発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

2020年初夏、天神

2020年05月01日 | 日記

時の止まった街を歩く

みんなどこへ行った

みんなどこへ消えた

 

地下街が透視図法でできていることを

はじめて知った

目をつむって歩いても誰ともぶつからない

みんなどこへ消えた

 

声を立ててはならぬ

集まってはならぬ

都市は口を閉ざしたまま

手足を

きつく縛られることに甘んじている

 

都市の血流が止まっている

次に来るのは壊死だ

でも誰も紐を解こうとしない

止まってるのは時間ではなく

思考だ

紐を解いて毒を回すか

紐を解かないで壊死するか

議論は進まない

 

思考停止の報いを受けて

都市は死ぬのか

人類は負けるのか勝てるのか

コメント
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