長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

夏は焼き鶏ORもつ煮?

2015-07-27 07:19:15 | Weblog

キラキラ橘商店街の鳥やさんは、花火の前日は一家あげて

焼きとりの準備に忙しい。嫁にいった娘さんたちもかりだされる。

すててこや浴衣着て縁側で焼きとり片手にビールで花火を楽しむのがならわしの人たちが

あまたいることを知る。この街にきて9年になるいけど、毎年その忙しさがゆるやかになってきているらしい。

不景気だけのせいではないと思う。「もつ煮」というのが、最近女子をはじめ大きくはばをきかせてきているし、

宅配のピザでビールというのもだいぶ日常になってきた。天真庵の前にある「すしの宅配やさん」も、その日は

お店の前でもちかえりの鮨の特価品販売をやっていた。おもわず「のりまき」を買ってビールの酒肴にしながら

花火を見た。これはこれで「ありかな」と思ったりした。

ひさしぶりに「腹違いの弟」(種も違うけど)が花火を見にきた。彼は焼酎党だったけど、ある日、

久保さんの薄手の志野のぐいのみにほれこみ、それから日本酒党になった。ちょうど八郷にいった

帰りに「渡り舟」を調達してきたので、新作の薄手の焼き締めで飲ませた。ら、また目を丸くして

「この器で飲むと、酒が一段と美味くなりますね」とのたまう。

今日は二十年続いている「順受の会」通称「論語の会」だ。

論語読みの論語知らず、という言葉がある。うちのかみさんもよくオウム返しのように

そんなことをのたまうときが、ままあった。でも今はこの会に積極的に参加している。

天真庵のトイレにこんな詩をかかげてある。

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい