新宿厚生年金会館での試写会。
タイムトラベルを主題にしたSF。
まず、この種の映画の場合、
タイムパラドックスが生じてしまうことが多いのですが、
この映画でもその矛盾に答えていません。
また、幾つか突っ込みどころはもちろんあるのですが、
それはそれ、どんな映画でもあることですし、
それだけでは、制作費8千万ドル、アメリカ国内興行収入2百万ドル、
1週目こそ百万ドル稼いだものの、
その後の落ち込みが激しく、2週間で9割の館が上映を止めたほど
ひどいとは思えません。
とは言え、松竹も買ってはみたもののアメリカでのあまりの惨状に
上映をためらっていたのではないでしょうか。
実はこの映画、アメリカでの公開もずるずる延びていたようです。
最初に予告編を見たときは、2004年の公開のはずだったと記憶しますが、
実際には2005/9の公開になっています。
日本の予定も私の記憶では当初より1年以上延びたと思っていました。
*
時は2055年のシカゴ。
マイノリティ・リポートの1年後にしては、車がダサい。
交通はすんげえ危ないし。
轢かれたり事故ったりしないか心配になった。
電車も普通。
建物のデザインは結構斬新だが、
これも今とあまり変わらず、高いだけと言えなくもない。
それはともかく、タイムサファリ社はタイムトラベルを実現し、
恐竜ハンティングを事業としている。
ん?
過去へ行って恐竜をハンティングするなんて過去を変えることそのものじゃん、
と思ったあなた。
そこはちゃんと考えてあります。
まず、殺す恐竜はハンティングしないでも、
すぐ後に死ぬ運命にあったものを選び、
しかもその直後に火山の爆発があって火砕流で
恐竜もろとも燃え尽きてしまうような場所。
さらに、ツアーは毎回同じ場所同じ時刻へ遡って同じ恐竜を撃つことにしている。
(実はこれにはストーリー上致命的な矛盾があるが目をつぶってね)
弾は液体窒素弾で、金属などが残らないようにしてあります。
土にも触れなくて済むようになっている。
ところがある日、準備中に担当者のミスで銃に液体窒素がかかり、
回路がショート。
気づかないままタイムトラベルし、あわや恐竜にやられそうになる。
クライアント、メンバーとも危うく難を逃れるが、
戻ってきた翌日いやに暑い。
その後もタイムウェーブ(進化の波)がやってきて段々とひどくなる異常。
果たして何が起こったのか、何か過去に影響を与えたのか、
そしてそれは元に戻すことが出来るのか。
*
あまり深く考えないで見るといいかも。
DVDで十分とか、DVDなら面白そうとか言う意見があるようだが、
大画面大音量だからこそまだ見れるのであって、
30インチくらいのTVで見たらチャッチイよ、多分。
**追記**
初期値のほんの小さい違いが時間とともに指数関数的に拡大する、
言い換えると、
ほんの小さな変化が後々に大変化をもたらす。
これは、カオス理論で言うバタフライ・エフェクトそのものです。
いまやSFの常套手段ともいえるこの考え方を
ローレンツ変換で有名なローレンツが発表したのは、1972年のことです。
それから考えると、50年前というこの原作が書かれた時代においては、
非常に斬新なアイデアだったのかもしれません。
(原作「いかづちの音」は短編らしいし、読んでないので、
どこまでバタフライ・エフェクトに近いかは未確認)
タイムトラベルを主題にしたSF。
まず、この種の映画の場合、
タイムパラドックスが生じてしまうことが多いのですが、
この映画でもその矛盾に答えていません。
また、幾つか突っ込みどころはもちろんあるのですが、
それはそれ、どんな映画でもあることですし、
それだけでは、制作費8千万ドル、アメリカ国内興行収入2百万ドル、
1週目こそ百万ドル稼いだものの、
その後の落ち込みが激しく、2週間で9割の館が上映を止めたほど
ひどいとは思えません。
とは言え、松竹も買ってはみたもののアメリカでのあまりの惨状に
上映をためらっていたのではないでしょうか。
実はこの映画、アメリカでの公開もずるずる延びていたようです。
最初に予告編を見たときは、2004年の公開のはずだったと記憶しますが、
実際には2005/9の公開になっています。
日本の予定も私の記憶では当初より1年以上延びたと思っていました。
*
時は2055年のシカゴ。
マイノリティ・リポートの1年後にしては、車がダサい。
交通はすんげえ危ないし。
轢かれたり事故ったりしないか心配になった。
電車も普通。
建物のデザインは結構斬新だが、
これも今とあまり変わらず、高いだけと言えなくもない。
それはともかく、タイムサファリ社はタイムトラベルを実現し、
恐竜ハンティングを事業としている。
ん?
