2016/5/9、109シネマズ木場。
3番スクリーン。K列を選択。
**
佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、窪田正孝、
椎名桔平、滝藤賢一、奥田暎二、仲村トオル。
**
昭和64年1月4日。
雨宮漬物の社長の小学生の娘、翔子が誘拐される。
警察の張り付き虚しく、身代金2千万円を奪われ娘は殺害されてしまう。
*
それから14年。
時効を約1年後に控え、捜査班から県警広報官に異動していた三上(佐藤浩市)は、
反発著しい記者クラブとの調整に奔走していた。
記者クラブの反発の先鋒は東洋新聞の秋川(瑛太)。
何かと三上に反目し、警務部を目の敵にしている。
そんな中、警察庁長官が事件(64、ロクヨン)の慰問に訪れるため、
警務部長の赤間(滝藤賢一)は雨宮の承諾を取り付けるよう、三上に指示する。
依頼に訪れた三上を丁寧に応対しながらも長官慰問は拒否する雨宮(永瀬正敏)
一体刑事部との間に何があったのか。
理由を調べる三上は、当時の追尾班、自宅班に謎めいたメモの存在を知る。
自身の家庭問題もありながら、調整に奮闘する三上。
何とか記者クラブとの仲が修復に向かい、長官視察を間近に控えた日、
「64」を模倣した新たな誘拐事件が発生する。
果たしてこの事件と「64」との関連は。
元の事件の真相は。
本当の謎解きは「後編」にゆだねられた。
記半へ続く。
**
人物相関。
時効になろうとしている誘拐殺人事件の状況とその後の説明が前編の中心で、
問題提起、布石をバラ撒くだけで何も解決しない。
署内人事を巡っての警察庁と刑事部の軋轢。
また、刑事部と警務部の対立。
記者クラブと警察の対立。
様々な対立の狭間に落ち込み身動きのできない主人公。
職場での軋轢だけでなく家庭内の問題も露呈。
ますます窮地に追い込まれていく主人公三上。
後半、怒涛の伏線回収とならなければ、不満の残る展開だった。
小説は未読だが、結末を小説と合わせるのか変えるのか。
もし変えるとすれば、その布石、伏線をどこにちりばめておくのか、
あるいはすでにあるのか、後編が気になる。
*
登場人物は嫌なやつばっかり。特筆は滝藤賢一。
嫌なやつでない人も問題児ばかり。
唯一、鶴田真由が良い人。
椎名桔平には参った。
本部長っておそらくはエリートキャリア官僚で、あんな感じなんでしょうね。
「人事がやりたいんだ」にはギャフンでした。
*
県警記者クラブの実態について何ら知識はないが、
勝手な想像とは全く様相が違っていた。
まずは大部屋。
社ごとに小さい部屋が用意されているのかと思っていたが
記者クラブ加入メディアが一堂に会する大部屋方式になっていた。
これじゃ県警発のニュースについては独自取材、特ダネすっぱ抜きなど
できないと思うのは勝手な想像か。
瑛太の立ち位置もよくわからない。
広報室を信じないならそこからの情報や記者クラブ宛ての情報だけに頼らないで、
独自取材をして行けばいいと思うのだが、他を扇動しているだけにしか思えない。
また県警との在り方。
記者クラブ方式は既存メディアにとっては、提供元と、この場合は県警だが、
持ちつ持たれつで、こんな対立の構図になっているとは思っていなかった。
持ちつ持たれつも、悪く言えば警察と記者クラブ自体が癒着、なあなあ、談合で、
非加入メディア排除、既存メディアの既得権益確保のための組織じゃないのか、
なんてうがった思い込みをしていたから良い印象はなかった。
3番スクリーン。K列を選択。
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佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、窪田正孝、
椎名桔平、滝藤賢一、奥田暎二、仲村トオル。
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昭和64年1月4日。
雨宮漬物の社長の小学生の娘、翔子が誘拐される。
警察の張り付き虚しく、身代金2千万円を奪われ娘は殺害されてしまう。
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それから14年。
時効を約1年後に控え、捜査班から県警広報官に異動していた三上(佐藤浩市)は、
反発著しい記者クラブとの調整に奔走していた。
記者クラブの反発の先鋒は東洋新聞の秋川(瑛太)。
何かと三上に反目し、警務部を目の敵にしている。
そんな中、警察庁長官が事件(64、ロクヨン)の慰問に訪れるため、
警務部長の赤間(滝藤賢一)は雨宮の承諾を取り付けるよう、三上に指示する。
依頼に訪れた三上を丁寧に応対しながらも長官慰問は拒否する雨宮(永瀬正敏)
