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TIFFプレイベント上映会「一枚のハガキ」@赤坂区民センターホール

2012-10-01 23:52:54 | 映画感想
2012/9/29、赤坂区民センター、区民ホールでの上映会。 

2012TIFFのプレイベントの上映会でした。

TIFFの事務局の方のご挨拶、新藤兼人監督のご子息で、
この映画のプロデューサーである新藤次郎氏のトークショーが上映後に行われた。
その話は別途。

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豊川悦司、大竹しのぶ、六平直政、大杉漣、江本明、倍賞美津子。

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後に100歳で亡くなった進藤兼人監督の98歳時の作品で
本作が最後の監督作品となった。
監督自身の体験談がもとになっている。



第2次大戦終盤。
100名のおっさん二等兵連中が奈良の天理教本部に集められ、
1か月間掃除をさせられていた。

100名はその後、くじ引きにより60名がフィリピンに歩兵として送られ、
残り40名は、宝塚歌劇場の清掃に向かわされた。

60名の中に森川定造(六平直政)がいた。

定造は女房の友子から来た1枚のはがきを松山啓太(豊川悦司)に託して言った。

「返事を書きたいが検閲されてしまい何も書けない。
 もしお前が生き残って故郷に帰れたら、友子を訪ねて、
 俺が確かにこの手紙を読んだと伝えてくれ。」と。

定造の家は貧乏農家で、いわゆる三ちゃん農家として細々と暮らしている。

結局、定造は戦士、二男の三平も戦士、

舅の勇吉(江本明)は突然死、姑のチヨ(倍賞美津子)は首を吊る。
こうして友子は一人遺された。

一方、宝塚に向かった40名のうち、出兵を免れた6名の中にいた
松山啓太は、復員して実家の広島に戻ってきたが、実家はもぬけの殻。

落胆してブラジル行きを決意、荷物整理をしているときに、
定造のはがきを見つけ、約束を果たしていないことに気づく。

啓太は友子を訪ねることにしたが、、、、

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うーん。

何か微妙でした。

戦争に翻弄された人を悲劇の主人公として殊更過大に表現することなく、
その感情の揺らぎと言うか、葛藤と言うか、どうにもならない苦悩を
淡々と描くことには成功していると思いますが、監督の思い入れが強すぎて、
いまいちはじけていない。

いや、はじけることが目的ではない。

その時代の流れの中で、どうしようもない中で
人の運命を決めたものが、多くの人の生き様を変えていったものが
「くじ運」だったというやるせなさは出ていたと思うんですが、
しかし、なんともはや、それ以上のものはもう一つ伝わりにくい気がしました。

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