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見れるか、ベテルギウスの最後

2012-01-05 15:04:57 | 科学
巨星ベテルギウス、迫る大爆発 青く輝く天体ショー

ベテルギウス、Betelgeuseとつづる。
Pではなく、Bで始まります。
ペテルギウスじゃないんですね。

オリオン座のα星、地上からはオリオン座の左上の赤い星。

巨人オリオンの右肩の位置にあたる。

星は宇宙に薄く広がる水素が引き合い集まりはじめ、
自分自身の重みで(重力で)収縮していくことで熱くなり、
ついには中心部から核融合を起こし、ヘリウムへと変化していく。

重い星は、中心部のヘリウムがさらに収縮して高温となり、
外側も加熱されて水素の核融合が起こり、星全体が燃える。

重い星では中心部のヘリウムが核融合を起こし、
炭素、窒素、酸素へと変化していくが、
核融合による熱の圧力と、星自身の重力の兼ね合いで
外側は膨らんでいく。

この時、重い星ほど核融合反応が早く進み、
最終的には鉄まで進む。

この間どんどん外は膨らんで大きくなり、
赤色巨星、または赤色超巨星と呼ばれる。

鉄は核融合を起こさないので、やがて「燃えるもの」がなくなると
中心部の温度=膨張する圧力が下がる。

ある程度軽い星だと、重力が弱いので膨らんだ外側から
物質=ガスが離散していき、燃えカスの芯が残る。

残ったものは白色矮星。
太陽もこの運命をたどる。

ところが太陽より何倍か以上重い星は、中心部の燃えつきによって
膨張する圧力が下がって重力に負け、一気に内側に崩れ落ちる、
つまり収縮し、その反動で大爆発を起こす。

これがⅡ型の超新星爆発。
(厳密にはもう少し細かい反応が起こるが省略)

超新星爆発には他にもいくつかのタイプがあるが、
ベテルギウスはこのタイプ。

外側はまだ燃えているが、寿命も末期で星は不安定となり、
球体ではなくいびつな形になっているらしい。
そのため明るさが変化したり、大きさが揺らいでいたりするらしい。

いつ超新星爆発を起こしても不思議ではないということで、
もし爆発すれば、昼間でも見えるくらいの明るさが3か月ほど続き、
徐々に暗くなっていくが、1、2年は見えるようだ。

いつ爆発しても、、、とは書いたが、いつかはわからない。

明日かもしれないし、来年かもしれないし、30年後かも、千年後かも。

見れるか!と書いたのはそのためだ。

銀河系全体では100年に2、3回は超新星爆発があるらしいが、
肉眼で見れるのは400年ぶりくらいらしい。

はたして生きているうちに見れるだろうか。



余談だが、太陽よりもずっと小さい星は、水素が燃え尽きても
中心部のヘリウムが燃え始めるほどの重力(収縮)が起こらず、
そのまま冷えてしまう。これを赤色矮星という。
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