映画「ナポレオン」
2023/12/1 ユナイテッドシネマ豊洲。
CMでは、世界何か国で1位とか、大ヒットしているかのように喧伝しているが、
ユナイテッドシネマ豊洲では大人映画に与えられる10番スクリーン(413席)や
1番スクリーン(267席)ではなく、中庸の4番スクリーン(118席)。
ちなみに10番スクリーンは「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」
*
リドリー・スコット監督。ホアキン・フェニックス、バネッサ・カービー。
*
1785年、フランス革命。
軍人だったナポレオン(ホアキン・フェニックス)は、優れた部隊指揮でのし上がっていった。
1793年のトゥーロンの戦いで、完勝したナポレオンは将軍に昇進。
1796年、未亡人だったジョセフィーヌ(バネッサ・カービー)と結婚。
以降、ナポレオンの意識の中心には、いつもジョセフィーヌがいた。
その後、エジプト遠征の最中、妻の不倫を知り、帰国して一旦は城を追い出すが復縁。
政府の腐敗と王政復古派の台頭を阻止すべく、1799年にクーデターを起こし、第一統領になる。
1804年には皇帝となるが、ジョセフィーヌに子ができなかったため離婚すると宣言し、
実際にあてがわれた女性を懐妊させてジョセフィーヌと離縁し再婚する。
その後、戦に負けが込み、ロシア遠征では、60万の兵のうち帰還者4万と言う大惨敗によって、
皇帝を退位させられエルバ島に閉じ込められる。
しかし、1815年、フランスに帰国して復権したもののすでにジョセフィーヌは死去しており、
続くワーテルローの戦いに敗れて再び退位。
セントヘレナ島に幽閉されて、6年後に死亡する。
*
およそ26年にわたる長い生涯を、映画としては長尺とはいえわずか2時間半ほどの中に押し込めたので、
ダイジェスト版の印象が強い。
テーマとしては、映画よりも大河ドラマの方があっているような感じだ。
発展と栄光、
そして挫折。全部書きたい気持ちはわかるが雑多に過ぎる。
もう少しエピソードを絞って深堀りした方がよかったのではないだろうか。
*
リドリー・スコット作品は結構見ている。
「ブレードランナー」やラッセル・クロウがアカデミーを取った「グラティエーター」は見ていないが、
「エイリアン」の第1作と、リドリー・スコット監督再登場の「プロメテウス」「エイリアン・コヴェナント」、
「マッチスティック・メン」「アメリカン・ギャングスター」「ワールド・オブ・ライズ」「オデッセイ」。
今残っている記憶では「プロメテウス」や「コヴェナント」などは面白くなかったのだが、鑑賞直後の感想では、
いずれも5段階評価の「4」としており、面白かった部類に入れている。
ただ、面白いが疑問の残るシーンも多く、原因が経緯が説明されないままになりがちな印象もある。
いずれにしてもこの映画がリドリー・スコット監督作でなければ見ていなかったかもしれない。
*
かみさんが「ジョセフィーヌ役は見たことがある。ミッション・インポッシブルに出てた」と言った。
全く心当たりがないうえに、キャストのバネッサ・カービーに聞き覚えがなかったので、ググったところ、
写真を見て一瞬で理解。
「ミッション:インポッシブル」シリーズの第6作と第7作に出ていたホワイト・ウィドウだった。
ミッション:インポッシブルでは、しっかりした眉が印象的な一癖も二癖もある女傑だったが、
本作では魅惑的な魔性の女として描かれている。
映画のスナップを見ると確かにホワイト・ウィドウのバネッサ・カービーだが、妖艶でスタイル抜群に見えた。
化粧でこれほど印象が違うか。
眉で雰囲気が著しく変わった(変わる)と言えば、井上咲楽やイモトアヤコがいるが、それ以上かも。
映画では、ホアキン・フェニックスより長身の痩身に描かれていたが、伝え聞くところによればナポレオンは
小柄だったらしいからあっているのだろう。
(IMDBによれば、ベネッサ・カービー173cm、ホアキン・フェニックス170cm)
*
こういう伝記映画の常として、史実に基づいてはいるものの、改変されたり、誇張されたりの部分はある。
トゥーロンの戦いなども戦法などの細かい点は史実と異なるようだし、ナポレオンに子ができた経緯なども
だいぶ違うようだ。
*
ジョセフィーヌが離縁されたのは子供ができないことが理由で、ジョセフィーヌには子供が2人いたはずなのに
(序盤に登場)子供ができないのはなぜ? と思ってしまった。
実際には結婚時点でジョセフィーヌ32歳だったようで、当時は既に子供は厳しかったのかもしれない。
ナポレオンが2歳上にサバを読み、ジョセフィーヌが4歳下にサバを読んで、28歳同士として処理されたそうだ。
後妻となるマリー・ルイーズは映画では18歳と言われていたが、ナポレオンより22歳年下なので、
その時ナポレオンは40歳、ジョセフィーヌは46歳の計算になる。
映画ではマリーが懐妊したことで不妊の原因がナポレオンではないとわかり、ジョセフィーヌを離婚するが、
実際には、1810年にマリア・ヴァレフスカに男児を生ませている。
マリー・ルイーズが世継ぎとなる男児を生んだのは、1811年だ。
なお、離縁当時(1810年)ジョセフィーヌは40代後半であり、不妊を離縁の理由にするのは酷ではないか。
フランス皇帝の憲法的なものがどうなっていたのか知らないが、第1夫人:ジョセフィーヌ、
第2夫人:マリーにしておけば丸く収まったのではないのかと思ってしまった。
2023/12/1 ユナイテッドシネマ豊洲。
CMでは、世界何か国で1位とか、大ヒットしているかのように喧伝しているが、
ユナイテッドシネマ豊洲では大人映画に与えられる10番スクリーン(413席)や
1番スクリーン(267席)ではなく、中庸の4番スクリーン(118席)。
ちなみに10番スクリーンは「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」
