて4年になる。

具だくさんの味噌汁と、炊きたてのごはん、そこに平飼いの卵。

それに香のものをつけ、のりとかつおぶしのふりかけをつけている。

550円。珈琲100円(デミ)  という簡素なものだ。

最近自分で魚を開き、それをベランダの干し網に入れて、手前ひらきを

よく作る。それを炭火で焼いて、辛み大根をすったんとからませて食すと、

「お燗」といいたくなるくらい幸せな気分になる。ただ蕎麦と珈琲を供するお店

でそれをやると、魚の匂いがとれないので、あくまで自宅で幸せな朝ごはんを食べている。

夜は「論語の会」(順受の会)。今年は21年目。20周年を記念して、来月小川町で

パーティーをやることになった。平均年齢が還暦をちょい過ぎ、といったところなので、

赤いちゃんちゃんこ祝いみたいなものでもある。月に一度、論語や老子や孫子などを

勉強してきて20年。その時は、「儒学カフェ」さながらである。トレンドや流行りの市場調査

では、はしにも棒にもひっかからないような会だけど、「継続は力」よろしく、20年の年輪を

みごとに刻んだことになる。天真庵が寒山拾得ギャラリーとして、始まって20年でもある。

 

筆を持ったほうが「寒山」(かんざん)で、寒山詩を残した詩人。文殊菩薩の化身。

箒をもった相方が「拾得」(じゅっとく)で、森鴎外の短編「寒山拾得」によると、豊干老師

に拾われて、お寺のまかない、つまり「典座」(てんぞ)である。道元禅師の「典座教訓」

によるまでもなく、料理を作ったりするのは、大切な禅の修行である。

京都のお寺なんかで、ふたりが並んだ構図の襖絵などを発見し、「あ、寒山拾得だ!」なんて

いうと、なんだかえらくなった気分になる。でもその実、何もわかっていない自分に気づく。

生き方や哲学に「これ」というのはないけど、先人が煩悶し学問してきたことをたどっていくと、

「!なるほど」と腑に落ちるようなことがある。論語の読みの論語知らず、という名言はあるけど、

論語読みもしないで、毎日あの店のパウタがおいしいボリボリ、みたいで生き暮らすのはなんだか

なさけない気もする。

♪ぼろは着てても、こころは錦

粗衣粗食を苦にせず、自分の天真(ほんらい具わっている天からいただいた真のこころ)を貫いた

ふたりに学ぶこと多し。

二階でやる「お座敷で蕎麦遊び」は、寒山拾得の世界、お茶の世界など日本人が大切

にしてきたものを、遊びの中で学べるようなそんな内容にしたいと思っている。感謝。