一体刑事部との間に何があったのか。
理由を調べる三上は、当時の追尾班、自宅班に謎めいたメモの存在を知る。
自身の家庭問題もありながら、調整に奮闘する三上。
何とか記者クラブとの仲が修復に向かい、長官視察を間近に控えた日、
「64」を模倣した新たな誘拐事件が発生する。
果たしてこの事件と「64」との関連は。
元の事件の真相は。
本当の謎解きは「後編」にゆだねられた。
記半へ続く。
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人物相関。
時効になろうとしている誘拐殺人事件の状況とその後の説明が前編の中心で、
問題提起、布石をバラ撒くだけで何も解決しない。
署内人事を巡っての警察庁と刑事部の軋轢。
また、刑事部と警務部の対立。
記者クラブと警察の対立。
様々な対立の狭間に落ち込み身動きのできない主人公。
職場での軋轢だけでなく家庭内の問題も露呈。
ますます窮地に追い込まれていく主人公三上。
後半、怒涛の伏線回収とならなければ、不満の残る展開だった。
小説は未読だが、結末を小説と合わせるのか変えるのか。
もし変えるとすれば、その布石、伏線をどこにちりばめておくのか、
あるいはすでにあるのか、後編が気になる。
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登場人物は嫌なやつばっかり。特筆は滝藤賢一。
嫌なやつでない人も問題児ばかり。
唯一、鶴田真由が良い人。
椎名桔平には参った。
本部長っておそらくはエリートキャリア官僚で、あんな感じなんでしょうね。
「人事がやりたいんだ」にはギャフンでした。
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県警記者クラブの実態について何ら知識はないが、
勝手な想像とは全く様相が違っていた。
まずは大部屋。
社ごとに小さい部屋が用意されているのかと思っていたが
記者クラブ加入メディアが一堂に会する大部屋方式になっていた。
これじゃ県警発のニュースについては独自取材、特ダネすっぱ抜きなど
できないと思うのは勝手な想像か。
瑛太の立ち位置もよくわからない。
広報室を信じないならそこからの情報や記者クラブ宛ての情報だけに頼らないで、
独自取材をして行けばいいと思うのだが、他を扇動しているだけにしか思えない。
また県警との在り方。
記者クラブ方式は既存メディアにとっては、提供元と、この場合は県警だが、
持ちつ持たれつで、こんな対立の構図になっているとは思っていなかった。
持ちつ持たれつも、悪く言えば警察と記者クラブ自体が癒着、なあなあ、談合で、
非加入メディア排除、既存メディアの既得権益確保のための組織じゃないのか、
なんてうがった思い込みをしていたから良い印象はなかった。
「登場人物は嫌なやつばっかり。特筆は滝藤賢一」とか、「本部長っておそらくはエリートキャリア官僚で、あんな感じなんでしょうね」と述べておられます。
ただ、よくわかりませんが、本作のこういうところは、『踊る大捜査線』などで描かれているキャリア組とノンキャリア組との対立構図をあえてなぞっているような気もします。
実際には、キャリア組の本部長や部長も、そこで良い成績を挙げなければ本庁の良いポストに戻れませんから、通常は、県警のノンキャリア組とうまい関係を築きあげるようにするのではないか、本作で描かれているようなあからさまな態度は取らないのではないか、と思うのですが。
私見ですが、本部長と警務部長では同じキャリアでも「格が違う」気がしました。
警務部長は刑事部出身の佐藤浩市を明らかに馬鹿にしている態度で本部長はいわゆる「子ども扱い」で相手にしていない感じでした。
いずれも「私たちはあなたたちとは違う」感を出している点では同じですが。
椎名桔平は51歳で、その年であればおそらく警視監で本部長に就いているように思われますが、滝藤賢一はまだ39歳であり、警視正で警務部長になっているように推測されます。年次が10年以上も離れていれば「格」も違ってくるのではないでしょうか?
なお、それぞれの俳優の年齢はWikipediaに、そして警察の階級と役職との関係は次のURLのサイトによっています。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic/8725/police.html
実際の配役と見事に一致しており、ごく自然に違和感なく格の違いを醸し出している。
とすれば、まさにキャスティングの妙というか、実際と役どころがピタリ一致。
監督の思惑通りのキャスティングということになります。
最近はしがらみでミスキャストみたいなキャスティングが散見されますが、その点でも本作は力が入っている作品といえるかもしれません。