発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

もし、あなたが閉塞感にとらわれているのなら

2020年08月02日 | 本について

◆愛に地球は救えるかどうかは定かではないが、読書は人類を救う(……と版元だから言ってみる)

 もし、あなたが閉塞感にとらわれて苦しんでいるのなら、スマホを切りPCを閉じテレビを消して、可能なら、好きな飲み物と好きな音楽を用意して一番家で居心地のいい場所で紙の本を読もう。無理なら、どこか居心地のいい場所を探して、他人の目が気になるのなら、本に好みのカバーをかけて、本を読もう。見知らぬなんびとにも、あなたの思想、信条、感情、意識を覗き込むことを許さない。それが紙の本だ。読めるだけの明かりがあればいい。バージョンアップも電池切れも関係ない世界で、誰にも管理干渉されない考えを巡らす。どんなスーパーハッカーも、紙の本を読むあなたの頭には入って来れない。少なくとも、自分の考えの全てを有償無償でどこかの誰かに売り渡すことは拒否していられる。それが魂の自由だということを感じることができれば、自分を支配しているのは自分だと体感できれば、そのとき閉塞感は消えているだろう。

 だから今日もわたしは、この小さな工房で本をつくっている。誰かの精神の自由のために。

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