過去へ行って恐竜をハンティングするなんて過去を変えることそのものじゃん、
と思ったあなた。
そこはちゃんと考えてあります。
まず、殺す恐竜はハンティングしないでも、
すぐ後に死ぬ運命にあったものを選び、
しかもその直後に火山の爆発があって火砕流で
恐竜もろとも燃え尽きてしまうような場所。
さらに、ツアーは毎回同じ場所同じ時刻へ遡って同じ恐竜を撃つことにしている。
(実はこれにはストーリー上致命的な矛盾があるが目をつぶってね)
弾は液体窒素弾で、金属などが残らないようにしてあります。
土にも触れなくて済むようになっている。
ところがある日、準備中に担当者のミスで銃に液体窒素がかかり、
回路がショート。
気づかないままタイムトラベルし、あわや恐竜にやられそうになる。
クライアント、メンバーとも危うく難を逃れるが、
戻ってきた翌日いやに暑い。
その後もタイムウェーブ(進化の波)がやってきて段々とひどくなる異常。
果たして何が起こったのか、何か過去に影響を与えたのか、
そしてそれは元に戻すことが出来るのか。
*
あまり深く考えないで見るといいかも。
DVDで十分とか、DVDなら面白そうとか言う意見があるようだが、
大画面大音量だからこそまだ見れるのであって、
30インチくらいのTVで見たらチャッチイよ、多分。
**追記**
初期値のほんの小さい違いが時間とともに指数関数的に拡大する、
言い換えると、
ほんの小さな変化が後々に大変化をもたらす。
これは、カオス理論で言うバタフライ・エフェクトそのものです。
いまやSFの常套手段ともいえるこの考え方を
ローレンツ変換で有名なローレンツが発表したのは、1972年のことです。
それから考えると、50年前というこの原作が書かれた時代においては、
非常に斬新なアイデアだったのかもしれません。
(原作「いかづちの音」は短編らしいし、読んでないので、
どこまでバタフライ・エフェクトに近いかは未確認)
ハンティングなのに銃のチェックを怠ってる時点で事故も起こるよなぁって思えてきました。
真偽は確認していませんが、
製作中につぶれたらしいです。
それとも金の使いすぎでつぶれたのか、
(誰かが金持って逃げたとか)
興行成績のせい(=大赤字)でつぶれたのか。
いやはや・・・ツッコミどころ満載な作品でした。何だか笑えてきちゃって・・・(苦笑)。
たしかに、KGRさんのおっしゃるとおり、この作品は逆にDVDなんかでみたらさらに面白みが半減しそうです。劇場で観るからこそ、まだ靴を投げずに済んだというか・・(笑)
でも、息抜きの作品としてはもってこいですね。
びっくりしちゃいました。
こんなにひどい出来だったんだってね。
何といっても矛盾もいっぱいだったし、
説明不足に映像もはめ込みっぽかったし。
こんなんでいいのか~!って叫びたく
なってしまいました。ね・・・
これで興行成績がそこそこだったなんて
これこそ詐欺ですね。過大広告のせいか?
まぁ、文句ばかりいましたがいいとこも
あったとのかしれないですね。
あたしは見つけることが出来なかったけど。
この作品が、ちぐはぐな感じがするとすれば、その影響が多少なりともあるのかもしれませんね。
レイ・ブラッドベリの原作を超えているかどうかは別として、不気味なクリーチャーとの戦いなど、それなりに楽しめました。
典型的な文系人間なので、どうしても論理的な思考が出来ない状態です(笑)。
御説明戴いた「タイムパラドックス」の件、とても勉強になりました。有難うございました。
唯、ふと思ったのですが、有名な親殺しのパラドックスを考えた時、このパラドックスを生み出す主体は親を殺す事になる当人という事ですよね?今回の場合、過去に於いて殺された○が、現代から遡って殺されない様にする訳ではないという違いが在るのは理解出来るのですが、視点を○(何か伏字ばかり使うと一寸間抜けな感じもしますが(^o^;;;。)に移した場合、或る時点、即ちツアー客が最初に訪れた段階では殺されたという事実が出来上がっていたと言えるのではないかと。そうすると、主人公が”改めて”過去に遡って、○を”救出”するという事で、本来は死んでいた筈の○が行き続けるという論理矛盾(因果関係の不一致)は無いのかなあとふと感じてしまいました。
理解力が無くて済みません(^o^;;;。
これからも色々御教示下さい。
ご指摘の通りですね。
この種のストーリーの場合、
矛盾が生じないように、
あるいは論理的につながるように、
(少なくとも観客に変だと思わせないように)
よく考えておく必要あるわけです。
今回は、ツアー客は鉢合わせしないのに、
何で主人公は自分に鉢合わせできて、
○の死ぬのを阻止できるのか、
と言う疑問もあります。
こういうテーマって、論理矛盾が生じない様にストーリー仕立てが難しいですね。
8千ドルも使ってるんですか?
爬虫類とゴリラの組み合わせなんて好きだったんですけどね~。
前半で予算使って後半足りなかったんでしょうか?(笑)