ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

久々の緊急地震速報

2015-05-26 14:15:16 | 観察
最初細かく、グラグラグラッ、と来て、次いでドドドッて感じで大きく揺れるともに、
ケータイがブイッブイッブイッ、と緊急地震速報を鳴らしました。

遅いじゃん、とは思いましたが、棚から何か落ちるでもなく、
震度4か、そんなもんだな、茨木で震度5弱、フムフム、てな感じで。

ところで、外国人観光客の方でも自身の持つ携帯(勿論外国仕様)でも
緊急地震速報が鳴ってびっくりしたとか、
周りで一斉になるアラームに焦る外国人と落ち着き払った日本人の対比など、
いろいろ伝わってきて面白い。

今回の緊急地震速報は今までよりも遅かった感がありますが、
TVでもその特集っぽいことをやってました。

大震災以降、緊急地震速報が空振りになるケースが多かったので、
速報を出すロジックを変えた話を以前TVでやってましたけど、
その時思ったことは、コメンテイターやキャスターが
地震の発生と「検知」のメカニズムが判っていないこと。

リポーターの説明は正しいのですが、解説図がわかりにくいうえに
キャスターが間違った理解で話を進めるので、トンチンカンになってました。

そういうことがあったので、今回も「なぜ緊急地震速報が遅かったのか」の解説で
「場所によって間に合わないことがあるんだ」と聞いた時点でこりゃダメだ、
と見るのを止めてしまいました。

緊急地震速報はたとえその原理を知らなくても間に合わないこともあるのは常識で、
震源に近ければ間に合わないのは当たり前。

それはそれとして、従来なら間に合うはずの場所でも間に合わなかったのは何故、
何故発令が遅れたの、とやるんだと思ったのに、場所によって間に合わないことを
初めて聞いたみたいに言われたらがっかりです。

大体緊急地震速報は地震予知ではないので、これから起こるかもしれない
地震を予知して流しているわけではないことは基本の基本。

起こった地震をもとに緊急地震速報を出すわけで、まだ起こっていない地震は判らない。

地震はその波の性質で小刻みだが早く伝わるP波と、
比較的遅く伝わるが大きく揺れるS波がある。

P波を感知した時点で「大きいのが来るよ」と警告できれば、
S波に備えることができるわけで、規模が大きければ大きいほど、
遠くまで影響が及ぶが逆にその場所でのP波とS波のタイムラグは大きくなるし、
震源から遠ければS波の到達にも時間がかかる。

大規模な地震の際には直前の何秒、何十秒に対応が取れるかはとても大事なので、
だからこそ、緊急地震速報の意味がある。

実は地震が起こった時に、一つの地震なのか、複数の地震が連続して起こったのかを
見極めることは大変難しい。

詳しい説明は省くが、事後にデータを精査すれば違いは比較的簡単に判るものの、
地震が起こった直後に判断することは難しい。

これは地震の発生とその検知という前段で述べたメカニズムが関係してくるが、
そのあたりは理科が苦手でも少なくともコメンテイターにはわかってほしいところ。

そしてそれをわかりやすく視聴者に伝えるのがお役目だと思うんですけど、
一緒になって「場所によって間に合わないことがあるんだぁ。」ではね。


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