発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

『暮しの手帖』とわたくし

2016年08月23日 | 本について

◆職業写真家になる方法

 福津、唐津街道畦町宿で編集長講演。他社の本の撮影をしたときの話。誰か写真を買ってくれる人がいれば職業写真家である。猫の写真が得意なら(岩合光昭)猫好きの人が買ってくれる。だから、誰か買ってくれる得意分野を探せば職業写真家になれる。写真の出来に自信がなければ写真とともに文章力を研鑽すれば済む話である。キャプションが書ければそれは写真力を補完してあまりある。写真の方向性を恣意的に変えることだってできる(『写真の読みかた』名取洋之助 岩波新書、絶版。高校時代に読んだ)。または自分の写真についてよいキャプションをつけてくれる人を探せば、セットで写真は売れる。歴史街道や修験場についての知識があれば、街道や修験の本として写真が売れる(のぶ工房)。詩が書ければセットで写真が売れる(銀色夏生)。いずれにせよ表現者たる覚悟が必要であるが、とりあえず知的財産法についての学習は必須である。

 キャプションが写真の方向性を決めることについては、もう少し注意を払ったほうがいいかも知れない。写真は(加工をしていない範囲では)真実であるが、作り話のキャプションをつければ、書き手の意図するところに読み手が「事実として」話を誘導されうるのだ。

◆人間真人間

唐津街道原町宿「ぬあん」でランチ。ご飯は玄米。おかずヘルシー。真人間に戻るヘルシーランチである。

◆暮しの手帖とわたくし

    今の朝ドラ「とと姉ちゃん」は、雑誌『暮しの手帖』の創業者のお話らしいが、例によって見ていない。だが、私は昔『暮しの手帖』の読者だった。私が『暮しの手帖』を読んでいたのは、70年代である。習字の先生が定期購読していて、バックナンバーも先生の家にいっぱいあった。好きなだけ借りていいと言われたので、毎週何冊か借りていたのである。なにぶん、昔のことなので、どんな内容だったのだろうか。商品テストに関しては、家電製品のテスト、とくにオーブントースターでトーストを焼いて、表裏の焼きムラを比較するというのを記憶している。広告がないのが売り物の雑誌であるが、暮しの手帖社から出ていた書物の広告は載っていた。『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』『戦争中の暮しの記録』『アラバマ物語』『一銭五厘の旗』『すてきなあなたに』など。召集令状のハガキが一銭五厘だったことを知った。 『すてきなあなたに』は、姉の学校の卒業記念品にされていた。

  なぜ今年の台風は三陸海岸を通過してばかりいるのか。福島は大丈夫なのか。

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