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映画「プリデスティネーション」@ユナイテッドシネマ豊洲

2015-03-18 01:20:33 | 映画感想
2015/3/15、ユナイテッドシネマ豊洲。5番スクリーン。

70席の小さいシアターで何度か来たはずだが、記載見つからず、
6番とほぼ同じ構成。
6番スクリーンでは「E列で高さ丁度」とあったので、E列を取った。

**

イーサン・ホーク、サラ・スヌーク、ノア・テイラー。



タイムエージェントのイーサン・ホークは、フィズル・ボマーと呼ばれる爆弾魔を追っていた。
爆弾処理に失敗、顔に大やけどを負って成形した過去を持つ。

1970年11月、ニューヨークの場末のバー。
男はバーテンダーとしてカウンターの中にいた。

そこにちょっと場違いのヤサ男が入ってきた。
ヤサ男は「アンマリード・マザー」(未婚の母)のペンネームのコラムニスト。
バーテンと酒を賭けて面白い話を披露することになった。

When I was a young girl, の出だしでヤサ男は数奇な運命を語る。

「もし、自分の人生を台無しにした人物を差し出すと言ったらどうする。」
「しかも全くのお咎めなしを保証すると言ったら、そいつを殺すか。」

その数奇な運命とは、バーテンダーはなぜヤサ男に接触したのか。

**

人生物語の独白が長く続い時はどうなるかと思った。
このままバーで物語が終わってしまうんじゃないか、と。

その後の展開は急で終盤まで畳み掛ける。

男がいなくなったのは自分が殺したからで、
自分が殺したことで自分に不幸が巡る話かと思っていた。

「ウロボロスの蛇」

タイムパラドックスを扱った映画としては、物語は一応完結している。
過去の自分と未来の自分が絡み合う因果応報的な話かと思っていたが
あそこまでXXXXXだったのは意外だった。

「犯人は自分」系映画の場合、よほどの間抜けか、特異な設定でもない限り、
過去のことを知らないのは変で、矛盾や穴、論理破綻も起こりやすいが、
本作の場合は未来の自分は過去のことを知っているが、
過去の自分は未来のことは知らないので、特に論理破綻するでもなく閉じている。

「ドラえもん」にタイムマシンで犯人を捜しに行ったら自分だった物語があったのと、
自分が自分を殺す輪廻的なものは「火の鳥」の「八百比丘尼」を思い出した。



物語と直接関係はないが、ジェーンのDNAはどうなっていたのか。
生物学的には興味深い。

本来XX、またはXYである性染色体がまれにXXYとなることがあり、
クラインフェルター症候群と呼ばれるらしい。
ただ、その場合、見かけは男となる。

また、男性ホルモン受容体の機能不全(アンドロゲン不応症)により、
見かけは女性となるが、染色体上は男性と言うこともあるようだ。
(男性なので妊娠はしない)

ただ、クラインフェルター症候群の場合は、XXYだけでなく、
XXXY、XXXXYなどのケースもあり、
また、XXYとXXが混在するXXY/XXモザイクと呼ばれるケースもあるそうで、
モザイク率によって見かけは男性だったり女性だったり、
いわゆる半陰陽(両性具有)のこともあるらしい。

いずれにせよ、「ニワトリが先か、卵が先か」だが、
「雄鶏が最初」は回答になっておらず、どのような構造であれば起こり得るのかは
ちょっと思いつかない。

タイムジャンプによって精神に異常をきたすこともあるとの設定だし、
ジェーンにも多少その兆候があるとされていたから、もしかしたら、
どこかは妄想だったのかもしれない。

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