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リドリー・スコット監督。ホアキン・フェニックス、バネッサ・カービー。
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1785年、フランス革命。
軍人だったナポレオン(ホアキン・フェニックス)は、優れた部隊指揮でのし上がっていった。
1793年のトゥーロンの戦いで、完勝したナポレオンは将軍に昇進。
1796年、未亡人だったジョセフィーヌ(バネッサ・カービー)と結婚。
以降、ナポレオンの意識の中心には、いつもジョセフィーヌがいた。
その後、エジプト遠征の最中、妻の不倫を知り、帰国して一旦は城を追い出すが復縁。
政府の腐敗と王政復古派の台頭を阻止すべく、1799年にクーデターを起こし、第一統領になる。
1804年には皇帝となるが、ジョセフィーヌに子ができなかったため離婚すると宣言し、
実際にあてがわれた女性を懐妊させてジョセフィーヌと離縁し再婚する。
その後、戦に負けが込み、ロシア遠征では、60万の兵のうち帰還者4万と言う大惨敗によって、
皇帝を退位させられエルバ島に閉じ込められる。
しかし、1815年、フランスに帰国して復権したもののすでにジョセフィーヌは死去しており、
続くワーテルローの戦いに敗れて再び退位。
セントヘレナ島に幽閉されて、6年後に死亡する。
*
およそ26年にわたる長い生涯を、映画としては長尺とはいえわずか2時間半ほどの中に押し込めたので、
ダイジェスト版の印象が強い。
テーマとしては、映画よりも大河ドラマの方があっているような感じだ。
発展と栄光、
そして挫折。全部書きたい気持ちはわかるが雑多に過ぎる。
もう少しエピソードを絞って深堀りした方がよかったのではないだろうか。
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リドリー・スコット作品は結構見ている。
「ブレードランナー」やラッセル・クロウがアカデミーを取った「グラティエーター」は見ていないが、
「エイリアン」の第1作と、リドリー・スコット監督再登場の「プロメテウス」「エイリアン・コヴェナント」、
「マッチスティック・メン」「アメリカン・ギャングスター」「ワールド・オブ・ライズ」「オデッセイ」。
今残っている記憶では「プロメテウス」や「コヴェナント」などは面白くなかったのだが、鑑賞直後の感想では、
いずれも5段階評価の「4」としており、面白かった部類に入れている。
ただ、面白いが疑問の残るシーンも多く、原因が経緯が説明されないままになりがちな印象もある。
いずれにしてもこの映画がリドリー・スコット監督作でなければ見ていなかったかもしれない。
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かみさんが「ジョセフィーヌ役は見たことがある。ミッション・インポッシブルに出てた」と言った。
全く心当たりがないうえに、キャストのバネッサ・カービーに聞き覚えがなかったので、ググったところ、
写真を見て一瞬で理解。
「ミッション:インポッシブル」シリーズの第6作と第7作に出ていたホワイト・ウィドウだった。
ミッション:インポッシブルでは、しっかりした眉が印象的な一癖も二癖もある女傑だったが、
本作では魅惑的な魔性の女として描かれている。
映画のスナップを見ると確かにホワイト・ウィドウのバネッサ・カービーだが、妖艶でスタイル抜群に見えた。
化粧でこれほど印象が違うか。
眉で雰囲気が著しく変わった(変わる)と言えば、井上咲楽やイモトアヤコがいるが、それ以上かも。
映画では、ホアキン・フェニックスより長身の痩身に描かれていたが、伝え聞くところによればナポレオンは
小柄だったらしいからあっているのだろう。
(IMDBによれば、ベネッサ・カービー173cm、ホアキン・フェニックス170cm)
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こういう伝記映画の常として、史実に基づいてはいるものの、改変されたり、誇張されたりの部分はある。
トゥーロンの戦いなども戦法などの細かい点は史実と異なるようだし、ナポレオンに子ができた経緯なども
だいぶ違うようだ。
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ジョセフィーヌが離縁されたのは子供ができないことが理由で、ジョセフィーヌには子供が2人いたはずなのに
(序盤に登場)子供ができないのはなぜ? と思ってしまった。
実際には結婚時点でジョセフィーヌ32歳だったようで、当時は既に子供は厳しかったのかもしれない。
ナポレオンが2歳上にサバを読み、ジョセフィーヌが4歳下にサバを読んで、28歳同士として処理されたそうだ。
後妻となるマリー・ルイーズは映画では18歳と言われていたが、ナポレオンより22歳年下なので、
その時ナポレオンは40歳、ジョセフィーヌは46歳の計算になる。
映画ではマリーが懐妊したことで不妊の原因がナポレオンではないとわかり、ジョセフィーヌを離婚するが、
実際には、1810年にマリア・ヴァレフスカに男児を生ませている。
マリー・ルイーズが世継ぎとなる男児を生んだのは、1811年だ。
なお、離縁当時(1810年)ジョセフィーヌは40代後半であり、不妊を離縁の理由にするのは酷ではないか。
フランス皇帝の憲法的なものがどうなっていたのか知らないが、第1夫人:ジョセフィーヌ、
第2夫人:マリーにしておけば丸く収まったのではないのかと思ってしまった。
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