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電磁パルス兵器、レーザーガン、レールガン、運動エネルギー兵器(その3)

2021-09-20 15:35:51 | 科学
自民党総裁選の議論の中で「電磁波による敵基地攻撃能力」に言及があったらしい。
敵基地攻撃能力の是非や必要性などはさておいて、「電磁波による攻撃」に引っ掛かったので、
関連してテスラ・コイルに触れ、「電磁パルス攻撃」「レーザーガン」を書いた。

続いて、「レールガン」について触れる。

まず最初に断っておくが、私は軍事専門家ではないのはもちろん、軍事オタクでもないので、
誤解、間違いが多く あると思う。
また、原理や作用についても間違いがあると思うので、間違いはどんどん指摘してほしい。

これらの兵器がすでに実用化されているのか、実戦配備されているのかはよく知らない。



レールガンの原理は、磁界と電流と力の関係を示す「フレミングの左手の法則」によるもので、
原理自体は高校の物理レベルの話。(中学でも習う?)

物理、あるいは理科実験でこれらの関係をやったことがある人がいるかもしれないが、
教室で行うのは金属球が引っ張られるのがわかる程度のはずだ。

これを応用すれば、2本のレールの間に置いた金属弾を高速で発射することができる。

可搬型のレールガンが登場する映画はアーノルド・シュワルツェネッガー主演の「イレイザー」
映画終盤でシュワちゃんが電磁銃(劇中ではEM銃と呼んでいたらしい)をぶっ放す。

EMP兵器やレーザーガンと違って弾体(弾丸)が存在し、当然、着弾して派手に破壊するので
映画的には良いのかもしれない。

軍用としてはやはり艦載のレールガンが開発されており、実験も行われている。
マッハ6(秒速2km)は軽く出せるらしい。
Wikiによればその4倍(秒速8km、マッハ24)のものも開発されているらしい。

ただし、速度を速くすればするほど膨大な電力を必要とし、弾体も変形したり一部蒸発する。
連続発射するにはさらに膨大な電力が必要となる。
発射するための砲身も伝導体、非伝導体の組み合わせで厳密に作るので、コストがかかる。

アメリカ海軍の高官が、マッハ10程度なら従来型兵器(ミサイル)で十分で、
レールガンは費用対効果に見合わないと言ったとか言わなかったとか。
しかし、ミサイルのように一発何百万、何千万と言った金額はかからない。



「イレイザー」に出てくるレールガンは架空のもので、艦載のレールガンは軍用レベル。
では、個人レベルでレールガンが作れないかとそうでもない。
テスラコイル同様個人でも作れなくはない。

ただし、キットは打ってないだろうし、大電力は必要で、暇と金はかかりそうだ。
実際に個人がレールガンを試作して発射した動画を見たことがある。
その威力は何とも言えないが、ターゲットには穴が開き、弾体はへしゃげていた。
その時点では、法律上、銃には当たらないとしていたが、今はどうかわからない。

原理は簡単だし、実際にも作れるが、大電力をどうするかが解決しないと、可搬型は難しいか。
とはいえ、WW2の頃は無線操作者はやたら重いバッテリーを担いで戦場を飛び回っていたし、
TVロケでも何年、何十年か前まではカメラクルーとは別にバッテリー要員などもいたわけだから
電源の問題はいずれ解決するのかもしれない。
と言っても物理法則を無視した飛躍は困難だけど。

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