発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

「龍三と七人の子分たち」 ヤのつく自由業の方々の老境

2015年04月23日 | 映画
 任侠映画全盛期から40年以上経ってるのではないか。その頃肩で風を切っていた面々も、すでに老境、そろそろお迎えが見えてくる年頃である。暴対法で稼業はジリ貧、老後設計など(たぶん)してない任侠の世界であるので、子どもが養ってくれているレアな場合を除いて、ほぼ貧困状態である。子に縁切りされ生活保護を受けていたり、孫娘に養ってもらいながら寸借詐欺を働いていたり、仕込み杖でシケモク拾いをしていたり、入院中だったり。
 そんな元暴力団構成員の老人たちが、オレオレ詐欺や、怪しい訪問販売など、老人を食い物にした商売を行う暴走族あがりの団体と抗争することになった。一応組を結成し、飲食店に、みかじめ料を集金に歩くのだが「ハイハイ、これで帰ってね」的に、ほとんど施し感覚でお金を渡されてしまう。さて、明日なき彼らの戦いはどうなるのか?
 お笑い映画です。藤竜也はオナラばかりしてるし、監督はビートたけしで、老人たちの昔なじみの老刑事役で出てくる。近藤正臣、中尾彬、小野寺昭と、濃ゆいキャストだ。
 文化庁の資金も使われているので、ひどいことにはならないだろうと思って行った。うん、あまりひどいことにはならなかったね。
 高倉健や菅原文太が存命だったら、出演しただろうか、いや、出演して欲しかったなと思いながら帰宅。
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